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11.いじめ
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「いやーー売らないで!」
勢いよく起き上がるど滴るほど寝汗をかいている。
「失礼します!」
マリーさんが寝室に飛び込んできた。また夢を見ていた。今度は私の部屋に叔母と従兄弟がいて部屋を片付けている。どうやら私は失踪者として扱われ、唯一の身内の叔母が身の回りの整理をしている。私が地道に集めた小説を買取業者に査定してもらっていた。ブックカバーも付けて日焼けしない様に箱に直して大切にして来た本を売ろうとしていた。元の世界で今起きている事なのだろうか⁈何としても帰って売却を阻止しないと!
マリーさんは不安げに私を見ている。
「春香様…大丈夫ですか?汗をおかきになっているのでまずは湯浴みを」
マリーさんに半ば強引にバスルームに押し込まれた。バスタブに浸かりながら帰れなくても”本を売るな”ってメッセージ送れないか、叔母に念送ってみる。…がそんな器用な事も出来る訳もなく、只管テンション駄々下がりする。
湯浴みから上がりマリーさんが用意したワンピースに着替えてダイニングルームに向かう。
『私の本が…』ブツブツ言いながら歩いていたら、後ろから誰かに抱きつかれた。
「姉上おはようございます。湯浴みされたのですか?いい香りがしますね」
「おはようございます。夢見が悪くて汗を沢山かいてしまったので…」
「悪夢を見ない様に私が添い寝して差し上げましょうか?」
楽しそうにジョシュさんが話しかけてくると
「だ・か・ら!」
「いたたっ!」
背中に張り付いてたジョシュさんが離れた。振り返るとアビー様がジョシュさんの耳を引っ張っている。
「春香ちゃんはミハイルの婚約者だと言ってあるはず。横恋慕はするなと何度言えばわかる⁉︎ 分からないなら分かる様に鍛えて直そうか⁈」
アビー様はジョシュさんから私を引き離し手を引いて歩き出す。ジョシュさんは不貞腐れながら後ろを付いてきます。
反対側からミハイルさんが来た。アビー様はミハイルさんに私を渡して
「レイモンドと私は出ます。2人共春香ちゃんをお願いね」
「「お任せを」」
「アビー様。お気をつけて行ってらっしゃい」
その後ミハイルさんとジョシュさんと朝食を共にする。ジョシュさんにどんな夢をみたのが聞かれて簡単に話した。
「この国では大切な物を失う夢は何かを得る暗示。失った物が大切な物で有れば反対に望まないものを得ると言われています。まぁ…所詮夢ですから気にする事ないですよ」
「怖い事言わないで下さい」
今から殿下に会うのに嫌な事言わないで欲しい。
ミハイルさんはずっと眉間に皺を寄せて難しい顔をしている。
食後はそのままエントランスに向かう。町屋敷で殿下に贈られたドレスに着替えて登城する。
衣装一式はマリーさんと従僕さんが運んでくれた。
馬車に私とミハイルさんが乗り、ジョシュさんは馬で向かう。ミハイルさんにエスコートされ馬車に乗り座ると隣にミハイルさんが来て手を繋ぐ。
出発したら徐にミハイルさんが…
「俺は怖い…春香が殿下を選びの目の前から居なくなりそうで。殿下は俺と違い女性慣れしていて女性に好かれる」
「王子のような高貴な方に私は不釣り合いで、挨拶したら帰れると思います。だから一緒に帰りましょね」
おばけや妖怪に怯える子供の様に私に引っ付くミハイルさん。なんだか可愛い…
1時間ほどで町屋敷に着いた。屋敷には髪結士さんが待っていてヘヤーメイクを施してくれ、少しは見れる顔になった。ドレスに着替え皆さんに贈っていただいた物を身につけて準備完了。
ミハイルさんに見送られて城に向かう。ジョシュさんは既に登城していて謁見の間で待っていてくれる。
大きな門をいくつかくぐり馬車は停車した。馬車の扉が開き騎士さんが手を差し伸べてくれる。
「春香様。今から謁見の間にご案内します」
「はい。よろしくお願いします」
大きな騎士さんの後ろをついていく。中庭の横の廊下を歩いていたら、前から別の騎士さんが来て案内してくれている騎士さんに何か耳打ちをした。
「申し訳ありません。急な用向ができ代わりの者に案内させますので、こちらの中庭にてお待ち下さい」
と騎士さんは足早に去っていった。置いてきぼりの私は仕方なく中庭に出て花を眺めていた。すると上からハンカチがヒラヒラと落ちて来た。上を見ると女性の話し声がする。窓から誤って落ちたのかと思いハンカチを拾おうとしたら!
