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22.悪趣味
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ぷりぷり怒っていたらミハイルさんが本を1冊渡してきた。歴史学者マルクの研究をまとめた本だった。
「俺も、”加護の真実“を読んだよ。興味深かった。レイシャルの貴族は全て知っているが、こんな迷い人を手助けをした貴族なんて聞いたことない。何かヒントがあるかもしれない。空いた時間に読んでみるといい」
ミハイルさんは本当に私の帰り方を探すのを手伝ってくれるみたいだ。もし帰り方が見つかり帰ると言ったら本当に一緒に来るつもりなんだろうか⁈
いやいや!シュナイダー公爵家の跡取り息子だよ無理だろう。
そんな事を考えながらミハイルさんを見ていたら、優しい眼差しで
「慣れない屋敷で気疲れしたのか?」
「うん。少しだけ…ミハイルさんの顔見たらほっとしたかも。後、本ありがとうございます。早速読んでみます」
ミハイルさんは後ろに控えるエリスさんを下がらせ座り直した。
「推測の域を出ないが、2人目の加護持ちのフィリップ殿下が迷い人を得られなかったと言われている時代に、図書館の大改革が行われたそうだ。その時に危険思想の書物は禁書庫に所蔵されて今に至る。そこに行けば詳しい本があるかもしれない」
「禁書庫っては何処にあるんですか?」
「陛下の寝室の奥にあり陛下以外は入る事は出来ない」
陛下しか入れないなら無理じゃん! 陛下は私が”迷い人”で有るのも分かっているし、帰り方や手助けした貴族も知っているかもしれないし。
知っているならばその貴族を私に近づけないだろ。と言う事は私と接触しない(出来ない)貴族が助けに成りうる人って事?
そうなると沢山の貴族に地道に会って確かめる?
頭の中で必死に考える…
あ…ヤバイ頭がふらつく普段使わないから目眩がして来た。
視点が合わなくなって来た私をミハイルさんが心配して横に座り肩を貸してくれる。
「ハル…慌てなくていいよ。ゆっくり探せばいい」
「はい…とりあえずお腹が空きました」
「では食堂に行こう」
ミハイルさんの手を借り立ち上がり食堂に向かいます。夕食はミハイルさんと2人で食べたので美味しくいただいた。親が亡くなってからずっと一人暮らしでぼっち飯は慣れていたはずなんだけど…
夕食後は疲れたのでミハイルさんのお茶の誘いを断り、部屋に戻り浴室の使い方を教えてもらいエリスさんに下がってもらいます。
居間で一人でのんびり本を読んでいたら、クリスさんが来た。返事をするとクリスさんは入室してきて扉の説明をする。
「お休みになる時は居間と寝室の扉は閉めて下さい。夜間緊急時は私とミハイル様そしてアレックス様がマスターキーを持っているので入室する事がございます。緊急時以外は使う事が無いのでご安心を」
「クリスさんとミハイルさんは分かるけど、何でアレックスさんも何ですか!」
「護衛責任者として必要と言われ、矢も得ず渡しています。大丈夫ですよあのお方は発言は辛辣ですが信頼出来るお方です」
「分かりました」
あれだけ私の事クソミソに言っていた位だから、深夜に忍び込むとかないだろう。
クリスさん退室後に浴槽にお湯をはりゆっくりお風呂に入りさっぱり! バスローブを来て隣の衣装部屋へ。夜着を選ぶんだけど… 誰の趣味!って殿下か…
防御力ゼロに近いベビードールみたいな夜着ばかり。リボンを1つ解いたら全部脱げちゃう様なデザインばかりだ。1着でもマシな夜着がないか必死に探す…あった!
コットン地の水色の夜着!色違いで3着ある。胸をなでおろし袖を通す。
時計を見たら10時半少し早いけど寝よう。明日から掃除洗濯は自分でしなきゃ!
