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第75話 褒賞のお願い
しおりを挟む「フレック殿、私の弟を治してくれて、礼を言う」と言い、若き皇帝は、頭を下げた。
「頭を上げて下さい、私は、ただ依頼を達成したまでです」と、答えた。
「アレク殿には、褒賞を渡さなくては、何か希望は、あるか?」と、聞いて来た。
「でしたら、ハルロク王国との100年間の停戦を希望します」と、答えた。
「なぜ、100年間なのだ?」と、聞いて来た。
「今回の褒賞だと、終戦は難しいと思いました。そして、大きな年数を指定したとしても、途中で無効になるかもしれません。100年間の場合は、無効になる可能性が低いと、感じたからです」と、答えた。
「素晴らしい考えだ、フレック殿。その希望を叶えるとしよう。我が名において、宣言する、ハルロク王国とバハラス帝国との間に100年間の停戦をすることを」と、言った。
停戦の作業とかは、王国の文官に任せ、僕は、ハルロク王国に帰った。
今は、このことを国王陛下に報告をしているところだ。
「フレック伯爵、素晴らしい結果だ。今すぐ、文官を派遣しよう」と、言った。
「ありがとうございます」と、頭を下げた。
「だがなぁ、フレック伯爵の爵位を上げることは、できないな。どうするべきか、何か、希望はあるか?」と、聞いて来た。
「でしたら、私の婚約発表をしたいです」と、答えた。
「ほお、婚約発表とは、一体誰との婚約発表をするのだ?」と、聞いて来た。
「3番目の婚約者に、クラリス教国の元聖女、セシリーです。そして、4番目の婚約者に、ヨルダン魔法国の第3王女、フェリス・ヨルダンです。最後に、バレンタ王国サレック伯爵家の長女、エーリゼ・サレックです。以上、3名を新たな婚約者として発表します」と、答えた。
「は、ア、アレク殿、その親からの許可は得ているのか?」と、聞いて来た。
「ええ、受けていますよ」と、答えた。
「そ、そうか」と返し、国王陛下頭を抱えた。そして、「では、停戦の発表と同時で婚約発表を行おう」と言い、部屋から退室した。
[1週間後]
「バハラス帝国との100年間の停戦した功績を称え、名誉伯爵の爵位を与える」と、宰相が言った。
「謹んでお受けします」と言い、答えた。
次の瞬間、謁見の間に拍手が起きた。
「重ねて、フレック名誉伯爵の、婚約を発表する」と、宰相が言った。
この言葉を聞き、謁見の間は、騒がしくなった。
それもそのはず、既に僕には、可愛い2人の婚約者がいるからだ。
「静粛に、では発表する。クラリス教国元聖女、セシリー嬢、ヨルダン魔法国第3王女、フェリス・ヨルダン、バレンタ王国サレック伯爵家長女、エーリゼ・サレック。以下、3名をフレック名誉伯爵の婚約者として、発表する」と、宰相が言った。
「これにて、謁見を終了する」と言い、謁見が終わった。
謁見が終わると、父上とグレーク伯爵とアングーレ辺境伯以外の貴族から嫉妬と殺意の目線を向けられた。
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