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第八章 逆ハーレムまっしぐら
神様の勘違い
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目の前の中性的な男性に見惚れていると、リアムがハンカチを手渡してきた。
「オリヴァー、大丈夫?」
悲しくもないのに涙がポロポロと溢れる。何故か懐かしいような切ないような気分にさせられる。
十中八九この男性が神だろうが、後々違ったなんてシャレにならない。涙を拭いながら男性に聞いてみた。
「神様……ですか?」
「いかにも。人間界を守ってくれているようで安心したぞ」
「いえ……」
「しかし、男を率いて舟にまで誘って……そこまでしてこの者達のことが好きなのだな。悪い事をしたな」
そう言って神は俺に手を翳した。そして、俺は真っ白い光に包まれた。
「遂になったんだな」
「お兄様……魔法少女のようですわ」
神に見惚れていたはずの仲間の視線が俺に集中している。しかも、ノエルの発言。まさか……。
俺は急いで泉の水を覗き込んだ。
水に写った俺の顔は、いつもの俺だ。ただ、髪がウェーブがかった長い髪。そして勇者の衣装が真っ白いドレスに変わっている。
「いや、女装させられてるだけかも」
そう思って下を見た。自身の胸元。そこには膨らみがあり、ドレスの隙間から谷間が見えた。
俺はその場に崩れ落ち、頭を抱えた。
「いや、まだそう見えるだけ。裸になって確かめた訳じゃないし……ひゃッ、何!?」
ドレスのスカートの中を、もぞもぞと何かが動いている。しかも、股間の辺りをサワサワと触られている。
「オリヴァー……いや、オリヴィアどうした?」
ジェラルドが俺の異変に気付いたようで、駆け寄ってきた。腰に手を回され、反対の手で右手を優しく握られた。
「何かがスカートの中に」
「待ってろ!」
ジェラルドがドレスに手をかけ、捲りあげようとした時、ヒョコッと黒猫が出てきた。
「なんだ、ショーンか」
胸を撫で下ろしていると、ジェラルドがショーンの首根っこを掴んで静かに怒った。
「お前、こんな所で何してやがる」
「何って……確かめてあげただけだよ。どうしても信じられないみたいだったから」
「確かめたってお前……」
「ショーン、どうだった? 俺、男だよね? 女装させられてるだけだよね?」
首根っこを掴まれているショーンに詰め寄れば、ショーンは首を横に振った。
「完全に女の子だね」
「うそ……」
再び地べたにへたり込んでいると、リアムも寄り添ってくれた。そして、ショーンはジェラルドとリアムにキッと睨まれた。
「お前、見たのか? 下着の中」
「淑女の下着の中を覗くなんて最低だよ」
「覗いてなんてないよ。触っただけだよ」
ショーンはジェラルドに氷漬けにされた。すぐに魔法は解除されたが。
「兄ちゃん、ジェラルドが酷いことしてくる。わッ、リアムまでやめてよ。そこ一番嫌いなところ」
「ショーン、今のはお前が悪い……」
キースは助け舟を出すことなく、肉球や尻尾など、猫が触られて嫌な箇所ばかりを触られているショーンから目を背けた。
「お兄様」
ノエルが俺の目の前にしゃがみ込んだ。
「ノエル、俺……」
「分かっておりますわ。神様に男に戻してもらいましょう」
「え……」
ノエルと初めて心が通じた。
「お兄様が本物の女性になってしまわれたらBLではなくなってしまいますもの。これは由々しき問題ですわ」
心が通じてはいなかった。
由々しき問題は、どうしてもBLに持っていこうとするノエルの思考だ。
「そうだ、神様! 男に戻して……って、あれ? 神様は?」
辺りを見渡すが神の姿が見えない。
「さっき誰かに呼ばれたからって何処かへ行っちゃったよ」
「エドワード、何で引き止めてくれなかったの?」
「急いでるようだったから。でも安心して。誤解は解いておいたよ」
「え、本当に!?」
女にしてもらいたくて天界まで来たわけではないことをエドワードが伝えてくれたのか。ならば、すぐに男に戻してくれるはず。そう期待したのに……。
「サンタの誤解は解けたから、天界への出入りとサンタとしての仕事再開して良いんだって」
「まさか、そっちの誤解しか解いてないの?」
「他にもあるの?」
エドワードは何も悪いことはしていない。むしろ本来の目的であるサンタの誤解を解いて、一番の成果をあげている。感謝をするのが筋なのだろうが、今の俺は他人の事を考える余裕まで持ち合わせていない。
ピンクの瞳いっぱいに涙を浮かべ、エドワードを見上げながら怒った。
「エドワードのバカ!」
「……」
いつものエドワードなら言い返してくるはずなのに何も言ってこない。何なら頬をピンクに染めて、今までノエルに向けていた視線を俺に向けているような気さえする。
「オリヴァー、上目遣い禁止。エドワードまで悩殺しちゃダメだよ」
「リアム、こんな時にふざけないで! 俺、神様探してくる!」
俺が走り出そうとすれば、リアムに手を掴まれた。
「待って!」
「待てない!」
「明後日には、また襲撃に遭うんだよ」
「それまでには戻るよ。だから、離して!」
リアムの手を振り解こうとするが、リアムの力が強くて振り解けない。
リアムの力が俺より強い……?
