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27.公女、ホッとする。
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完成した家憲と家規の草案を、カトランに目を通してもらう。
執務室のソファで向かい合って座る。
「少し、細かすぎはしないか……?」
と、カトランが資料をめくりながら呟いた。
これでも村の娘たちと触れ合い、城の兵士たちと語らい、実際の生活を知った上で、かなり簡素化したのだ。
乱れきった状態を知るわたしの書く、ガルニエ家に相応しい規範と規則は、
――怨念かな……?
と、自分で苦笑するほどに細かかった。
八割方、簡素化しても、謹厳なカトランから見てさえ、まだ細かいらしい。
「もちろん、最後は当主であるカトランの判断に従います」
「……うむ」
「ただ……」
「いいぞ。言いたいことを、言ってくれ」
視線を手元に落とし言いよどむわたしに、カトランは優しい声音をかけてくれた。
軍隊の上官のような優しさ。
いまは、それが居心地良く感じてしまう。
「……乱れたものを正すのは、相当に骨が折れます」
「なるほど……」
「実情に合わせて緩めていく方が、今のガルニエ家には、むしろ受け入れられやすいかと……、思いました」
カトランが再び資料に視線を落とし、ちいさく何度か頷いた。
「……その考えで読み直せば、よく出来ている」
「あ……、ありがとうございます」
「俺も二、三、手を入れさせてもらい、それからマルクたちに諮ろう」
「は、はいっ!」
そして、手元に残しておいた資料を、恐る恐るカトランに差し出した。
「……も、もうひとつ、あります」
「ふむ……」
と、カトランが資料をめくる。
キュッと脇が締まる。唇が乾く。
「ん? ……グループ交際……、とは?」
「あ、あの……、間もなく、農地の再耕作業も終わり、兵たちにも村の娘たちにも、すこし時間に余裕が出来ます」
「ああ」
「なので……、交代にはなりますけど、すこし休暇を取らせてあげたい、な、と」
「……ふむ。休暇自体は……、分かるのだが……、一緒にか?」
「はい。……少しずつなのですが、兵と娘たちの間にあった垣根が低くなってきています」
「……そうなのか?」
「はい。……け、けれど、いま接点が減ると、また元に戻ることもあるかな……、と」
「ふむ……、それで?」
「み、みんなで温泉に行って、のんびりしてもらっては、と」
麻布がたくさん余っている。
交代で温泉地に行ってもらい、共用で着てもらう入浴衣ならサイズ違いを用意しても充分に足りる量だ。
山荘は三棟建っていて、男性用宿舎、女性用宿舎、そして管理棟に出来る。
「わ、わたし! ……管理に行きます。決して、ふ、ふしだらなことにはさせません。ピシッとさせます。清く正しく、リラックスした交流の機会になれば……」
「ふふっ。……まあ、落ち着け」
「は……、はい」
すごく早口になっていた。
カトランとパトリスと行った温泉旅行。
とても楽しくて、湯はとても気持ち良かった。肩の傷もすっかり治った。疲れもとれて体調が良くなった気もする。
なのに、今は誰も使っていないのが、すごくもったいない気もするのだ。
「……アデールも浸かるのか?」
「いいえ。わたしが一緒だと緊張させることもあるでしょうし……」
「そうか」
と、カトランが資料に目を落とす。
ふんふんと、何度か頷いた。
「……俺にだけ、アデールがいることが気にはなっていた」
「え?」
「皆にも、家庭を持ってほしいと、俺も考えている」
「は、はい!」
道の雪はすっかり融けて、今なら城から馬車で半日もかからない。
「……たしかに、あの湯を、辺境伯家だけで独占するのは少し申し訳ないな」
「そ、そうなんです!」
「まあ、試しに一度やってみたらいい」
「あ、ありがとうございます!」
「ふふっ。……領民のため、兵士のため、色々と考えてくれて、礼を言うのは俺の方だ。……ありがとう、アデール」
廊下に出て、ギュッと両拳を握った。
カトランに認めてもらった喜びより、緊張の方が大きい。
すこし急ぎ過ぎかなと、思わなくもない。
けど、これから春の訪れと一緒に、新しい生活への希望を抱いても欲しい。
集落の一つひとつは小さい。
閉じた環境で、将来の見通しも立たない状況が続くのは良くない気がする。
あの冷え切った大公家で、呼吸を浅く喘いでいた自分に重ねて考えるのは、行き過ぎだとは思うのだけど……。
小さくてもいい。なにか変化があれば、気の持ちようも変わるのではないか?
