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23、精霊力の補給がソコから入れるなんて聞いていない!
しおりを挟む「え、と。あのさ……「断る」「イヤ」……だよねー」
言葉を遮られてまで二人に一蹴される。肩を落としながらどうしたものかと思い、屈めていた腰を上げて立ち上がると唐突に目眩がして視界がブレた。
——あれ? なんか気分悪っ……。
「千颯?」
まともに立っていられない。三半規管がおかしくなっているようで、平衡感覚が狂っている。体が大きく傾き天井を仰いだ。
エルゲアの焦った声と共に、伸ばされたグライトの手に引き寄せられてしまい、大人しくその腕の中におさまる。
「一気に力を使い過ぎてガス欠状態になっているだけだ。千颯そのまま目を閉じていろ」
「うん」
目を閉じていても世界が回っていて、全身を高速回転されられた直後みたいになっていた。
頭を上向かせられ、唇を開いたのと同時に口内に温かい〝気〟が流れ込んでくる。何度も繰り返されたものの、それでも足りなくてグライトにしがみついた。
「ダメ……足りな……ッ、い。グライト……もっと」
自分が何を口走って何をお願いしているのかも分かっていなかった。グライトが小さく舌打ちする。
「おい、アホ鳥。そこのヘビと少し待っていろ。千颯と次元の狭間に行ってくる。〝今のこの時間に戻ってくる〟から待たせん」
「分かった……って、ちょっと待ってくれる~!? それスルのに千颯には説明してるの?」
胡散臭げにグライトを見つめたエルゲアが目を細める。
——説明? 何の……ダメだ頭が回らない。
「んなわけない。だが見てもわかるだろう? 今は緊急事態だ」
グライトに前抱きにされたまま四次元空間の中に入る。内部は鈍い虹色に輝いていて綺麗だった。
「千颯、こんな所で悪いが緊急事態だ。ここで抱くぞ」
「抱く……抱く……!?」
ギョッとした。
「体を重ねて直接内部に注ぎ込む方が手っ取り早い。このまま俺と眷愛隷属契約を結べ。今のお前は無茶をし過ぎたのが原因で精霊力欠乏症になっていて危険な状態だ。動けなくなる前に手を打つぞ」
——それってつまり性行為して中に出すってこと?
「いや、そんな事してる時間ないんじゃ……待て! 脱がせる……な」
喋ってる途中でまた目が回る。
「ほら見ろ。この次元に居れば時間の経過を止められるから安心しろ。全快したら今度こそじいさんとこへ行くぞ」
ここで潔く純潔を捨てるかじいさんを助けに行くか天秤にかけられるとは思いもしなかった。何でその選択肢? 意味が分からないよと思いつつ、分かったと頷く。
「オレ……した事ないから面倒だと……っ、思うぞ」
「問題ない」
グライトだけ手慣れてるのかと思うと少し悔しい。されるがままに服を全て脱がされ、グライトの服の上に横たわされた。
次元内にいるからなのか下におろされても冷たくなければ硬くもない。少し弾力があり、包み込まれるような居心地の良さがあった。
ローションのようなものを魔法で生成したのか、滑りを帯びた指先が内部に潜り込んでくる。違和感を和らげるように首筋や胸元を愛撫された。
「ん、グライト」
ハッと甘ったるい息を吐くと、指の本数を増やされる。気持ちいいと思うたびにじいさんや残してきたエルゲアたちのことが脳裏をよぎって心苦しくなってきた。それが伝わったのかグライトが言葉を紡ぐ。
「何も考えずに口付けに集中していろ」
口を塞がれ、舌が潜り込んできた。
——熱い。
グライトが触れる箇所、口の中、全てが熱い。
直接心地よい温度の熱を流されているようで、小さく喘いだ。内部を行き来する指もどんどん本数が増えていく。
「力を抜いていろ」
言われた通りにすると肉感のあるモノを押し当てられた。潜り込んでくる度に圧迫感で苦しくて、腰がそりかえるのを止められない。
「グライト……っ」
「落ち着け。ちゃんと息をしろ」
やはり熱い。心地よい温度の熱が、徐々に高くなっていくようだった。
「あつっ、グライト……、からだ……ッ、あつい」
「見てみろ、千颯」
腕を持ち上げられて目の前で翳される。己の体も、欲で熱い視線を向けるグライトの体も青白く光を帯びていたので目を瞠った。
「な……、で?」
「俺の精霊力とお前の精霊力が混ざり合ってきている。腹も見てみろ」
上半身を起こされて対面座位の格好にさせられた。
「これ……。て、グライト、額と体に赤い紋様が出てるよ?」
「だろうな。お前が精霊術師で俺がお前の精霊獣だときちんと認識されたんだ。ちゃんとした契りをもって契約を結んだ証とも言える。本当の契約はこうやって結ぶ。アホ鳥も言っていただろう? 因みに千颯、お前の額にも同じ紋様が出ているぞ」
「そうなのか?」
言われてみればエルゲアも契約をきちんと結べていないと言っていた。もしかしたら紋様が出ていなかったから分かったのかと理解する。
ここには鏡も何もないので確認出来ない。手で触れているとイタズラに腰を打ちつけられて軽く悲鳴を発した。
「待って、グライト……っ、お腹の中苦しいっていうか、ムズムズする」
「そろそろ動かせろ。ずっとこのままはさすがの俺もキツいんでな」
一気に顔がほてった。
こちらの体の様子を伺いながら優しくも確実に律動の速度を上げてくるグライトに翻弄され、ずっとしがみついて与えられる快感に喘ぐ事しか出来なくなる。
「千颯」
名を呼ぶグライトの声がやたら優しくてそれにも感じてしまった。
中に注がれるのと同時に口内も貪られる。腹の奥から中心にまた熱が回り始め、それすらも快感になって体が戦慄いた。
「グライト、気持ちいい」
思わずその腰に両足を絡めてグッと己の方に引き寄せる。
「止まれなくなるだろ。また今度、望み通り嫌と言うほど抱き潰してやるから楽しみにしていろ」
喉を鳴らして笑われた。
無意識に次もおねだりしていた自分に気がつく。途端に恥ずかしくなって「ごめん」と言いながらグライトから足を離した。
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