58 / 74
二手
しおりを挟む
鎧を身に纏った大男。
明らかに一般人ではない彼は、破壊された屋台の下から、泣きじゃくる子どもを片腕で引き抜いた。
「もう大丈夫ですッ! さぁ、筋肉でしっかりと抱いてくださいッ!」
地面にしゃがみ込んだ母親へ、子を引き渡す。
女性は涙を浮かべながら、震える手でラグナルの前腕に触れた。
「す、すごい筋肉……!」
「いえ、それほどでもありません。これは日々の積み重ねッ! 私を導いてくださるシン団長のお陰ですッ!」
騒ぎの絶えない通りの中で、ラグナルは肩を回し、広場のほうへ目を向けた。
あちこちで盗賊たちが略奪を行っている。
レオンたちがどこかで動いている気配もあるが、広場周辺にはいない。
「さて……団長の言う試練とは、どのような筋肉的意味合いなのか――」
「筋肉では語れないものもありますよ」
ラグナルが振り返ると、通りの端、瓦礫の上に一人の男が立っていた。
やや細身。だが姿勢には緩みがなく、全身からただならぬ気配を放っている。
黒革のローブに金属製の小さな徽章。
その左胸には二つ名が刻まれていた。
「どうやら、私たちの邪魔をする者が何人かいるようだ。……私は《二手》、お見知りおきを」
「なら、私はさしずめ《筋肉》ですかな。筋肉のラグナルとお呼びいただきたいッ!」
「……なんだこいつは」
二手は薄く笑い、その周囲に数字のエンブレムが二つ浮かび上がった。
ラグナルの身体にも同じ印が現れる。
「これは……タトゥーですかな?」
呟いた瞬間、ラグナルの身体に刻まれていた青い印が一つ、赤く変色する。
「……私は数を司る者。私と対峙した者は、一定時間中――二つまでしか動作を同時に行うことができなくなる。……選べるのは常に三つだけ。あなたのような反射で喋る者は、きっとすぐに詰むでしょう」
「なんと……そのルールを破ったらどうなるのですか?」
ラグナルの問いに、二手は口の端を歪めるように笑った。
「シンプルです。あなたの身体機能が、一つずつ停止していく」
「……身体機能?」
「試してみますか? 今、あなたは発声と質問を行いました。これで二手。もし次に何かを――」
その瞬間、ラグナルが軽く肩を回した。
とたんに、残った一つの印が赤く染まり、ぴたりと空気が重くなる。
ラグナルの呼吸が、微かに乱れた。
「……肺が、締まるような……ッ」
拳を握りしめたまま、呼吸の浅さに眉をひそめた。
肺の奥が重く、酸素がうまく回らない。まるで、見えない手で締めつけられているような感覚。
「あなたは今、発声・質問・動作の三つを選びました。私のルールでは、三つ目を超えた行動をした瞬間、身体のどこかがロックされます。まずは呼吸。次は視覚。最後は心臓です」
「むぅ……」
二手は淡々と語る。
その口調が余裕に満ちている分、不気味さが際立つ。
「まさか……筋肉に制限をかけるとは……!」
ラグナルは、じわじわと胸を圧迫してくる不快感に対し、歯を食いしばって耐えた。
ここで息を荒くしたら、もう一つ制限に引っかかるかもしれない。
「その状態は、一定時間で解除されます。ですが――大抵の者は、一つ目で焦ります。苦しみに堪えられず、無意識に手を出し、声を上げ、動く。結果、視覚が潰され、最後は心臓が止まる。そういうものです。不自由というものは、人を簡単に壊す」
ラグナルの額に汗が滲んでいた。
しかし、その視線はどこか落ち着いていた。
数秒が経過し、ふっと胸が軽くなった。
「……抜けた」
「ほう……」
二手が片眉を上げる。
「……冷静ですね。あなたのような脳筋なら、もっと早く慌てると思ってましたが」
ラグナルは広げた腕で、胸板を思い切り叩いた。
「筋肉とは、ただ鍛えるだけのものではないッ!筋肉には、耐える力もあるのですッ!」
「……今ので、また二つの行動が消費されましたよ」
「なるほどッ!」
法則を理解しているのか、していないのか。
マイペースな相手を前に、二手は少しだけ動揺していた。
「ならば、もう一つ確かめてみましょう」
ラグナルは声を張り上げる。
