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ウチの庭師、実は凄く器用なんじゃない?
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アーク兄様の体調が良くなって、父様と母様は泣いて喜んだ。
何故急に良くなったのかと首を傾げていたが、アーク兄様が毎年この別荘で療養したお陰とか、体が成長してなんとなく魔力の扱い方が分かったとかなんとか、そこら辺は上手く誤魔化してくれた。
まあ、両親的には兄様が治ったんだからそれで良しというところなのかな。
アーク兄様が元気になってから、午前中は四兄妹で仲良く庭や湖周辺を散歩し、午後はみんなで庭や広間で集まってティータイムを楽しんでいる。
実は、私が魔力のトレーニングやアーク兄様にかかりっきりだったから、ウィル兄様とラルフ兄様が拗ねちゃったんだよね。
んもうっ!私が構わないから拗ねるとか、可愛過ぎでしょ!!
私が2人の可愛さに悶えていたら、アーク兄様に白い目で見られたけど、気にしないもんね!
だから別荘に居る間は、なるべく四兄妹一緒にいたいってお願いして今に至る。
本宅に帰ったらみんな色々忙しくなっちゃうだろうし、今のうちにみんなと沢山遊びたい!
今日は庭のお花を見ながらみんなでお散歩。途中で庭師のお爺ちゃんに会ったから元気に手を振って近寄ると、ニコニコと笑って手を振り返してくれた。
「おじいちゃーん、いちゅもありがとー。きょうもおはながきれいらねー。」
「フォッフォッ。エリーヌ嬢ちゃんにそう言ってもらえると、庭師冥利に尽きますわい。」
庭師のお爺ちゃんは、いつも眉間に皺を寄せていて目つきが鋭い。無口だし、無愛想だし、頬に大きな傷があるし、庭師じゃなくて裏の世界の人だと言われても納得してしまうくらいの外見の持ち主だ。
兄様達も見た目が怖すぎて、今まで声をかけられなかったみたいだし。
でも、前世の私はお爺ちゃんっ子だった。仕事で忙しい両親に代わって、お爺ちゃんが私の面倒をよく見てくれていたから。
保育園のお迎えも、スイミングの送迎も、小学校から帰って来た時に出迎えてくれたのも、いつもお爺ちゃんだった。
そんなお爺ちゃんに見た目こそ全く似てはいないが、無口で無愛想なところがシンクロして……庭師のお爺ちゃんを見かけたら私から声をかけるようにしていた。
初めは全くの無愛想具合で、私のお喋りする様子にたまに小さく頷いてくれる程度だったけど、今ではご覧の通りの打ち解けっぷりだ。
お爺ちゃんの態度を見て、ウィル兄様とラルフ兄様は感心していたけど、アーク兄様は「エリーヌなら当然だよね」と、妙な納得の仕方をしている。
お爺ちゃんはウチの別荘の庭全部の管理を一人でしてくれていた。
別荘といっても、庭だってかなりの広さがあるのに一人で仕事をしているお爺ちゃんは本当に凄い。
私なんて、散歩するだけでも広過ぎて疲れちゃうのに。
昔乗っていたキックボードを思い出し、ああいう乗り物がこの世界にもあったら便利なのにと何度も思った。
だってこの世界、自転車だってないからね。
私は花壇のお手入れをしているお爺ちゃんの横にちょこんと座り、お爺ちゃんの作業をジッと見つめる。
いつも手際が良くて本当に凄い。
「おじいちゃんは、じゅっとにわししゃんらったの?しょのほっぺのきじゅはどうしたの?」
私がお爺ちゃんの傷痕が残る頬を、いい子いい子するみたいに優しく撫でると、お爺ちゃんは目を細めた。
「ずっと昔は大工紛いのことをしておりましたなぁ。この傷はその時のちょっとした事故でついたものですわ。」
「へー!らいくしゃん!しょれもしゅごいね!!」
「それは初耳だね。ダンは大工だったんだ。」
兄様達も驚いている。
あ、ダンっていうのはお爺ちゃんの名前ね。
なんで大工から庭師になったんだろう。
でもそうか、大工か……。
大工だったのならもしかしたら……。
「ねー、おじいちゃん。こういうのりものってちゅくれる?」
私は地面に小石を使って絵を描いた。
「嬢ちゃん……それはなんですかな?」
「あのね、ここのいたに、ちいしゃいしゃりんをくっちゅけてー。このまえのぼうにも、ちいしゃいしゃりんをくっちゅけてー。」
私は絵を描いてひたすら説明する。
「このまえのぼうは、てでもてるようにしゅるの。これはこっちのいたとうまくれんけちゅして、むきをかえれるようにしゅると、いきたいほうへいけるんだよ。」
「……ほう。これはもしや乗り物ですかな?」
「うん。キックボードっていうの。」
「キックボード?これは聞いたことも見たこともありませんなぁ。」
ギクッ!!