“バッシャ!”
「えっ?」
上から水が降ってきて頭から水をかぶった。すると上から女性の笑い声と走り去る足音がした。
「春香様!誰がこんな事を!」
マリーさんがハンカチで拭いてくれるけど、かなりの量を浴びハンカチで拭えるはずも無く体が冷えてきた。マリーさんか必死に人を呼ぶ。
代わりの騎士さんが駆け付けて来て、ずぶ濡れの私を見て驚いている。マリーさんが必死に騎士に経緯を説明している。私は冷えきたのとショックで言葉も出ない。震える私に気づいた騎士さんがマントで体を包んで抱き上げた。騎士さんは私を何処に連れて行く。
着いた部屋は衣装部屋の様だ。責任者に事情を説明して足早に出て行った。
責任者の女性は侍女用の浴室に案内してくれて、湯浴みさせてくれた。とりあえず体は温まり一息つく。湯浴みから上がると殿下に贈っていただいたドレスは着れる状態ではなく、別の飾りの無いシンプルなワンピースを貸してもらった。
せっかくシュナイダー家の皆さんが贈ってくれた宝飾品を濡らされショックで言葉も無い。
マリーさんは怒っていて声をかけれる状態にない。
ジョシュさんが危惧したとおり初登城で洗礼受けた。このまま殿下に会わずに帰りたい。
先程の騎士さんが迎えに来て殿下の元へ案すると言われた。かなり待たされ頭にきた私は騎士さんに
「殿下から贈っていただいたドレスをダメにしてしまい、殿下に合わす顔がありません。このままお暇をしたいです」
すると騎士さんは慌てて出し一緒に来た騎士に何か指示を出している。とりあえずここで待つ様に言われ、部屋の隅のベンチでマリーさんと座る。
マリーさんは涙目だ。自分の事の様に怒ってくれている。シュナイダー家の家臣の皆さんはいい人ばかりだ。
大分待った…これキレて帰っちゃっていいよね!
立ち上がりマリーさんに帰ろうと言い扉に手をかけたら、扉が開き目の前に若葉色の瞳をした美丈夫が立っていた。
慌てた騎士さんが数名駆け付けた。この瞳確かに図書館で助けてくれた人だ。…って事は殿下⁈
「お招きいただきありがとうございます。しかし殿下に贈っていただいたドレスを濡らしてしまい、ご挨拶出来る状況にありませんので、また日を改めて参ります。失礼します」
早口で挨拶とお辞儀をしてマリーさんの手を取り、殿下の横をすり抜けた。…はずだったが殿下に手を取られ
「待って下さい。帰らないで」
「でも!」
「図書館で次会ったらお礼すると言われましたね。ではお礼は要らないから帰らないで」
「うっ…」
確かにお礼するって言った。困った!断る理由が無くなってしまった。
殿下は私の手をとったまま無言で歩き出す。何処に連れて行かれるのだろう。ごめん!マリーさん不安で貴女の手を離せない。一緒にお願いします。
マリーさんを見たら頷いてくれ私の気持ちが分かったみたいだ。
暫く歩いて部屋に通される。部屋の真ん中に丸テーブルがあり色々な茶菓子が用意されていた。
殿下は椅子を引いて座る様に促す。マリーさんは頷いて手を離し部屋の隅に控えてくれる。
向かいに殿下が座ると従僕さんがお茶を入れてくれる。殿下に勧められてお茶をいただき、その温かさにほっとする。
確かに図書館で助けてくれた人だ。髪はレイモンド様から聞いていた通り濃紺の長髪だ。同じ加護持ちだからかミハイルさんに似ている。
私の視線に気づいた殿下が微笑む。”神の様な美しさ”って聞いていた通り破壊力半端ない微笑みだ。
「やっと会えましたね。春香。図書館であった日からずっと会いたかった」
「はぁ…えっと図書館で助けていただきありがとうございました。また登城する為にドレスを贈っていただきありがとうございます。しかし不手際で濡らしてしまいこの様な格好ですみません」