戸締りをしてベッドに入る。寝具はハーブだろうかいい匂いがする。お陰であっという間に眠りに着いた。
カーテンの隙間からさす日差しで目が覚めた。時計を見ると3時半。自然に目覚めるのは気持ちいい。
顔を洗い着替えていたら誰か来た様だ。
居間の扉を開けるとジョシュさんが満面の笑みで立っていた。
「春香ちゃんおはよう。ちゃんと眠れたかぃ?」
「おはようございます。ジョシュさんは今日はこちらですか?」
「昨日は遅番で屋敷に着いたらもう春香ちゃんは休んでいたから朝一会いに来たよ。朝食に行こう」
「はい。でも少しだけ待ってもらえますか⁈」
「勿論だ。居間で待っているよ」
「ありがとうございます。すぐ片付けます」
寝室に行き自分のベッドを整えていたら視線を感じ振り返ると、寝室の扉に凭れ掛かりジョシュさんがこっちを見ている。
「やっぱり春香ちゃん。俺は大きいからその位のベッドじゃなきゃ一緒に寝れないよ」
朝から深夜臭出さないでいただきたい。無視して自分のベッドを整えていると体が浮いて隣の巨大ベッドの上に落ちる。顔を上げるとジョシュさんが覆い被さっていて身動き出来ない。
「ジョシュさん!冗談でも怒りますよ!」
「兄上から聞いた。春香ちゃんはこのベッドを退けたいと…必要だよ!こうして2人寝ても余裕がある。あのベッドじゃ俺が落ちちゃうよ」
「だから!この寝室は私の1人で寝ますから!誰も入れません!」
「ハル!」
ミハイルさんが入ってきてジョシュさんを離してくれた。ミハイルさんの後から来たエリスさんが起こしてくれ居間に連れてってくれた。
暫くするとミハイルさんがジョシュさんの首根っこを掴み出てきた。ジョシュさんはお腹を抱えくの字に曲がっている
「ハル!少しだけ部屋で待て。これを屋敷に送り返す」
ミハイルの声は怒気を含んでいて怖い。頷くと部屋を出ていった。この日からジョシュさんは暫く出禁になり数週間会う事は無かった。
これはチャンスと戻って来たミハイルさんに改めて巨大ベッドの撤去を求めた。
初めは渋っていたミハイルさんもあまりに私が嫌がる為、殿下にベッド撤去の陳情書を書いて送ってくれ、翌日には王宮から従僕さん達が引き取りに来た。ベッド如きで騒ぐ私が気に食わないのか、アレックスさんが機嫌悪そうに殿下からの手紙を持って来た。手紙には
『春香がそんなに嫌なら春香の部屋で眠るのは諦めよう。まぁ!私の寝室にくればいい。いつでもおいで!』
いや!行きませんし!一緒に寝ません!
ベッド問題も解決して町屋敷の生活も慣れて来た。身の回りも自分でしている。掃除から洗濯まで!
洗濯は朝食後にメイドさん達と洗濯場で毎日お喋りしながらで楽しい。ちなみに干し場は柵で囲われ入口には鍵まで付いていて私専用らしい。勿論屋根も付いていて2、3階からも見えない。
洗濯場で洗濯を終えて、花壇の水やりをしていると久々にアレックスさんに会った。
「お前は本当に変わり者だなぁ…従僕やメイドに任せればいいものを!」
相変わらず毒舌だ。文句を言いながら私が草むしりした草が入ったバケツを持ってくれる。
「大丈夫です。自分では…」
「女が重い物を持つ必要はない」
「あ~ありがとうございます」
最近少しずつ分かって来たけど、毒舌の割に案外優しい。
「庭で作業するなら帽子を被れ!日焼けするだろう!」
「…はぃ」
そして時折口煩い…
町屋敷に移ってから1週間ほど過ぎたある夕暮れにアビー様が登城の帰りに寄って下さった。
「春香ちゃん!元気にしてた?寂しくない?あら!イヤだ痩せたんじゃない⁈ちゃんと食べてる?」
矢継ぎ早に質問され気絶寸前まで絞めあげ…じゃなく抱きしめられる。相変わらずパワフルママだ。
今日はお泊まりされるらしく嬉しい。今日はミハイルさんが領地の屋敷に行っていたのでアビー様が来てくれて心強い。
夕食中に困っている事を聞かれ今日はミハイルさんもいないし丁度男性がいないから下着を買い直したいと相談した。アビー様は夕食後に私の手を引き私の衣装部屋に向かう。