「今の私は、動作と発声……そしてこれからする問いかけによって、一つ目の制約が課されるはず。しかし、本来ならもう一つ――カウントされる可能性のある行動をしています」
「それは――」
「――思考です」
二手の目が細められた。
ただの脳筋かと思えば、意外にも読みを入れてくる。
「……勘がいいですね。ええ、思考は含まれません。考えるだけなら、いくらでもどうぞ」
警戒ではない。分析だ。
いま、彼の中でラグナルという男の評価が、音もなく修正されていく。
「……なるほど。つまりあなたは、行動一つひとつの意味を試している。筋肉任せの暴力ではなく、きちんと順序を立てて」
「当たり前ですッ!」
ラグナルは、鼻を鳴らし、堂々と胸を張る。
時間経過によって落ち着きを取り戻した青いエンブレムが、再び淡く輝き、赤へと変わる。
「筋肉とは、理論ですッ! 積み重ねと順応と最適化の結晶ですッ! 一挙一動を言語化し、記録し、記憶し、再現可能にする。その果てに真の筋肉があるのですッ!」
二手の頬が微かに引きつる。
「……よくわかりませんが、あなたの腕の太さに騙されてはいけないようですね」
「良いですかッ!」
ラグナルが右足を大きく踏み出す。
「あなたは制限を設け、選択肢を奪い、私に不自由を与えたつもりでしょうッ! だがそれは――!」
時間経過で制約が解除され、拳を高く突き上げる。
「逆に言えば、使える三つを極限まで研ぎ澄ませれば、無駄のない筋肉になるということッ!」
「……は?」
「二手縛りだろうが、一手縛りだろうが関係ありませんッ!」
明らかに一般人ではない彼は、破壊された屋台の下から、泣きじゃくる子どもを片腕で引き抜いた。
「もう大丈夫ですッ! さぁ、筋肉でしっかりと抱いてくださいッ!」
地面にしゃがみ込んだ母親へ、子を引き渡す。
女性は涙を浮かべながら、震える手でラグナルの前腕に触れた。
「す、すごい筋肉……!」
「いえ、それほどでもありません。これは日々の積み重ねッ! 私を導いてくださるシン団長のお陰ですッ!」
騒ぎの絶えない通りの中で、ラグナルは肩を回し、広場のほうへ目を向けた。
あちこちで盗賊たちが略奪を行っている。
レオンたちがどこかで動いている気配もあるが、広場周辺にはいない。
「さて……団長の言う試練とは、どのような筋肉的意味合いなのか――」
「筋肉では語れないものもありますよ」
ラグナルが振り返ると、通りの端、瓦礫の上に一人の男が立っていた。
やや細身。だが姿勢には緩みがなく、全身からただならぬ気配を放っている。
黒革のローブに金属製の小さな徽章。
その左胸には二つ名が刻まれていた。
「どうやら、私たちの邪魔をする者が何人かいるようだ。……私は《二手》、お見知りおきを」
「なら、私はさしずめ《筋肉》ですかな。筋肉のラグナルとお呼びいただきたいッ!」
「……なんだこいつは」
二手は薄く笑い、その周囲に数字のエンブレムが二つ浮かび上がった。
ラグナルの身体にも同じ印が現れる。
「これは……タトゥーですかな?」
呟いた瞬間、ラグナルの身体に刻まれていた青い印が一つ、赤く変色する。
「……私は数を司る者。私と対峙した者は、一定時間中――二つまでしか動作を同時に行うことができなくなる。……選べるのは常に三つだけ。あなたのような反射で喋る者は、きっとすぐに詰むでしょう」
「なんと……そのルールを破ったらどうなるのですか?」
ラグナルの問いに、二手は口の端を歪めるように笑った。
「シンプルです。あなたの身体機能が、一つずつ停止していく」
「……身体機能?」
「試してみますか? 今、あなたは発声と質問を行いました。これで二手。もし次に何かを――」
その瞬間、ラグナルが軽く肩を回した。
とたんに、残った一つの印が赤く染まり、ぴたりと空気が重くなる。
ラグナルの呼吸が、微かに乱れた。
「……肺が、締まるような……ッ」
拳を握りしめたまま、呼吸の浅さに眉をひそめた。
肺の奥が重く、酸素がうまく回らない。まるで、見えない手で締めつけられているような感覚。