侍女マノンが領民たちのために贈ってくれた〈女子の復興セット〉のような、小さな変化でもいいと思うのだ。
お試し初回は、兵士側でマルク、村娘側でガビーに段取りをお願いした。
「ちょっと、露骨じゃない?」
と、ザザには笑われたけど、性格的にも明るく開放的なふたりが適任だと思うのだ。
慎重に人選してもらい、興味を持ってくれたら誘いをかける。
マルクとガビーが、わたしの部屋で額を突き合わせ、うんうんと悩んでくれ、準備を進めていく。
ただ、ふたりとも照れ隠しなのかなんなのか、
「がはははっ!」
「あはははっ!」
と、いつにも増して騒々しい。
ザザが、そっと、
『かぁ~。もどかしくて、たまらないねぇ~』
と、囁いた。
山荘にも足を運んで、万が一にも〈間違い〉が起きることのないよう設えを入念に確認して、不具合を補修してもらう。
お試し初回は、男女12人ずつ。
村娘で参加してくれる中には子連れの娘もいる。
ザザとふたり、入浴衣をチミチミ縫ったり、忙しく過ごす。
そんな中、パトリスがついに、カトランにチェスで初勝利をあげたのだ!
「すご~い! パトリス、すごいねぇ!」
カトランが、ナイト、ルーク、クイーンの駒を落した特別ルールのハンデ戦だけど、勝ちは勝ちだ!!
わーい!
照れ臭そうにするパトリスを、思わず抱き上げて喜んでしまった。
――あっ……。
と、思ったのだけど、杞憂だった。
とてもとても控え目な、とてもとても上品なドヤ顔で、パトリスは勝利を噛み締めていた。
「あれ? ……パトリス、すこし重たくなった?」
「……そう?」
と、これまた控え目に嬉しそうな笑顔を見せてくれた。
「……大人に近付いてるんだねぇ」
それから、駒を並べ直して、いまの対戦をカトランが解説してくれた。
「パトリスの、この一手が素晴らしかったな」
「……はい」
「ポーンの使い方が、上手くなった」
「は、はいっ!」
嬉しそうなパトリスを見るのは、わたしも嬉しいし、カトランも優しげな眼差しで見詰める。
城を囲む背の高い樹々から、ちいさな緑が見え始めた頃、突然、王都から先触れが届いた。
「お母様の……」
「ああ。……辺境伯叙爵への祝賀使を寄越すのだそうだ」
と、カトランから書簡を渡される。
贈物などでお茶を濁すのではなく、正式な使者を立て、王家に対抗しようということか……。
――使者は……、兄か、父か……、あるいは追放されたはずの姉ファネットか……。
と、緊張しながら書簡を確認した。
〈女大公侍女、ポワチエ男爵夫人〉
聞いたことのない名前だった。
わたしが王都を出てから、母の侍女になったのか。
知らない者である方が、ホッとする。
王都の政館で、母の城で、わたしを嘲笑っていた者の中には、いなかった者なのだ。
お試し初回の準備は一時中断して、祝賀使の受け入れ準備を始める。
マルクにも、騎士団長としてやるべきことが沢山ある。
まだ、ガルニエ辺境伯家に先例と呼べるほどのものはないけれど、ソランジュ殿下を接遇した際と見劣りしないよう準備しないといけない。
男爵夫人という身分より、母女大公の侍女で、正式な使者だという地位の方が優先される。
――姉のように追い返されては、母の面目は丸潰れ。さすがに、まともな者を選んでいると思うのだけど……。
と思いつつ、城の中で離れになっている、兵士たちとの接触が少ないであろう区画で、迎え入れの準備を進めた。
母は、わたし宛ての書簡を付けていなかった。
カトラン宛ての書簡から、読み取れるだけの情報を読み取り、従者に割り当てる宿舎も準備する。
いかんせん、この城にはまだメイドがいない。
兵士たちに手伝ってもらいながら、わたしとザザで準備を進めた。
そして、今年初めて暖かい風の吹いた快晴の日。祝賀使の馬車が到着した。
豪華ではあるけど、伝統的なデザイン。
母女大公が、ガルニエ家の家風を尊重して礼を尽くそうする姿勢が見られ、胸を撫で下ろした。
馬車から赤い絨毯が伸び、扉が開く。
首まで覆う、若草色をした抑制的なデザインのドレスが翻った。清楚な雰囲気。
使者が、カトランとわたしの前まで進み、スカートをつまんで広げ、お辞儀をする。
春風に、使者ポワチエ男爵夫人の緑がかった金髪がふわりと揺れた。
顔をあげると、透んだグリーンの瞳で、にっこりと微笑んだ。
パトリスと瓜二つの顔立ちで。
執務室のソファで向かい合って座る。
「少し、細かすぎはしないか……?」
と、カトランが資料をめくりながら呟いた。
これでも村の娘たちと触れ合い、城の兵士たちと語らい、実際の生活を知った上で、かなり簡素化したのだ。
乱れきった状態を知るわたしの書く、ガルニエ家に相応しい規範と規則は、
――怨念かな……?
と、自分で苦笑するほどに細かかった。
八割方、簡素化しても、謹厳なカトランから見てさえ、まだ細かいらしい。
「もちろん、最後は当主であるカトランの判断に従います」
「……うむ」
「ただ……」
「いいぞ。言いたいことを、言ってくれ」
視線を手元に落とし言いよどむわたしに、カトランは優しい声音をかけてくれた。
軍隊の上官のような優しさ。
いまは、それが居心地良く感じてしまう。
「……乱れたものを正すのは、相当に骨が折れます」
「なるほど……」
「実情に合わせて緩めていく方が、今のガルニエ家には、むしろ受け入れられやすいかと……、思いました」
カトランが再び資料に視線を落とし、ちいさく何度か頷いた。
「……その考えで読み直せば、よく出来ている」
「あ……、ありがとうございます」
「俺も二、三、手を入れさせてもらい、それからマルクたちに諮ろう」
「は、はいっ!」
そして、手元に残しておいた資料を、恐る恐るカトランに差し出した。
「……も、もうひとつ、あります」
「ふむ……」
と、カトランが資料をめくる。
キュッと脇が締まる。唇が乾く。
「ん? ……グループ交際……、とは?」
「あ、あの……、間もなく、農地の再耕作業も終わり、兵たちにも村の娘たちにも、すこし時間に余裕が出来ます」
「ああ」
「なので……、交代にはなりますけど、すこし休暇を取らせてあげたい、な、と」
「……ふむ。休暇自体は……、分かるのだが……、一緒にか?」
「はい。……少しずつなのですが、兵と娘たちの間にあった垣根が低くなってきています」
「……そうなのか?」
「はい。……け、けれど、いま接点が減ると、また元に戻ることもあるかな……、と」
「ふむ……、それで?」
「み、みんなで温泉に行って、のんびりしてもらっては、と」
麻布がたくさん余っている。
交代で温泉地に行ってもらい、共用で着てもらう入浴衣ならサイズ違いを用意しても充分に足りる量だ。
山荘は三棟建っていて、男性用宿舎、女性用宿舎、そして管理棟に出来る。
「わ、わたし! ……管理に行きます。決して、ふ、ふしだらなことにはさせません。ピシッとさせます。清く正しく、リラックスした交流の機会になれば……」
「ふふっ。……まあ、落ち着け」
「は……、はい」
すごく早口になっていた。
カトランとパトリスと行った温泉旅行。
とても楽しくて、湯はとても気持ち良かった。肩の傷もすっかり治った。疲れもとれて体調が良くなった気もする。
なのに、今は誰も使っていないのが、すごくもったいない気もするのだ。
「……アデールも浸かるのか?」
「いいえ。わたしが一緒だと緊張させることもあるでしょうし……」
「そうか」
と、カトランが資料に目を落とす。
ふんふんと、何度か頷いた。
「……俺にだけ、アデールがいることが気にはなっていた」
「え?」
「皆にも、家庭を持ってほしいと、俺も考えている」
「は、はい!」
道の雪はすっかり融けて、今なら城から馬車で半日もかからない。
「……たしかに、あの湯を、辺境伯家だけで独占するのは少し申し訳ないな」
「そ、そうなんです!」
「まあ、試しに一度やってみたらいい」
「あ、ありがとうございます!」
「ふふっ。……領民のため、兵士のため、色々と考えてくれて、礼を言うのは俺の方だ。……ありがとう、アデール」
廊下に出て、ギュッと両拳を握った。
カトランに認めてもらった喜びより、緊張の方が大きい。
すこし急ぎ過ぎかなと、思わなくもない。
けど、これから春の訪れと一緒に、新しい生活への希望を抱いても欲しい。
集落の一つひとつは小さい。
閉じた環境で、将来の見通しも立たない状況が続くのは良くない気がする。
あの冷え切った大公家で、呼吸を浅く喘いでいた自分に重ねて考えるのは、行き過ぎだとは思うのだけど……。
小さくてもいい。なにか変化があれば、気の持ちようも変わるのではないか?