「オリヴァーは体が華奢な女の子になっちゃったんだよ。鍛え直すとかしない限り僕にも勝てないよ」
「そんな……こんなんじゃ魔王にも勝てないじゃん。尚のこと神様を……」
「だから、一旦サンタの所に戻ろう。天界を闇雲に探したって見つかりっこないんだから」
「それならそうと言ってよ。てっきり……」
「てっきり?」
男に戻さない為に引き止めているのかと思った。とは口に出さなかった。
「早く行こう!」
俺達は神を再び探す為、サンタのいる天界の入り口を目指した——。
「オリヴァー、大丈夫?」
悲しくもないのに涙がポロポロと溢れる。何故か懐かしいような切ないような気分にさせられる。
十中八九この男性が神だろうが、後々違ったなんてシャレにならない。涙を拭いながら男性に聞いてみた。
「神様……ですか?」
「いかにも。人間界を守ってくれているようで安心したぞ」
「いえ……」
「しかし、男を率いて舟にまで誘って……そこまでしてこの者達のことが好きなのだな。悪い事をしたな」
そう言って神は俺に手を翳した。そして、俺は真っ白い光に包まれた。
「遂になったんだな」
「お兄様……魔法少女のようですわ」
神に見惚れていたはずの仲間の視線が俺に集中している。しかも、ノエルの発言。まさか……。
俺は急いで泉の水を覗き込んだ。
水に写った俺の顔は、いつもの俺だ。ただ、髪がウェーブがかった長い髪。そして勇者の衣装が真っ白いドレスに変わっている。
「いや、女装させられてるだけかも」
そう思って下を見た。自身の胸元。そこには膨らみがあり、ドレスの隙間から谷間が見えた。
俺はその場に崩れ落ち、頭を抱えた。
「いや、まだそう見えるだけ。裸になって確かめた訳じゃないし……ひゃッ、何!?」
ドレスのスカートの中を、もぞもぞと何かが動いている。しかも、股間の辺りをサワサワと触られている。
「オリヴァー……いや、オリヴィアどうした?」
ジェラルドが俺の異変に気付いたようで、駆け寄ってきた。腰に手を回され、反対の手で右手を優しく握られた。
「何かがスカートの中に」
「待ってろ!」
ジェラルドがドレスに手をかけ、捲りあげようとした時、ヒョコッと黒猫が出てきた。
「なんだ、ショーンか」
胸を撫で下ろしていると、ジェラルドがショーンの首根っこを掴んで静かに怒った。
「お前、こんな所で何してやがる」
「何って……確かめてあげただけだよ。どうしても信じられないみたいだったから」
「確かめたってお前……」
「ショーン、どうだった? 俺、男だよね? 女装させられてるだけだよね?」
首根っこを掴まれているショーンに詰め寄れば、ショーンは首を横に振った。
「完全に女の子だね」
「うそ……」
再び地べたにへたり込んでいると、リアムも寄り添ってくれた。そして、ショーンはジェラルドとリアムにキッと睨まれた。
「お前、見たのか? 下着の中」
「淑女の下着の中を覗くなんて最低だよ」
「覗いてなんてないよ。触っただけだよ」
ショーンはジェラルドに氷漬けにされた。すぐに魔法は解除されたが。
「兄ちゃん、ジェラルドが酷いことしてくる。わッ、リアムまでやめてよ。そこ一番嫌いなところ」
「ショーン、今のはお前が悪い……」
キースは助け舟を出すことなく、肉球や尻尾など、猫が触られて嫌な箇所ばかりを触られているショーンから目を背けた。
「お兄様」
ノエルが俺の目の前にしゃがみ込んだ。
「ノエル、俺……」
「分かっておりますわ。神様に男に戻してもらいましょう」
「え……」
ノエルと初めて心が通じた。
「お兄様が本物の女性になってしまわれたらBLではなくなってしまいますもの。これは由々しき問題ですわ」
心が通じてはいなかった。
由々しき問題は、どうしてもBLに持っていこうとするノエルの思考だ。
「そうだ、神様! 男に戻して……って、あれ? 神様は?」
辺りを見渡すが神の姿が見えない。
「さっき誰かに呼ばれたからって何処かへ行っちゃったよ」
「エドワード、何で引き止めてくれなかったの?」
「急いでるようだったから。でも安心して。誤解は解いておいたよ」
「え、本当に!?」
女にしてもらいたくて天界まで来たわけではないことをエドワードが伝えてくれたのか。ならば、すぐに男に戻してくれるはず。そう期待したのに……。
「サンタの誤解は解けたから、天界への出入りとサンタとしての仕事再開して良いんだって」
「まさか、そっちの誤解しか解いてないの?」
「他にもあるの?」
エドワードは何も悪いことはしていない。むしろ本来の目的であるサンタの誤解を解いて、一番の成果をあげている。感謝をするのが筋なのだろうが、今の俺は他人の事を考える余裕まで持ち合わせていない。
ピンクの瞳いっぱいに涙を浮かべ、エドワードを見上げながら怒った。
「エドワードのバカ!」
「……」
いつものエドワードなら言い返してくるはずなのに何も言ってこない。何なら頬をピンクに染めて、今までノエルに向けていた視線を俺に向けているような気さえする。
「オリヴァー、上目遣い禁止。エドワードまで悩殺しちゃダメだよ」
「リアム、こんな時にふざけないで! 俺、神様探してくる!」
俺が走り出そうとすれば、リアムに手を掴まれた。
「待って!」
「待てない!」
「明後日には、また襲撃に遭うんだよ」
「それまでには戻るよ。だから、離して!」
リアムの手を振り解こうとするが、リアムの力が強くて振り解けない。
リアムの力が俺より強い……?
「オリヴァーは体が華奢な女の子になっちゃったんだよ。鍛え直すとかしない限り僕にも勝てないよ」
「そんな……こんなんじゃ魔王にも勝てないじゃん。尚のこと神様を……」
「だから、一旦サンタの所に戻ろう。天界を闇雲に探したって見つかりっこないんだから」
「それならそうと言ってよ。てっきり……」
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