「あなたは今、発声・質問・動作の三つを選びました。私のルールでは、三つ目を超えた行動をした瞬間、身体のどこかがロックされます。まずは呼吸。次は視覚。最後は心臓です」
「むぅ……」
二手は淡々と語る。
その口調が余裕に満ちている分、不気味さが際立つ。
「まさか……筋肉に制限をかけるとは……!」
ラグナルは、じわじわと胸を圧迫してくる不快感に対し、歯を食いしばって耐えた。
ここで息を荒くしたら、もう一つ制限に引っかかるかもしれない。
「その状態は、一定時間で解除されます。ですが――大抵の者は、一つ目で焦ります。苦しみに堪えられず、無意識に手を出し、声を上げ、動く。結果、視覚が潰され、最後は心臓が止まる。そういうものです。不自由というものは、人を簡単に壊す」
ラグナルの額に汗が滲んでいた。
しかし、その視線はどこか落ち着いていた。
数秒が経過し、ふっと胸が軽くなった。
「……抜けた」
「ほう……」
二手が片眉を上げる。
「……冷静ですね。あなたのような脳筋なら、もっと早く慌てると思ってましたが」
ラグナルは広げた腕で、胸板を思い切り叩いた。
「筋肉とは、ただ鍛えるだけのものではないッ!筋肉には、耐える力もあるのですッ!」
「……今ので、また二つの行動が消費されましたよ」
「なるほどッ!」
法則を理解しているのか、していないのか。
マイペースな相手を前に、二手は少しだけ動揺していた。
「ならば、もう一つ確かめてみましょう」
ラグナルは声を張り上げる。
「今の私は、動作と発声……そしてこれからする問いかけによって、一つ目の制約が課されるはず。しかし、本来ならもう一つ――カウントされる可能性のある行動をしています」
「それは――」
「――思考です」
二手の目が細められた。
ただの脳筋かと思えば、意外にも読みを入れてくる。
「……勘がいいですね。ええ、思考は含まれません。考えるだけなら、いくらでもどうぞ」
警戒ではない。分析だ。
いま、彼の中でラグナルという男の評価が、音もなく修正されていく。
「……なるほど。つまりあなたは、行動一つひとつの意味を試している。筋肉任せの暴力ではなく、きちんと順序を立てて」
「当たり前ですッ!」
ラグナルは、鼻を鳴らし、堂々と胸を張る。
時間経過によって落ち着きを取り戻した青いエンブレムが、再び淡く輝き、赤へと変わる。
「筋肉とは、理論ですッ! 積み重ねと順応と最適化の結晶ですッ! 一挙一動を言語化し、記録し、記憶し、再現可能にする。その果てに真の筋肉があるのですッ!」
二手の頬が微かに引きつる。
「……よくわかりませんが、あなたの腕の太さに騙されてはいけないようですね」
「良いですかッ!」
ラグナルが右足を大きく踏み出す。
「あなたは制限を設け、選択肢を奪い、私に不自由を与えたつもりでしょうッ! だがそれは――!」
時間経過で制約が解除され、拳を高く突き上げる。
「逆に言えば、使える三つを極限まで研ぎ澄ませれば、無駄のない筋肉になるということッ!」
「……は?」
「二手縛りだろうが、一手縛りだろうが関係ありませんッ!」
11
あなたにおすすめの小説
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
恋愛
★講談社ラノベ文庫新人賞佳作を受賞しました!
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
異世界帰りのハーレム王
ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。
で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか?
異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕!
異世界帰りのハーレム王
朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる