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「お姉さま~?
......実は、私...お姉さまの婚約者と相思相愛になってしまったの!!
だから、お姉さまの婚約者...私にくださる?」
(...え?
意味が、わからない。)
______
男爵家の一人娘として生まれた私だけれど、小さい時に、私の母親が事故で亡くなってしまった。
元々愛し合っていた夫婦だったから、小さい頃の私は...これから、お父様が一生懸命私を育ててくれるものだと思っていた。
だけれど、それは違った。
「今日からお前の新しいお母さんだ。」
小さい頃ながらに困惑した記憶がある。
その新しいお母さんは、娘を連れて来た。
...私の義妹にあたる。
義妹は、私から色々なものを奪っていった。
アクセサリー、ドレス...父親の愛情でさえも。
婚約者と婚約して、同棲するようになったから、「やっと義妹の顔を見なくて済む」と思っていたのに...。
______
「...私の婚約者と、相思相愛?
嘘はやめて。」
「嘘じゃないですわ!
だから、婚約破棄して?」
(...妹の我儘で婚約破棄させられるとか、絶対に嫌だ。)
「......なぜ、貴方の我儘で婚約破棄しないといけないんですか?」
「じゃあ、お姉さまの婚約者に、聞いてみます?
私とお姉さま、どっちを好きなのか。」
...そんなの、私に決まってる。
「別に、いいわよ。」
______
「あ、いたいた。」
私は困惑しながらも言った。
「ねぇ、貴方。
妹が、貴方と相思相愛になったというのだけれど...それは本当??」
婚約者がギクッとした
(...え?
もしかして、本当に相思相愛になったの?
本当だったら、『浮気』じゃない。)
「え~と...ん~とね。
相思相愛、になるつもりはなかったんだけれど、なんか...流れで?」
(...は??)
「『流れ』って...どういうこと!?
今まで、浮気していたの!?」
「...あら~~~?
もしかして、どちらを好きかなんて、聞くまでもなかったみたいですね。
お姉さまは、愛されていなかったみたい。残念!」
...なんで、私がこんな目に遭わないといけないの。
義妹には虐げられて、婚約者に裏切られて。
(...あーあ。)
もう、吹っ切れてしまった。
「そうですか。
妹と結婚したいなら、お好きにどうぞ?
貴方なんて、こちらから婚約破棄です。」
私は婚約者と義妹を直視できなかった。
居場所がなくなってしまったようで、悔しかった。
______
(...婚約破棄したのはいいけれど、これからどうやって暮らそうかしら......。)
私が悩みながら歩いていると、身なりの良さそうな殿方とぶつかってしまった。
「も、申し訳ございません!
お怪我はありませんか!?」
私がそう尋ねると、
「あぁ、大丈夫です。」
「............」
(何故か、じーっと見つめられている...!?)
その殿方は、少し私を見つめた後に、話した。
「貴方は.....
婚姻関係にある男性はいますか?」
(...え?
今、なぜその質問をする必要が...??)
「い、いませんけど...」
「...僕と婚約しませんか?」
(!?!?)
「あー、...失礼。
僕はこの国の第二王子です。
どうやら、貴方に一目惚れしてしまったみたいで...。」
(...一目惚れ!?)
「......少し、考えさせてください!!」
______
あの後、第二王子に猛烈なプロポーズを受け、結婚した。
第二王子は、私の事を生涯愛すと誓ってくれた。
元婚約者みたいに、裏切る可能性がないわけじゃないけど、第二王子の言葉を信じてみたかった。
私は、今とっても幸せ~!!
...風の噂で聞いた話だけれど、義妹と元婚約者は、お互いに傲慢な性格が上手く行かなくて破滅したらしい。
まぁ、姉の婚約者を奪ったんだから、自業自得よね。
......実は、私...お姉さまの婚約者と相思相愛になってしまったの!!
だから、お姉さまの婚約者...私にくださる?」
(...え?
意味が、わからない。)
______
男爵家の一人娘として生まれた私だけれど、小さい時に、私の母親が事故で亡くなってしまった。
元々愛し合っていた夫婦だったから、小さい頃の私は...これから、お父様が一生懸命私を育ててくれるものだと思っていた。
だけれど、それは違った。
「今日からお前の新しいお母さんだ。」
小さい頃ながらに困惑した記憶がある。
その新しいお母さんは、娘を連れて来た。
...私の義妹にあたる。
義妹は、私から色々なものを奪っていった。
アクセサリー、ドレス...父親の愛情でさえも。
婚約者と婚約して、同棲するようになったから、「やっと義妹の顔を見なくて済む」と思っていたのに...。
______
「...私の婚約者と、相思相愛?
嘘はやめて。」
「嘘じゃないですわ!
だから、婚約破棄して?」
(...妹の我儘で婚約破棄させられるとか、絶対に嫌だ。)
「......なぜ、貴方の我儘で婚約破棄しないといけないんですか?」
「じゃあ、お姉さまの婚約者に、聞いてみます?
私とお姉さま、どっちを好きなのか。」
...そんなの、私に決まってる。
「別に、いいわよ。」
______
「あ、いたいた。」
私は困惑しながらも言った。
「ねぇ、貴方。
妹が、貴方と相思相愛になったというのだけれど...それは本当??」
婚約者がギクッとした
(...え?
もしかして、本当に相思相愛になったの?
本当だったら、『浮気』じゃない。)
「え~と...ん~とね。
相思相愛、になるつもりはなかったんだけれど、なんか...流れで?」
(...は??)
「『流れ』って...どういうこと!?
今まで、浮気していたの!?」
「...あら~~~?
もしかして、どちらを好きかなんて、聞くまでもなかったみたいですね。
お姉さまは、愛されていなかったみたい。残念!」
...なんで、私がこんな目に遭わないといけないの。
義妹には虐げられて、婚約者に裏切られて。
(...あーあ。)
もう、吹っ切れてしまった。
「そうですか。
妹と結婚したいなら、お好きにどうぞ?
貴方なんて、こちらから婚約破棄です。」
私は婚約者と義妹を直視できなかった。
居場所がなくなってしまったようで、悔しかった。
______
(...婚約破棄したのはいいけれど、これからどうやって暮らそうかしら......。)
私が悩みながら歩いていると、身なりの良さそうな殿方とぶつかってしまった。
「も、申し訳ございません!
お怪我はありませんか!?」
私がそう尋ねると、
「あぁ、大丈夫です。」
「............」
(何故か、じーっと見つめられている...!?)
その殿方は、少し私を見つめた後に、話した。
「貴方は.....
婚姻関係にある男性はいますか?」
(...え?
今、なぜその質問をする必要が...??)
「い、いませんけど...」
「...僕と婚約しませんか?」
(!?!?)
「あー、...失礼。
僕はこの国の第二王子です。
どうやら、貴方に一目惚れしてしまったみたいで...。」
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「......少し、考えさせてください!!」
______
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まぁ、姉の婚約者を奪ったんだから、自業自得よね。
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