そうだった。ついついまた乗りたくなって夢中で喋ってたけど、どうしよう。
3歳児が、乗ったことも無い乗り物を、こんなにペラペラ説明してたら変だよね。
私が慌てていたら、アーク兄様がポンッと私の肩に手を置いて微笑んだ。
「僕と一緒に読んだ異国の本に、そんなような乗り物が描いてあったんだよ。こんなのに乗りたいなぁって言っていたものね?」
「う、うん!しょうだよ!」
アーク兄様ありがとう!!
アーク兄様を見上げると、ニッコリ微笑んでいる筈のアーク兄様の目が怖かった。
ごめんなさい!!気を付けます!!
「そうですか……異国のね……。多分、作れますぞ。」
ふむ、と、私が地面に描いた絵を見て考え込んでいたお爺ちゃんが、ボソッと言う。
「えっ!ほんと!?」
作れるの!?
お爺ちゃんの言葉に身を乗り出して食い付いた私に、お爺ちゃんはニヤッと笑って頷いた。
「久しぶりに創作意欲が湧いてきましたわい。」
クックッと笑いながら腕を回すお爺ちゃんを見ていると、やっぱりどう見ても裏稼業の人にしか見えない……。
でも、キックボードを作れるって言えちゃうお爺ちゃんって……もしかして凄い人なんじゃない?
何故急に良くなったのかと首を傾げていたが、アーク兄様が毎年この別荘で療養したお陰とか、体が成長してなんとなく魔力の扱い方が分かったとかなんとか、そこら辺は上手く誤魔化してくれた。
まあ、両親的には兄様が治ったんだからそれで良しというところなのかな。
アーク兄様が元気になってから、午前中は四兄妹で仲良く庭や湖周辺を散歩し、午後はみんなで庭や広間で集まってティータイムを楽しんでいる。
実は、私が魔力のトレーニングやアーク兄様にかかりっきりだったから、ウィル兄様とラルフ兄様が拗ねちゃったんだよね。
んもうっ!私が構わないから拗ねるとか、可愛過ぎでしょ!!
私が2人の可愛さに悶えていたら、アーク兄様に白い目で見られたけど、気にしないもんね!
だから別荘に居る間は、なるべく四兄妹一緒にいたいってお願いして今に至る。
本宅に帰ったらみんな色々忙しくなっちゃうだろうし、今のうちにみんなと沢山遊びたい!
