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二章 誘惑の秘宝と王女の日記
24.トーマス
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伯爵家の城はディランたちが出掛けたときとは違い、ピリピリとした雰囲気に包まれていた。
ディランが馬で城門を入って進むと、建物の前にいた秘密部隊の人間がディランに目礼する。三名とも近衛騎士の制服を来ているが、雰囲気から密偵として育てられた者だと分かる。上手く化けているから、伯爵に見破られるとは思っていなかったのだろう。
城の前庭にはディランが最初に訪れた日より数倍の軍人が歩き回っている。あの日の比ではない殺気も感じるし、ディランには敬意を払ってくれていた事が今になって分かった。
「トーマス様には中でお待ち頂いております。ご案内しますね」
エミリーが馬を降りるのを手伝っていると、レジーが駆け寄ってくる。
「よろしくお願いします。エミリー、僕と一緒に来てくれる?」
「はい、一緒が良いです」
エミリーは城を包む雰囲気を感じ取って小刻みに震えている。ディランはエミリーの肩を抱き寄せて支えるようにして歩いた。
すぐにルークがディランの後ろに付き従って、護衛らしい警戒を始める。建物の中に入っていくと、さらに留守番させていたルークの部下も加わった。彼らはなんとも言い難い表情をしている。
「こちらです」
レジーに案内されて、ディランはエミリーとともに応接室に入る。部屋の壁際には、ライアンをはじめ、伯爵軍の騎士が険しい表情でズラリと並んでいた。
ディランが部屋の中央に視線を移すと、ソファには伯爵とトーマスが向かい合って座っている。
「あ、ディランおかえり。もしかして、デートの邪魔しちゃったか?」
トーマスが緊迫した雰囲気を吹き飛ばすような、のんびりとした口調でディランに声をかけてくる。
(周囲がピリピリしてることに気づいてないんだな)
チャーリーがいないためか、トーマスは非常にリラックスしている。普段ならディランに対しても敬語だが、幼馴染として話すときの口調だ。
「ちょうど帰ろうと思ってたから、気にしなくていいよ」
ディランはため息混じりに返事をする。トーマスに伯爵軍の心情を話しても理解できないだろうから説教は割愛する。緊張感漂う伯爵には目で侘びた。
彼の名誉のために言っておくが、トーマスは気を抜いていても攻撃を仕掛けられたら遅れを取らない実力を持っている。子供の頃から持つ飛び抜けた武人としての能力が、今のトーマスを作り出してしまったのだ。自分より強い者の殺気なら感じ取るのかもしれないが、そんな騎士はこの国にはいない。
「やっぱり、デートしてたんだな。どこに行ってたんだ?」
トーマスはのんびりとクッキーを口の中に放り込んでいる。ディランは伯爵やレジーを付き合わせるのも申し訳なくて、ここは大丈夫だからと退席してもらった。エミリーはディランと離れたくなさそうなので、そのまま隣り合ってソファに座る。
ライアンやルークは、まだ警戒を解かずに部屋に控えている。伯爵軍にとっては、この殺気の中でニコニコしているトーマスが恐ろしいだろうと思う。ディランは護衛している者たちのために、早く済まそうと直球で本題に入ることにした。
「トーマスは何しに来たの? 先触れもなかったみたいだけど?」
「あ、そうだった。チャーリー殿下からディランに仕事の依頼だぞ。先触れなんか出したら、ディランが逃げるから出すなって言われたんだ。デートの邪魔して悪かったな」
「何か裏があったりしないよね?」
チャーリーとは王都を出る前に会っているのに、ディランは何も聞いていない。チャーリーの命令が突然なのはいつものことだが、今回はなんとなく嫌な感じがする。
「俺に聞いてる? 裏があっても俺が教えてもらえるわけないだろう」
「開き直らないでよ」