「事情は対応した騎士から聞いた。春香に落ち度はない。今犯人を捜索中だ。最近調子に乗る令嬢が多く困っていた。これを機に一掃するつもりだ」
一向に姿を現さないジョシュさんに不安になり
「あの…今日は謁見の間でご挨拶すると聞いていて、シュナイダー公爵家ジョシュ様が付き添いいただく筈ですがジョシュ様はどちらに?」
「あぁ…彼がいたらゆっくり口説けないから、別室で待機してもらっているよ。帰りにはちゃんと寄こすから安心して」
『安心出来るか!口説くとかハッキリいっちゃってるし!ヤバイなぁ…』
「あの…ご挨拶出来ましたしお暇をいただきたく…」
「駄目だよ。まだ話出来ていない」
「すみません。私病み上がりで疲れ易いの」
「大丈夫だよ。宮廷医もいるし部屋は沢山あるから泊まればいい」
駄目だ…どんな理由付けてもかわされる。核心に触れる前に帰りたい。
ない頭を使って色々考えていたら、不意に手に温かさを感じた。温かさの先を見ると私の手に殿下の手が重なっている…ん?手袋して無い!
びっくりして殿下の顔を見たら、頬を赤らめ熱の籠った視線を向けられる。
「やはり春香は『迷い人』だね。あ…こんな嬉しい事はない!春香!私に触れて欲しい…」
いゃー助けて!
勢いよく起き上がるど滴るほど寝汗をかいている。
「失礼します!」
マリーさんが寝室に飛び込んできた。また夢を見ていた。今度は私の部屋に叔母と従兄弟がいて部屋を片付けている。どうやら私は失踪者として扱われ、唯一の身内の叔母が身の回りの整理をしている。私が地道に集めた小説を買取業者に査定してもらっていた。ブックカバーも付けて日焼けしない様に箱に直して大切にして来た本を売ろうとしていた。元の世界で今起きている事なのだろうか⁈何としても帰って売却を阻止しないと!
マリーさんは不安げに私を見ている。
「春香様…大丈夫ですか?汗をおかきになっているのでまずは湯浴みを」
マリーさんに半ば強引にバスルームに押し込まれた。バスタブに浸かりながら帰れなくても”本を売るな”ってメッセージ送れないか、叔母に念送ってみる。…がそんな器用な事も出来る訳もなく、只管テンション駄々下がりする。
湯浴みから上がりマリーさんが用意したワンピースに着替えてダイニングルームに向かう。
『私の本が…』ブツブツ言いながら歩いていたら、後ろから誰かに抱きつかれた。
「姉上おはようございます。湯浴みされたのですか?いい香りがしますね」
「おはようございます。夢見が悪くて汗を沢山かいてしまったので…」
「悪夢を見ない様に私が添い寝して差し上げましょうか?」
楽しそうにジョシュさんが話しかけてくると
「だ・か・ら!」
「いたたっ!」
背中に張り付いてたジョシュさんが離れた。振り返るとアビー様がジョシュさんの耳を引っ張っている。
「春香ちゃんはミハイルの婚約者だと言ってあるはず。横恋慕はするなと何度言えばわかる⁉︎ 分からないなら分かる様に鍛えて直そうか⁈」
アビー様はジョシュさんから私を引き離し手を引いて歩き出す。ジョシュさんは不貞腐れながら後ろを付いてきます。
反対側からミハイルさんが来た。アビー様はミハイルさんに私を渡して
「レイモンドと私は出ます。2人共春香ちゃんをお願いね」
「「お任せを」」
「アビー様。お気をつけて行ってらっしゃい」
その後ミハイルさんとジョシュさんと朝食を共にする。ジョシュさんにどんな夢をみたのが聞かれて簡単に話した。
「この国では大切な物を失う夢は何かを得る暗示。失った物が大切な物で有れば反対に望まないものを得ると言われています。まぁ…所詮夢ですから気にする事ないですよ」