今日は庭のお花を見ながらみんなでお散歩。途中で庭師のお爺ちゃんに会ったから元気に手を振って近寄ると、ニコニコと笑って手を振り返してくれた。
「おじいちゃーん、いちゅもありがとー。きょうもおはながきれいらねー。」
「フォッフォッ。エリーヌ嬢ちゃんにそう言ってもらえると、庭師冥利に尽きますわい。」
庭師のお爺ちゃんは、いつも眉間に皺を寄せていて目つきが鋭い。無口だし、無愛想だし、頬に大きな傷があるし、庭師じゃなくて裏の世界の人だと言われても納得してしまうくらいの外見の持ち主だ。
兄様達も見た目が怖すぎて、今まで声をかけられなかったみたいだし。
でも、前世の私はお爺ちゃんっ子だった。仕事で忙しい両親に代わって、お爺ちゃんが私の面倒をよく見てくれていたから。
保育園のお迎えも、スイミングの送迎も、小学校から帰って来た時に出迎えてくれたのも、いつもお爺ちゃんだった。
そんなお爺ちゃんに見た目こそ全く似てはいないが、無口で無愛想なところがシンクロして……庭師のお爺ちゃんを見かけたら私から声をかけるようにしていた。
初めは全くの無愛想具合で、私のお喋りする様子にたまに小さく頷いてくれる程度だったけど、今ではご覧の通りの打ち解けっぷりだ。
お爺ちゃんの態度を見て、ウィル兄様とラルフ兄様は感心していたけど、アーク兄様は「エリーヌなら当然だよね」と、妙な納得の仕方をしている。
お爺ちゃんはウチの別荘の庭全部の管理を一人でしてくれていた。
別荘といっても、庭だってかなりの広さがあるのに一人で仕事をしているお爺ちゃんは本当に凄い。
私なんて、散歩するだけでも広過ぎて疲れちゃうのに。
昔乗っていたキックボードを思い出し、ああいう乗り物がこの世界にもあったら便利なのにと何度も思った。
だってこの世界、自転車だってないからね。
私は花壇のお手入れをしているお爺ちゃんの横にちょこんと座り、お爺ちゃんの作業をジッと見つめる。
いつも手際が良くて本当に凄い。
「おじいちゃんは、じゅっとにわししゃんらったの?しょのほっぺのきじゅはどうしたの?」
私がお爺ちゃんの傷痕が残る頬を、いい子いい子するみたいに優しく撫でると、お爺ちゃんは目を細めた。
「ずっと昔は大工紛いのことをしておりましたなぁ。この傷はその時のちょっとした事故でついたものですわ。」
「へー!らいくしゃん!しょれもしゅごいね!!」
「それは初耳だね。ダンは大工だったんだ。」
兄様達も驚いている。
あ、ダンっていうのはお爺ちゃんの名前ね。
なんで大工から庭師になったんだろう。
でもそうか、大工か……。
大工だったのならもしかしたら……。
「ねー、おじいちゃん。こういうのりものってちゅくれる?」
私は地面に小石を使って絵を描いた。
「嬢ちゃん……それはなんですかな?」
「あのね、ここのいたに、ちいしゃいしゃりんをくっちゅけてー。このまえのぼうにも、ちいしゃいしゃりんをくっちゅけてー。」
私は絵を描いてひたすら説明する。
「このまえのぼうは、てでもてるようにしゅるの。これはこっちのいたとうまくれんけちゅして、むきをかえれるようにしゅると、いきたいほうへいけるんだよ。」
「……ほう。これはもしや乗り物ですかな?」
「うん。キックボードっていうの。」
「キックボード?これは聞いたことも見たこともありませんなぁ。」
ギクッ!!
そうだった。ついついまた乗りたくなって夢中で喋ってたけど、どうしよう。
3歳児が、乗ったことも無い乗り物を、こんなにペラペラ説明してたら変だよね。
私が慌てていたら、アーク兄様がポンッと私の肩に手を置いて微笑んだ。
「僕と一緒に読んだ異国の本に、そんなような乗り物が描いてあったんだよ。こんなのに乗りたいなぁって言っていたものね?」
「う、うん!しょうだよ!」
アーク兄様ありがとう!!
アーク兄様を見上げると、ニッコリ微笑んでいる筈のアーク兄様の目が怖かった。
ごめんなさい!!気を付けます!!
「そうですか……異国のね……。多分、作れますぞ。」
ふむ、と、私が地面に描いた絵を見て考え込んでいたお爺ちゃんが、ボソッと言う。
「えっ!ほんと!?」
作れるの!?
お爺ちゃんの言葉に身を乗り出して食い付いた私に、お爺ちゃんはニヤッと笑って頷いた。
「久しぶりに創作意欲が湧いてきましたわい。」
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