ディランがため息をつくと、トーマスはケラケラと笑う。
「説明に適した人間も連れてきたんだけど、今は外で待ってるんだ。一緒に来いって言ったんだけど、遠慮しちゃってさ。連れてきてもいいか?」
トーマスののほほんとした言葉で、護衛している伯爵軍の警戒が強まる。『遠慮しちゃってさ』の理由が凝縮されていたが、トーマスはもちろん気づいていない。
「ここに兄上の騎士を入れるのは失礼だから宿で話そう。今日、泊まる場所は確保してあるんでしょ?」
「ああ、もちろん」
トーマスや秘密部隊の人間は気にしないだろうが、ディランはこの緊張感の中で話すのは避けたい。
「エミリー。ちょっと、トーマスと外で話してくるね」
「ディラン様、大丈夫ですか?」
エミリーが不安そうに、チラリとトーマスを見る。
「エミリー嬢、心配しないで下さい。ディラン殿下はこう見えて強いですから、街のゴロツキに絡まれても問題ありません。もしものときは、私がお守りしますよ」
トーマスがよそ行きの笑顔になって騎士らしく胸を張る。トーマスの返答は、言うまでもなくものすごくズレている。
「トーマス様、ディラン様のことをよろしくお願いします」
「おまかせ下さい」
エミリーは困った顔でトーマスに頭を下げる。ディランは噛み合っていない会話に苦笑した。
「ディラン、行くぞ」
「ルーク、ついてきてくれる?」
「もちろんです」
ルークは警戒を緩めぬまま頷く。ルークは外で待たせている者の実力を知っている。護衛としては当然の反応だ。
護衛ならば、ディランとルークたち対トーマスと秘密部隊で戦闘になる可能性を想定しなければならない。戦闘になったとしたなら、トーマスがディラン相手に本気になりきれない事を計算に入れても五分五分だろうか。
「ディラン様、お気をつけて」
「うん、また後でね」
ディランはエミリーにのんびりと手を振る。緊張感のないディランにエミリーは少しホッとしたようだ。裏のないトーマスを疑い続けるのが難しかったのもあるだろう。
ディラン自身も演技ではなく本当にそこまで警戒していない。チャーリーがディランを殺す気なら、こんなに生温い手は使ってこないと知っているからだ。チャーリーが本気になったら、それすら気づかないうちに殺されている。抵抗する時間なんて与えてもらえるはずがない。警戒するだけ無駄なのだ。
あの人の異母弟は、普通の神経ではやっていられない。
ディランが馬で城門を入って進むと、建物の前にいた秘密部隊の人間がディランに目礼する。三名とも近衛騎士の制服を来ているが、雰囲気から密偵として育てられた者だと分かる。上手く化けているから、伯爵に見破られるとは思っていなかったのだろう。
城の前庭にはディランが最初に訪れた日より数倍の軍人が歩き回っている。あの日の比ではない殺気も感じるし、ディランには敬意を払ってくれていた事が今になって分かった。
「トーマス様には中でお待ち頂いております。ご案内しますね」
エミリーが馬を降りるのを手伝っていると、レジーが駆け寄ってくる。
「よろしくお願いします。エミリー、僕と一緒に来てくれる?」
「はい、一緒が良いです」
エミリーは城を包む雰囲気を感じ取って小刻みに震えている。ディランはエミリーの肩を抱き寄せて支えるようにして歩いた。
すぐにルークがディランの後ろに付き従って、護衛らしい警戒を始める。建物の中に入っていくと、さらに留守番させていたルークの部下も加わった。彼らはなんとも言い難い表情をしている。
「こちらです」
レジーに案内されて、ディランはエミリーとともに応接室に入る。部屋の壁際には、ライアンをはじめ、伯爵軍の騎士が険しい表情でズラリと並んでいた。
ディランが部屋の中央に視線を移すと、ソファには伯爵とトーマスが向かい合って座っている。
「あ、ディランおかえり。もしかして、デートの邪魔しちゃったか?」
トーマスが緊迫した雰囲気を吹き飛ばすような、のんびりとした口調でディランに声をかけてくる。