「怖い事言わないで下さい」
今から殿下に会うのに嫌な事言わないで欲しい。
ミハイルさんはずっと眉間に皺を寄せて難しい顔をしている。
食後はそのままエントランスに向かう。町屋敷で殿下に贈られたドレスに着替えて登城する。
衣装一式はマリーさんと従僕さんが運んでくれた。
馬車に私とミハイルさんが乗り、ジョシュさんは馬で向かう。ミハイルさんにエスコートされ馬車に乗り座ると隣にミハイルさんが来て手を繋ぐ。
出発したら徐にミハイルさんが…
「俺は怖い…春香が殿下を選びの目の前から居なくなりそうで。殿下は俺と違い女性慣れしていて女性に好かれる」
「王子のような高貴な方に私は不釣り合いで、挨拶したら帰れると思います。だから一緒に帰りましょね」
おばけや妖怪に怯える子供の様に私に引っ付くミハイルさん。なんだか可愛い…
1時間ほどで町屋敷に着いた。屋敷には髪結士さんが待っていてヘヤーメイクを施してくれ、少しは見れる顔になった。ドレスに着替え皆さんに贈っていただいた物を身につけて準備完了。
ミハイルさんに見送られて城に向かう。ジョシュさんは既に登城していて謁見の間で待っていてくれる。
大きな門をいくつかくぐり馬車は停車した。馬車の扉が開き騎士さんが手を差し伸べてくれる。
「春香様。今から謁見の間にご案内します」
「はい。よろしくお願いします」
大きな騎士さんの後ろをついていく。中庭の横の廊下を歩いていたら、前から別の騎士さんが来て案内してくれている騎士さんに何か耳打ちをした。
「申し訳ありません。急な用向ができ代わりの者に案内させますので、こちらの中庭にてお待ち下さい」
と騎士さんは足早に去っていった。置いてきぼりの私は仕方なく中庭に出て花を眺めていた。すると上からハンカチがヒラヒラと落ちて来た。上を見ると女性の話し声がする。窓から誤って落ちたのかと思いハンカチを拾おうとしたら!
“バッシャ!”
「えっ?」
上から水が降ってきて頭から水をかぶった。すると上から女性の笑い声と走り去る足音がした。
「春香様!誰がこんな事を!」
マリーさんがハンカチで拭いてくれるけど、かなりの量を浴びハンカチで拭えるはずも無く体が冷えてきた。マリーさんか必死に人を呼ぶ。
代わりの騎士さんが駆け付けて来て、ずぶ濡れの私を見て驚いている。マリーさんが必死に騎士に経緯を説明している。私は冷えきたのとショックで言葉も出ない。震える私に気づいた騎士さんがマントで体を包んで抱き上げた。騎士さんは私を何処に連れて行く。
着いた部屋は衣装部屋の様だ。責任者に事情を説明して足早に出て行った。
責任者の女性は侍女用の浴室に案内してくれて、湯浴みさせてくれた。とりあえず体は温まり一息つく。湯浴みから上がると殿下に贈っていただいたドレスは着れる状態ではなく、別の飾りの無いシンプルなワンピースを貸してもらった。
せっかくシュナイダー家の皆さんが贈ってくれた宝飾品を濡らされショックで言葉も無い。
マリーさんは怒っていて声をかけれる状態にない。
ジョシュさんが危惧したとおり初登城で洗礼受けた。このまま殿下に会わずに帰りたい。
先程の騎士さんが迎えに来て殿下の元へ案すると言われた。かなり待たされ頭にきた私は騎士さんに
「殿下から贈っていただいたドレスをダメにしてしまい、殿下に合わす顔がありません。このままお暇をしたいです」
すると騎士さんは慌てて出し一緒に来た騎士に何か指示を出している。とりあえずここで待つ様に言われ、部屋の隅のベンチでマリーさんと座る。
マリーさんは涙目だ。自分の事の様に怒ってくれている。シュナイダー家の家臣の皆さんはいい人ばかりだ。
大分待った…これキレて帰っちゃっていいよね!