侍女マノンが領民たちのために贈ってくれた〈女子の復興セット〉のような、小さな変化でもいいと思うのだ。
お試し初回は、兵士側でマルク、村娘側でガビーに段取りをお願いした。
「ちょっと、露骨じゃない?」
と、ザザには笑われたけど、性格的にも明るく開放的なふたりが適任だと思うのだ。
慎重に人選してもらい、興味を持ってくれたら誘いをかける。
マルクとガビーが、わたしの部屋で額を突き合わせ、うんうんと悩んでくれ、準備を進めていく。
ただ、ふたりとも照れ隠しなのかなんなのか、
「がはははっ!」
「あはははっ!」
と、いつにも増して騒々しい。
ザザが、そっと、
『かぁ~。もどかしくて、たまらないねぇ~』
と、囁いた。
山荘にも足を運んで、万が一にも〈間違い〉が起きることのないよう設えを入念に確認して、不具合を補修してもらう。
お試し初回は、男女12人ずつ。
村娘で参加してくれる中には子連れの娘もいる。
ザザとふたり、入浴衣をチミチミ縫ったり、忙しく過ごす。
そんな中、パトリスがついに、カトランにチェスで初勝利をあげたのだ!
「すご~い! パトリス、すごいねぇ!」
カトランが、ナイト、ルーク、クイーンの駒を落した特別ルールのハンデ戦だけど、勝ちは勝ちだ!!
わーい!
照れ臭そうにするパトリスを、思わず抱き上げて喜んでしまった。
――あっ……。
と、思ったのだけど、杞憂だった。
とてもとても控え目な、とてもとても上品なドヤ顔で、パトリスは勝利を噛み締めていた。
「あれ? ……パトリス、すこし重たくなった?」
「……そう?」
と、これまた控え目に嬉しそうな笑顔を見せてくれた。
「……大人に近付いてるんだねぇ」
それから、駒を並べ直して、いまの対戦をカトランが解説してくれた。
「パトリスの、この一手が素晴らしかったな」
「……はい」
「ポーンの使い方が、上手くなった」
「は、はいっ!」
嬉しそうなパトリスを見るのは、わたしも嬉しいし、カトランも優しげな眼差しで見詰める。
城を囲む背の高い樹々から、ちいさな緑が見え始めた頃、突然、王都から先触れが届いた。
「お母様の……」
「ああ。……辺境伯叙爵への祝賀使を寄越すのだそうだ」
と、カトランから書簡を渡される。
贈物などでお茶を濁すのではなく、正式な使者を立て、王家に対抗しようということか……。
――使者は……、兄か、父か……、あるいは追放されたはずの姉ファネットか……。
と、緊張しながら書簡を確認した。
〈女大公侍女、ポワチエ男爵夫人〉
聞いたことのない名前だった。
わたしが王都を出てから、母の侍女になったのか。
知らない者である方が、ホッとする。
王都の政館で、母の城で、わたしを嘲笑っていた者の中には、いなかった者なのだ。
お試し初回の準備は一時中断して、祝賀使の受け入れ準備を始める。
マルクにも、騎士団長としてやるべきことが沢山ある。
まだ、ガルニエ辺境伯家に先例と呼べるほどのものはないけれど、ソランジュ殿下を接遇した際と見劣りしないよう準備しないといけない。
男爵夫人という身分より、母女大公の侍女で、正式な使者だという地位の方が優先される。
――姉のように追い返されては、母の面目は丸潰れ。さすがに、まともな者を選んでいると思うのだけど……。
と思いつつ、城の中で離れになっている、兵士たちとの接触が少ないであろう区画で、迎え入れの準備を進めた。
母は、わたし宛ての書簡を付けていなかった。
カトラン宛ての書簡から、読み取れるだけの情報を読み取り、従者に割り当てる宿舎も準備する。
いかんせん、この城にはまだメイドがいない。
兵士たちに手伝ってもらいながら、わたしとザザで準備を進めた。
そして、今年初めて暖かい風の吹いた快晴の日。祝賀使の馬車が到着した。
豪華ではあるけど、伝統的なデザイン。
母女大公が、ガルニエ家の家風を尊重して礼を尽くそうする姿勢が見られ、胸を撫で下ろした。
馬車から赤い絨毯が伸び、扉が開く。
首まで覆う、若草色をした抑制的なデザインのドレスが翻った。清楚な雰囲気。
使者が、カトランとわたしの前まで進み、スカートをつまんで広げ、お辞儀をする。
春風に、使者ポワチエ男爵夫人の緑がかった金髪がふわりと揺れた。
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