まず部屋はいい感じと褒めていただき衣装部屋の夜着を見せたら
「無いわー!春香ちゃん他には!」
「えっと…下着が…」
巨大チェストを見せると、アビー様は怒り出す
「何!このいやらしい下着は!殿下の趣味?引くわ…こんなのポイしなさい。あー殿下が煩いから2枚位まだマシな物は残して置きなさい。勿論夜着もね。全く相手の事を考えない贈り物何てどんなに贈っても無意味よ!殿下もジョジョみたいに鍛え直さないとね!」
アビー様の不敵な笑み怖い。
明日朝からアビー様が夜着と下着の買い物について来てくれる事になった。とりあえず問題解決!と、この時は思っていました。
「俺も、”加護の真実“を読んだよ。興味深かった。レイシャルの貴族は全て知っているが、こんな迷い人を手助けをした貴族なんて聞いたことない。何かヒントがあるかもしれない。空いた時間に読んでみるといい」
ミハイルさんは本当に私の帰り方を探すのを手伝ってくれるみたいだ。もし帰り方が見つかり帰ると言ったら本当に一緒に来るつもりなんだろうか⁈
いやいや!シュナイダー公爵家の跡取り息子だよ無理だろう。
そんな事を考えながらミハイルさんを見ていたら、優しい眼差しで
「慣れない屋敷で気疲れしたのか?」
「うん。少しだけ…ミハイルさんの顔見たらほっとしたかも。後、本ありがとうございます。早速読んでみます」
ミハイルさんは後ろに控えるエリスさんを下がらせ座り直した。
「推測の域を出ないが、2人目の加護持ちのフィリップ殿下が迷い人を得られなかったと言われている時代に、図書館の大改革が行われたそうだ。その時に危険思想の書物は禁書庫に所蔵されて今に至る。そこに行けば詳しい本があるかもしれない」
「禁書庫っては何処にあるんですか?」
「陛下の寝室の奥にあり陛下以外は入る事は出来ない」
陛下しか入れないなら無理じゃん! 陛下は私が”迷い人”で有るのも分かっているし、帰り方や手助けした貴族も知っているかもしれないし。
知っているならばその貴族を私に近づけないだろ。と言う事は私と接触しない(出来ない)貴族が助けに成りうる人って事?
そうなると沢山の貴族に地道に会って確かめる?
頭の中で必死に考える…
あ…ヤバイ頭がふらつく普段使わないから目眩がして来た。
視点が合わなくなって来た私をミハイルさんが心配して横に座り肩を貸してくれる。
「ハル…慌てなくていいよ。ゆっくり探せばいい」
「はい…とりあえずお腹が空きました」
「では食堂に行こう」
ミハイルさんの手を借り立ち上がり食堂に向かいます。夕食はミハイルさんと2人で食べたので美味しくいただいた。親が亡くなってからずっと一人暮らしでぼっち飯は慣れていたはずなんだけど…
夕食後は疲れたのでミハイルさんのお茶の誘いを断り、部屋に戻り浴室の使い方を教えてもらいエリスさんに下がってもらいます。
居間で一人でのんびり本を読んでいたら、クリスさんが来た。返事をするとクリスさんは入室してきて扉の説明をする。
「お休みになる時は居間と寝室の扉は閉めて下さい。夜間緊急時は私とミハイル様そしてアレックス様がマスターキーを持っているので入室する事がございます。緊急時以外は使う事が無いのでご安心を」
「クリスさんとミハイルさんは分かるけど、何でアレックスさんも何ですか!」
「護衛責任者として必要と言われ、矢も得ず渡しています。大丈夫ですよあのお方は発言は辛辣ですが信頼出来るお方です」
「分かりました」
あれだけ私の事クソミソに言っていた位だから、深夜に忍び込むとかないだろう。
クリスさん退室後に浴槽にお湯をはりゆっくりお風呂に入りさっぱり! バスローブを来て隣の衣装部屋へ。夜着を選ぶんだけど… 誰の趣味!って殿下か…
防御力ゼロに近いベビードールみたいな夜着ばかり。リボンを1つ解いたら全部脱げちゃう様なデザインばかりだ。1着でもマシな夜着がないか必死に探す…あった!
コットン地の水色の夜着!色違いで3着ある。胸をなでおろし袖を通す。
時計を見たら10時半少し早いけど寝よう。明日から掃除洗濯は自分でしなきゃ!