立ち上がりマリーさんに帰ろうと言い扉に手をかけたら、扉が開き目の前に若葉色の瞳をした美丈夫が立っていた。
慌てた騎士さんが数名駆け付けた。この瞳確かに図書館で助けてくれた人だ。…って事は殿下⁈
「お招きいただきありがとうございます。しかし殿下に贈っていただいたドレスを濡らしてしまい、ご挨拶出来る状況にありませんので、また日を改めて参ります。失礼します」
早口で挨拶とお辞儀をしてマリーさんの手を取り、殿下の横をすり抜けた。…はずだったが殿下に手を取られ
「待って下さい。帰らないで」
「でも!」
「図書館で次会ったらお礼すると言われましたね。ではお礼は要らないから帰らないで」
「うっ…」
確かにお礼するって言った。困った!断る理由が無くなってしまった。
殿下は私の手をとったまま無言で歩き出す。何処に連れて行かれるのだろう。ごめん!マリーさん不安で貴女の手を離せない。一緒にお願いします。
マリーさんを見たら頷いてくれ私の気持ちが分かったみたいだ。
暫く歩いて部屋に通される。部屋の真ん中に丸テーブルがあり色々な茶菓子が用意されていた。
殿下は椅子を引いて座る様に促す。マリーさんは頷いて手を離し部屋の隅に控えてくれる。
向かいに殿下が座ると従僕さんがお茶を入れてくれる。殿下に勧められてお茶をいただき、その温かさにほっとする。
確かに図書館で助けてくれた人だ。髪はレイモンド様から聞いていた通り濃紺の長髪だ。同じ加護持ちだからかミハイルさんに似ている。
私の視線に気づいた殿下が微笑む。”神の様な美しさ”って聞いていた通り破壊力半端ない微笑みだ。
「やっと会えましたね。春香。図書館であった日からずっと会いたかった」
「はぁ…えっと図書館で助けていただきありがとうございました。また登城する為にドレスを贈っていただきありがとうございます。しかし不手際で濡らしてしまいこの様な格好ですみません」
「事情は対応した騎士から聞いた。春香に落ち度はない。今犯人を捜索中だ。最近調子に乗る令嬢が多く困っていた。これを機に一掃するつもりだ」
一向に姿を現さないジョシュさんに不安になり
「あの…今日は謁見の間でご挨拶すると聞いていて、シュナイダー公爵家ジョシュ様が付き添いいただく筈ですがジョシュ様はどちらに?」
「あぁ…彼がいたらゆっくり口説けないから、別室で待機してもらっているよ。帰りにはちゃんと寄こすから安心して」
『安心出来るか!口説くとかハッキリいっちゃってるし!ヤバイなぁ…』
「あの…ご挨拶出来ましたしお暇をいただきたく…」
「駄目だよ。まだ話出来ていない」
「すみません。私病み上がりで疲れ易いの」
「大丈夫だよ。宮廷医もいるし部屋は沢山あるから泊まればいい」
駄目だ…どんな理由付けてもかわされる。核心に触れる前に帰りたい。
ない頭を使って色々考えていたら、不意に手に温かさを感じた。温かさの先を見ると私の手に殿下の手が重なっている…ん?手袋して無い!
びっくりして殿下の顔を見たら、頬を赤らめ熱の籠った視線を向けられる。
「やはり春香は『迷い人』だね。あ…こんな嬉しい事はない!春香!私に触れて欲しい…」
いゃー助けて!
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