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第十五章 シェアハウス、、そして指名手配される
EP 6
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【温泉】裸の付き合いと、ルナの羽振り
「極楽~……極楽だわぁ~……」
天魔窟の大浴場『デモンズ・スパ』。
その露天風呂エリアに、気の抜けた声が響いた。
湯煙の向こうで、三人の少女が温泉に浸かっていた。
強欲アイドル・リーザ。
月兎族の冒険者・キャルル。
そして、エルフの次期女王候補・ルナ。
「ふふ、いいお湯ね。肌がツルツルになるわ」
ルナが長い金髪をアップにまとめ、優雅に湯を掬う。
その肢体は、同性の目から見ても完璧だった。
出るべきところは出て、締まるべきところは締まっている。まさに女神の造形美だ。
「くっ……! 金持ちで、美人で、ナイスバディって……神様は不公平よ!」
リーザが自分の胸元を見下ろして嘆く。
アイドルとして決して悪くはないスタイルだが、ルナと並ぶとどうしても「庶民感」が出てしまう。
「あはは、リーザさんドンマイです! ……でも、私はルナさんの肌の白さが羨ましいなぁ」
キャルルがうさ耳をパタパタさせた。
彼女の身体は小柄で華奢だが、太ももからふくらはぎにかけての筋肉だけは、芸術的なまでに研ぎ澄まされていた。
「あら、キャルルさんのその脚、素敵よ? 瞬発力とバネを感じさせるわ」
ルナが褒める。
「えへへ、自慢の商売道具ですから! 毎日スクワット500回やってます!」
「ご、500回……! その可愛い顔で……」
リーザが引きつった。
◇
温泉で温まった後は、お待ちかねの「サウナ」タイムだ。
サウナ好きのキャルルが、二人に作法をレクチャーする。
「いいですか? サウナ10分、水風呂1分、そして外気浴! これを3セット繰り返すことで、精神が解放される『ととのう』状態になるんです!」
「なるほどね。郷に入っては郷に従え、か」
三人は並んで高温サウナ室へ。
じっとりと汗をかき、我慢した後に飛び込む水風呂の快感。
そして、露天エリアのデッキチェアに横たわった瞬間――。
「「「………………」」」
世界が回る。
血液が全身を駆け巡り、脳内麻薬がドバドバと溢れ出す。
「……キタわ。これが『ととのう』ってやつね……」
リーザが虚空を見つめて呟く。
「ふあぁ……。天国……人参畑が見えますぅ……」
キャルルが脱力する。
「悪くないわね。魔力の循環も良くなった気がするわ」
ルナも満足げだ。
心地よい浮遊感の中、リーザがふと疑問を口にした。
「ねえ、ルナ。……あんたさ、なんでそんなにお金持ちなの?」
「ん?」
「ファミレスも、カラオケの弁償代も、ポンって払っちゃうし。……エルフの国ってそんなに景気いいの? それとも何か仕事してるの?」
リーザの問いに、キャルルも耳をそばだてた。
確かに、ルナの羽振りは異常だ。湯水のように金貨を使っている。
ルナは目を閉じたまま、ふふっと笑った。
「仕事? してないわよ。私は自由人だもの」
「じゃあ、あのお金は?」
「うーん、そうねぇ……。強いて言えば、『錬金術』みたいなものかしら?」
「れんきんじゅつ?」
「ええ。欲しいと思えば、手に入る。……私の魔力があれば、『石ころを価値あるものに変える』くらい、造作もないことよ」
ルナは悪気なく言った。
彼女にとっての「物質変換魔法」は、呼吸をするように自然なスキルなのだ。
だが、それを聞いた二人は盛大な勘違いをした。
(錬金術……つまり、株とか投資で資産を増やしてるってことね!? さすが富裕層!)
と、リーザ。
(『石ころを価値あるものに』……比喩表現ですね! 国の資源管理とか採掘権を持っているんだわ! さすが次期女王候補!)
と、キャルル。
「すごいですねぇルナさんは! 私もルナさんみたいに優雅な大人になりたいです!」
キャルルが尊敬の眼差しを向ける。
「あら、嬉しいわ。……じゃあ、湯上がりのフルーツ牛乳も、私が奢ってあげるわね」
「わーい! ごちそうさまです!」
三人はサウナを出て、腰に手を当てて冷たい牛乳を一気飲みした。
番台のおばちゃんに、ルナがまた一枚、「ピカピカの金貨」を渡す。
「はい、お釣りはいらないわ」
「あいよ! 毎度あり!」
誰も気づかない。
その金貨が、天魔窟の経済を揺るがす爆弾であることを。
そして、破滅の時(月末)が、すぐそこまで迫っていることを。
「極楽~……極楽だわぁ~……」
天魔窟の大浴場『デモンズ・スパ』。
その露天風呂エリアに、気の抜けた声が響いた。
湯煙の向こうで、三人の少女が温泉に浸かっていた。
強欲アイドル・リーザ。
月兎族の冒険者・キャルル。
そして、エルフの次期女王候補・ルナ。
「ふふ、いいお湯ね。肌がツルツルになるわ」
ルナが長い金髪をアップにまとめ、優雅に湯を掬う。
その肢体は、同性の目から見ても完璧だった。
出るべきところは出て、締まるべきところは締まっている。まさに女神の造形美だ。
「くっ……! 金持ちで、美人で、ナイスバディって……神様は不公平よ!」
リーザが自分の胸元を見下ろして嘆く。
アイドルとして決して悪くはないスタイルだが、ルナと並ぶとどうしても「庶民感」が出てしまう。
「あはは、リーザさんドンマイです! ……でも、私はルナさんの肌の白さが羨ましいなぁ」
キャルルがうさ耳をパタパタさせた。
彼女の身体は小柄で華奢だが、太ももからふくらはぎにかけての筋肉だけは、芸術的なまでに研ぎ澄まされていた。
「あら、キャルルさんのその脚、素敵よ? 瞬発力とバネを感じさせるわ」
ルナが褒める。
「えへへ、自慢の商売道具ですから! 毎日スクワット500回やってます!」
「ご、500回……! その可愛い顔で……」
リーザが引きつった。
◇
温泉で温まった後は、お待ちかねの「サウナ」タイムだ。
サウナ好きのキャルルが、二人に作法をレクチャーする。
「いいですか? サウナ10分、水風呂1分、そして外気浴! これを3セット繰り返すことで、精神が解放される『ととのう』状態になるんです!」
「なるほどね。郷に入っては郷に従え、か」
三人は並んで高温サウナ室へ。
じっとりと汗をかき、我慢した後に飛び込む水風呂の快感。
そして、露天エリアのデッキチェアに横たわった瞬間――。
「「「………………」」」
世界が回る。
血液が全身を駆け巡り、脳内麻薬がドバドバと溢れ出す。
「……キタわ。これが『ととのう』ってやつね……」
リーザが虚空を見つめて呟く。
「ふあぁ……。天国……人参畑が見えますぅ……」
キャルルが脱力する。
「悪くないわね。魔力の循環も良くなった気がするわ」
ルナも満足げだ。
心地よい浮遊感の中、リーザがふと疑問を口にした。
「ねえ、ルナ。……あんたさ、なんでそんなにお金持ちなの?」
「ん?」
「ファミレスも、カラオケの弁償代も、ポンって払っちゃうし。……エルフの国ってそんなに景気いいの? それとも何か仕事してるの?」
リーザの問いに、キャルルも耳をそばだてた。
確かに、ルナの羽振りは異常だ。湯水のように金貨を使っている。
ルナは目を閉じたまま、ふふっと笑った。
「仕事? してないわよ。私は自由人だもの」
「じゃあ、あのお金は?」
「うーん、そうねぇ……。強いて言えば、『錬金術』みたいなものかしら?」
「れんきんじゅつ?」
「ええ。欲しいと思えば、手に入る。……私の魔力があれば、『石ころを価値あるものに変える』くらい、造作もないことよ」
ルナは悪気なく言った。
彼女にとっての「物質変換魔法」は、呼吸をするように自然なスキルなのだ。
だが、それを聞いた二人は盛大な勘違いをした。
(錬金術……つまり、株とか投資で資産を増やしてるってことね!? さすが富裕層!)
と、リーザ。
(『石ころを価値あるものに』……比喩表現ですね! 国の資源管理とか採掘権を持っているんだわ! さすが次期女王候補!)
と、キャルル。
「すごいですねぇルナさんは! 私もルナさんみたいに優雅な大人になりたいです!」
キャルルが尊敬の眼差しを向ける。
「あら、嬉しいわ。……じゃあ、湯上がりのフルーツ牛乳も、私が奢ってあげるわね」
「わーい! ごちそうさまです!」
三人はサウナを出て、腰に手を当てて冷たい牛乳を一気飲みした。
番台のおばちゃんに、ルナがまた一枚、「ピカピカの金貨」を渡す。
「はい、お釣りはいらないわ」
「あいよ! 毎度あり!」
誰も気づかない。
その金貨が、天魔窟の経済を揺るがす爆弾であることを。
そして、破滅の時(月末)が、すぐそこまで迫っていることを。
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