戸締りをしてベッドに入る。寝具はハーブだろうかいい匂いがする。お陰であっという間に眠りに着いた。
カーテンの隙間からさす日差しで目が覚めた。時計を見ると3時半。自然に目覚めるのは気持ちいい。
顔を洗い着替えていたら誰か来た様だ。
居間の扉を開けるとジョシュさんが満面の笑みで立っていた。
「春香ちゃんおはよう。ちゃんと眠れたかぃ?」
「おはようございます。ジョシュさんは今日はこちらですか?」
「昨日は遅番で屋敷に着いたらもう春香ちゃんは休んでいたから朝一会いに来たよ。朝食に行こう」
「はい。でも少しだけ待ってもらえますか⁈」
「勿論だ。居間で待っているよ」
「ありがとうございます。すぐ片付けます」
寝室に行き自分のベッドを整えていたら視線を感じ振り返ると、寝室の扉に凭れ掛かりジョシュさんがこっちを見ている。
「やっぱり春香ちゃん。俺は大きいからその位のベッドじゃなきゃ一緒に寝れないよ」
朝から深夜臭出さないでいただきたい。無視して自分のベッドを整えていると体が浮いて隣の巨大ベッドの上に落ちる。顔を上げるとジョシュさんが覆い被さっていて身動き出来ない。
「ジョシュさん!冗談でも怒りますよ!」
「兄上から聞いた。春香ちゃんはこのベッドを退けたいと…必要だよ!こうして2人寝ても余裕がある。あのベッドじゃ俺が落ちちゃうよ」
「だから!この寝室は私の1人で寝ますから!誰も入れません!」
「ハル!」
ミハイルさんが入ってきてジョシュさんを離してくれた。ミハイルさんの後から来たエリスさんが起こしてくれ居間に連れてってくれた。
暫くするとミハイルさんがジョシュさんの首根っこを掴み出てきた。ジョシュさんはお腹を抱えくの字に曲がっている
「ハル!少しだけ部屋で待て。これを屋敷に送り返す」
ミハイルの声は怒気を含んでいて怖い。頷くと部屋を出ていった。この日からジョシュさんは暫く出禁になり数週間会う事は無かった。
これはチャンスと戻って来たミハイルさんに改めて巨大ベッドの撤去を求めた。
初めは渋っていたミハイルさんもあまりに私が嫌がる為、殿下にベッド撤去の陳情書を書いて送ってくれ、翌日には王宮から従僕さん達が引き取りに来た。ベッド如きで騒ぐ私が気に食わないのか、アレックスさんが機嫌悪そうに殿下からの手紙を持って来た。手紙には
『春香がそんなに嫌なら春香の部屋で眠るのは諦めよう。まぁ!私の寝室にくればいい。いつでもおいで!』
いや!行きませんし!一緒に寝ません!
ベッド問題も解決して町屋敷の生活も慣れて来た。身の回りも自分でしている。掃除から洗濯まで!
洗濯は朝食後にメイドさん達と洗濯場で毎日お喋りしながらで楽しい。ちなみに干し場は柵で囲われ入口には鍵まで付いていて私専用らしい。勿論屋根も付いていて2、3階からも見えない。
洗濯場で洗濯を終えて、花壇の水やりをしていると久々にアレックスさんに会った。
「お前は本当に変わり者だなぁ…従僕やメイドに任せればいいものを!」
相変わらず毒舌だ。文句を言いながら私が草むしりした草が入ったバケツを持ってくれる。
「大丈夫です。自分では…」
「女が重い物を持つ必要はない」
「あ~ありがとうございます」
最近少しずつ分かって来たけど、毒舌の割に案外優しい。
「庭で作業するなら帽子を被れ!日焼けするだろう!」
「…はぃ」
そして時折口煩い…
町屋敷に移ってから1週間ほど過ぎたある夕暮れにアビー様が登城の帰りに寄って下さった。
「春香ちゃん!元気にしてた?寂しくない?あら!イヤだ痩せたんじゃない⁈ちゃんと食べてる?」
矢継ぎ早に質問され気絶寸前まで絞めあげ…じゃなく抱きしめられる。相変わらずパワフルママだ。
今日はお泊まりされるらしく嬉しい。今日はミハイルさんが領地の屋敷に行っていたのでアビー様が来てくれて心強い。
夕食中に困っている事を聞かれ今日はミハイルさんもいないし丁度男性がいないから下着を買い直したいと相談した。アビー様は夕食後に私の手を引き私の衣装部屋に向かう。
まず部屋はいい感じと褒めていただき衣装部屋の夜着を見せたら
「無いわー!春香ちゃん他には!」
「えっと…下着が…」
巨大チェストを見せると、アビー様は怒り出す
「何!このいやらしい下着は!殿下の趣味?引くわ…こんなのポイしなさい。あー殿下が煩いから2枚位まだマシな物は残して置きなさい。勿論夜着もね。全く相手の事を考えない贈り物何てどんなに贈っても無意味よ!殿下もジョジョみたいに鍛え直さないとね!」
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