(周囲がピリピリしてることに気づいてないんだな)
チャーリーがいないためか、トーマスは非常にリラックスしている。普段ならディランに対しても敬語だが、幼馴染として話すときの口調だ。
「ちょうど帰ろうと思ってたから、気にしなくていいよ」
ディランはため息混じりに返事をする。トーマスに伯爵軍の心情を話しても理解できないだろうから説教は割愛する。緊張感漂う伯爵には目で侘びた。
彼の名誉のために言っておくが、トーマスは気を抜いていても攻撃を仕掛けられたら遅れを取らない実力を持っている。子供の頃から持つ飛び抜けた武人としての能力が、今のトーマスを作り出してしまったのだ。自分より強い者の殺気なら感じ取るのかもしれないが、そんな騎士はこの国にはいない。
「やっぱり、デートしてたんだな。どこに行ってたんだ?」
トーマスはのんびりとクッキーを口の中に放り込んでいる。ディランは伯爵やレジーを付き合わせるのも申し訳なくて、ここは大丈夫だからと退席してもらった。エミリーはディランと離れたくなさそうなので、そのまま隣り合ってソファに座る。
ライアンやルークは、まだ警戒を解かずに部屋に控えている。伯爵軍にとっては、この殺気の中でニコニコしているトーマスが恐ろしいだろうと思う。ディランは護衛している者たちのために、早く済まそうと直球で本題に入ることにした。
「トーマスは何しに来たの? 先触れもなかったみたいだけど?」
「あ、そうだった。チャーリー殿下からディランに仕事の依頼だぞ。先触れなんか出したら、ディランが逃げるから出すなって言われたんだ。デートの邪魔して悪かったな」
「何か裏があったりしないよね?」
チャーリーとは王都を出る前に会っているのに、ディランは何も聞いていない。チャーリーの命令が突然なのはいつものことだが、今回はなんとなく嫌な感じがする。
「俺に聞いてる? 裏があっても俺が教えてもらえるわけないだろう」
「開き直らないでよ」
ディランがため息をつくと、トーマスはケラケラと笑う。
「説明に適した人間も連れてきたんだけど、今は外で待ってるんだ。一緒に来いって言ったんだけど、遠慮しちゃってさ。連れてきてもいいか?」
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「ああ、もちろん」
トーマスや秘密部隊の人間は気にしないだろうが、ディランはこの緊張感の中で話すのは避けたい。
「エミリー。ちょっと、トーマスと外で話してくるね」
「ディラン様、大丈夫ですか?」
エミリーが不安そうに、チラリとトーマスを見る。
「エミリー嬢、心配しないで下さい。ディラン殿下はこう見えて強いですから、街のゴロツキに絡まれても問題ありません。もしものときは、私がお守りしますよ」
トーマスがよそ行きの笑顔になって騎士らしく胸を張る。トーマスの返答は、言うまでもなくものすごくズレている。
「トーマス様、ディラン様のことをよろしくお願いします」
「おまかせ下さい」
エミリーは困った顔でトーマスに頭を下げる。ディランは噛み合っていない会話に苦笑した。
「ディラン、行くぞ」
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「うん、また後でね」
ディランはエミリーにのんびりと手を振る。緊張感のないディランにエミリーは少しホッとしたようだ。裏のないトーマスを疑い続けるのが難しかったのもあるだろう。
ディラン自身も演技ではなく本当にそこまで警戒していない。チャーリーがディランを殺す気なら、こんなに生温い手は使ってこないと知っているからだ。チャーリーが本気になったら、それすら気づかないうちに殺されている。抵抗する時間なんて与えてもらえるはずがない。警戒するだけ無駄なのだ。
あの人の異母弟は、普通の神経ではやっていられない。
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