イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。

文字の大きさ
91 / 177
第11章 ドキ❤️ドキ❤️温泉慰安旅行!ポロリと恋と混浴と!?

エピローグ『夢の続きを、きっとまた』

しおりを挟む
帰りのバスの車内は、昼過ぎの陽射しに包まれながら、静かな眠りの時間になっていた。



満喫した温泉と、ごちそうと、混浴と。

波乱万丈のイベントに、笑いすぎた腹筋と、たくさんのトキメキ。



誰もが疲れきっていた。

……けれど、その顔には、どこかやわらかな笑みが浮かんでいた。



「んぅ……ふふ……お兄ちゃん……浴衣、似合ってた……よぉ……」

(天城ひより・心の声)



頭をコウの肩に預けて、ひよりは小さく寝言を呟く。

ほのかに赤らんだ頬が、まだ昨日の続きを見ているようだった。



――



「……ねぇ、もうちょっとだけ、寄りかかっていい……?」

(不知火夜々・夢の中のつぶやき)



隣の席で、目を閉じた夜々が微笑む。

腕にそっと触れた指先に、確かにぬくもりを感じた気がした。



――



「ジャグジー……貸切……あれは夢じゃないよね……」

(真白みなと・心の声)



窓に額をくっつけて眠るみなとの唇が、かすかに緩む。

夢と現実の境目を漂うような、やわらかな寝息。



――



「勝負浴衣……やっぱりアレは効いてたよね?ね?」

(葛城メグ・自信ありげな夢の中)



ちょっぴり口元をにやつかせて寝ているメグ。

きっと夢の中でもコウに「見られてる」んだろう。



――



「一緒に……寝た……また……こんども……」

(白瀬るる・願いのような寝言)



るるの小さな体は、毛布にくるまれてちょこんと座っていた。

不安も、寂しさも、少しずつ溶けた顔で。



――



そして、バスはそれぞれの帰路へと走り出す。

都内の駅前、住宅地、マンションのエントランス。

ひとり、またひとりと、名残惜しそうに手を振って降りていく。



みんなそれぞれの家に戻って、ほんの少し現実に帰る時間――



◆天城ひより

「……ただいまー」



玄関のドアが閉まる音が、やけに大きく響いた。

旅行カバンを引きずるように中に入って、靴を脱ぐ。



「ふぅ……やっぱり、自分ちって落ち着くよね……」



ぽつりと呟いたけど、すぐ後ろには――



「……あー、うん、おかえり。ひより」



「……うん、ただいま、お兄ちゃん」



なんだろう。

さっきまで、あんなに近くにいたはずなのに。

混浴も、星空も、添い寝も――あんなにドキドキしてたのに。



家に帰ってきた瞬間、

なんだか急に、照れくさくなってしまって。



リビングまでの廊下を、ふたりで並んで歩くのも、なんだか変な感じだった。



「ね、ねぇ……お兄ちゃん。あたし、荷物整理してくるねっ!」



「ん? ああ、うん。俺も着替えてくる」



そう言って、別れる瞬間、

どうしても、振り返らずにはいられなかった。



「……また、夜に……話せる?」



「……ああ、もちろん」



その一言に、ふっと肩の力が抜けた。

家に帰っても、お兄ちゃんは――

ちゃんと、私だけを見てくれるって、思えたから。



部屋に戻って、ドアを閉めた瞬間、

私は思いっきりベッドにダイブした。



「~~~~~っっ!! なにあれ! やばいっ!! 現実なんだけどっ!? 夢じゃなかったんだけどっ!!」



顔が熱くなる。

胸が苦しくなる。

でも、それでも――しあわせだった。



「……お兄ちゃんと一緒の家に帰って、あたしの部屋で、この気持ち抱えて眠れるなんて……」



こんなに近くにいられる今、

もっともっと好きになっちゃう予感しかしない。



――あたし、もう絶対に、譲らないからね。誰にも。



ふわふわの枕に顔を埋めながら、私はこっそり、そう誓った。



◆不知火夜々

「まったく……あんな混浴イベント、人生初だったわ」



お風呂から上がって、髪を拭きながらふと鏡を見る。

目元が、ほんの少し優しくなっていた。



「でも……ふふ、悪くなかったかもね。あの子たちも、なかなか手強いし」



スマホに保存された“コウくん盗撮写真フォルダ”を開いて、思わずにやり。



「さてと……次は、どう仕掛けましょうか」



◆真白みなと

「もう……恥ずかしすぎて、思い出すと変な声出る……」



ベッドにダイブして枕に顔をうずめる。

でも、頬が勝手に熱くなるのは止められない。



「……ほんとに、幸せだったなぁ……」



勇気を出して、伝えられてよかった。

あのぬくもり、ずっと忘れない――



◆葛城メグ

「よっしゃあああああ! 勝負浴衣は大成功だったー!!」



部屋着に着替えながら、大の字になってガッツポーズ。



「けどさー……あたし、けっこうガチだよ?

このままじゃ終わらせないからねー、覚悟してよねー? 天城コウ!」



次の勝負、今からでも準備開始だ!



◆白瀬るる

「……たのしかった、なぁ」



部屋のぬいぐるみに向かって話しかけながら、

ふかふかのクッションに身を預ける。



「また、いっしょに、寝られるかなぁ……コウくんと」



頬に残る、ほんのかすかな感触。

それを確かめるように、指先で自分のほっぺを触ってみた。



◆天城コウ

「……静かだな」



家に戻って、リビングのソファに一人。

さっきまで一緒だった彼女たちの笑顔を、ひとり思い返していた。



笑って、泣いて、恥ずかしがって、拗ねて――

それでも、みんなまっすぐに僕に想いを向けてくれてた。



こんなにも眩しい旅だったなんて、思ってなかった。



(――ありがとう)



小さくそう呟いて、僕はスマホのアルバムを開いた。

そこには、宝物のような“思い出”が、たしかに刻まれていた。



……さあ、また明日からの日常が始まる。



でも、あの夢のような日々は、

いつだって、僕の胸の中で輝き続けている――。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。

たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】 『み、見えるの?』 「見えるかと言われると……ギリ見えない……」 『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』  ◆◆◆  仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。  劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。  ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。  後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。  尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。    また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。  尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……    霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。  3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。  愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー! ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?

宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。 栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。 その彼女に脅された。 「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」 今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。 でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる! しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ?? 訳が分からない……。それ、俺困るの?

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

処理中です...