転生幼女は幸せを得る。

泡沫 呉羽

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97話 聖女とフリスビー

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 むっ…………三日経ちました。落とし物渡せなかったです。エーデルは王宮内を朝から歩き回ってるそうでなかなか出会えません。王宮内を探し回るとしたら相当な時間要りますし。食事の前にでも渡そうかと部屋を訪れたりもしてたんですが……何やら真剣な顔で禁書ルームの本をベットで読み漁ってました。…………って王族しか基本入ること許されない場所からどうやって持ち出したのですか?!

 雰囲気的に話しかけられませんでした。

「どしたの?」

 一緒にフリスビーで遊んでいた聖女のミウ様が心配してます!ちょっとしか差はないですが私はお姉ちゃんなのです!!心配させたら良くないです!

「だいじょうぶですよ!とりゃーー」

 思いっきりフリスビーを投げます!私ながら、結構飛んだと思うのです!……………精霊さんに追い風を頼んだなんてことないですからね?!

「わぁ!!うーー、ワンワンッ!」

 ………なんでワンちゃんのマネして吠えてるんですか?
いえ、ミウ様がしても可愛いだけなのでいいんですが。ちょっとびっくりです!!フリスビーを回収したミウ様がもう一回やろうと差し出してきます。

「なんでワンちゃんですか?」

 うむ………やっぱり気になります!!!

「ふりすびー、みな、いぬになりきってあそぶ。シグレがいってた」

 異世界じゃ定番の遊びらしいです………。変わってますが楽しそうです!…………むっ…後ろで変な気配が………。

「レティシア様……聖女様、よろしければコレを…」

 コレは………恥ずかしいです。私が騎士さんに渡されたのは犬のつけ尻尾と犬のカチューシャなるものなのです…。
……なんで持ってるんですか?むっ……不思議がいっぱいです。

「わっ!どー?」

 聖女様は白い方を選びました。自身で喜んでつけてます!?実に楽しそうです。そして、私にも付けられました。だって……遠慮しようとすると泣き顔になるんです。
 というわけでつける一択です!ちなみに茶色のワンちゃんです。ワンワンッ!

「おそろい!…………シグレ、なげろ!ミウキャッチする。レティねえ、一緒!」

 そういえば今日いきなり聖女様がやって来たのですが何故か部屋の扉が控えめに開いたと思ったらレティ姉あそぼーと言ってきたんです。いつの間にか呼ばれ方が変わってました。

「ぷっ……あ、あぁ……も、………もち………クク……ろん」

 そう言ってすぐ遠くに投げました。魔法無しで凄い飛んでます。真っ直ぐですし凄いです。………フリスビーって意外と難しいんですよ?ミウ様が尻尾をパタパタさせながら追いかけて遠くへ走ってます!真っ直ぐですし、なんだか加減されてる気がします。一応見失う一歩手前位に落ちていってます。

「や、やべ……これはウケる………あ、はははははっ!犬って!我ながらいい事、言ったわコレ!あははははは」

 無理矢理引っ張られてきたと思わしき男性はシグレさんだったらしいのですが……凄い失礼なくらいに笑ってます。腹を抱えて地面をバシバシ叩きながら笑ってます。この感じから思うに………きっとずばり意地悪さんなのです!

「じっさいはどういせかいではあそんでるのですか?」

「ん?え……とり行ってなかったのか…。ぷっ……あー、普通に投げて遊ぶやつ。…犬になる必要性など全くなし。あ、やべ……思い出し笑いしそ……あっはははははは!」

「シグレ、きらい」

 戻ってきた聖女様が呆れた目をして言いました。
 本当に嫌ってるわけじゃ無さそうです。どちらかといえば仲よさげに感じます。だってほら、背中に乗っかってお馬さんごっこ始めちゃいましたし。

「レティねえものろー!のりごこちとゆれさいあくだけど」

「ちょっ?!流石に姫落としたら洒落にならないんだけど?!」

「だいじょぶ、ほねはもらっておくから!」

「…………性格どうしてこんな歪んでるんだ?…俺はこんな子に育てた覚えはありませんわ!きぇぃぃい!」

 むっ……この二人の会話が面白いです!よじよじ…………。

「とうじょーかんりょーです!いざ、いちごーしゅつじんなのです」

「こちら、いちごー。りょかい!シグレひこーせん、はっしん!」

「…………ウマじゃなく飛行船かよ、へいへい……って重いんだけど?!」

「2号ただいま到着」

 むっ……一番最後にエーデルが乗ってます……。い、いつの間に?!

「なんか散歩してたら楽しそうだから来ちゃった」

「ちょ……コレはやばいぞ……。当機はまもなく不時着いたしまーす」

「たいちょー爆発するかも!」

「まにゅあるにしたがい、おりますよ!」

「「「ラジャー」」」

 うんしょ…………うーん。あ、エーデルありがとうございます。私足がつかないのはちょっと怖いです。ミウ様はぴょんとおりましたが私だけ四苦八苦して、苦笑したエーデルが無事救出してくれました!

「あ、コレわすれものです」

「…………あっ…どっかで無くしたと思ってたやつだ。うーんレティシアが持ってていいよ。肌見放さず持ってるといいんじゃないかな?」

 むっ……くれるそうです。肌見放さずという言葉が意味深に聞こえなんか怖いんですが………。鏡自体は綺麗ですし使い勝手良さそうですし……貰っておきます。

「ありがとうございます」

「あ、聖女にもあげる……ボロいやつ」

「むむむ!エーデル、いらないものをおしつけた?!」

 エーデルは感が鋭いと言葉をこぼしちゃってます。でも、ミウ様はそれでも嬉しいのかニコニコと眺めてます。

「良かったなぁ。ミラークラッシャー卒業できそうか?」

「ん。ちっちゃくて映らないからだいじょぶ!」

 み、ミラークラッシャー……………。凄い言われ方してるんですね。

「ミウ、鏡に亡霊映るから嫌い。けどコレ、映らない」

 亡霊は怖いですね。それなら鏡を壊すのもわかる気がします。

「まだ、聖属性を中途半端にしか制御できてないからかな………もっと上手く制御したら映らないようにもできる」

「シグレ、ちゅうとはんぱいわれた!!」

「じゃあ練習用に種あげる」

 むっ……綺麗な種です。

「コレはね聖属性が出てる時はこうやってきれいに光って反応する。コレで無意識化でも制御する練習したら?」

「これ、なにがさくのですか?」

「……………世界樹」

「「「・・・・・・・・」」」

 ………なんでそんな貴重なもの持ってるんですか?ドラゴンの卵のときもそうですが……。  

「大丈夫?……まぁ害はないし精霊あたりが大精霊にでも伝えるでしょ。それにこの種から芽を出すのってミウの力じゃまだ無理だし」

 むむむ!なんとなく無理と言われミウ様にやる気スイッチ入った気がします。………制御のはずが世界樹を育てるに目標が変わったのではないですよ…ね??

「ミウ、エーデルぎゃふんさす!!」
 
 エーデルは嘲笑うかのようにニマリとしてます。
 ……その表情どうつくるんですか?私でも出来ますか?

 


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