15 / 61
衝突
アレクシアは勝負を申し込む
しおりを挟む
「勝負よ、アラン・ブレイク!!」
土埃を巻き上げるような勢いで駆け込んできたアレクシアは、アランへと指を突き付けると開口一番そう宣言する。
「ねぇ、アラン?それはどう、食べられそう?毒はなさそう?」
そんな彼女の存在を無視しては、ブレンダはアランの顔を覗き込んでいる。
その口の周りには何やら粘っこい液体が纏わりついており、彼が毒見させられた数々の物体の存在を示していた。
「いや、毒とか食べられそうとか以前に不味すぎて無理だろこれ?人の食うもんじゃねーって・・・って、おい!?勝手に突っ込もうとしてんじゃねーよ、人の口を何だと思ってんだ!!せめて自分のペースでやらせてくれ、頼むから!!」
「えー?でもまだこんなにあるし・・・早くしないと、夕飯の準備に間に合わないよ?」
自らの顔の下から覗き込むブレンダの存在に、今口の中にあるものを吐き出す訳にはいかないと考えたのか、必死にそれを飲み下したアランは彼女の質問に文句を返している。
しかしそんなアランの反応にも、ブレンダは気にした様子も見せずに次から次へと彼の口に新たな物体を放り込もうとしていた。
「・・・お、怖気づいたの?私と勝負しなさい、アラン・ブレ―――」
勢い込んでやって来たものの、完全にアランに無視されてしまったアレクシアはしかし、それでも折れはしないと再び意気を取り戻している。
彼女はそのアランの態度を自らに対して怖気づいてるものと解釈し、何とか面目を保とうとしているようだった。
「だーかーらー!無理やり突っ込むなっての!!大体、今分かったって今夜の飯には間に合わねぇだろ!?自分ペースでやらせてくれ、自分のペースで!!」
「はーい」
しかしそんな彼女の試みも、完全にその存在を認識していない二人の振る舞いに台無しにされてしまう。
アレクシアのセリフを遮るようにアランが声を上げたのは、彼女の言葉に応えるためではない。
相も変わらずブレンダに押し付けられる物体を嫌ったその声は、アレクシアの存在を露ほども気にしていないものであった。
「あの、その・・・アラン?私とその・・・勝負を・・・」
意気込んでやってきたアレクシアも、ここまで完全に無視されてしまえば、その勢いも失ってしまう。
高らかに宣言していた声もいつしか沈み、自信満々にアランへと指していた指も、今や折れ曲がってしまっていた。
「あれ、お姉様?いついらっしゃったんですか?」
「うっ、ブレンダ・・・そ、それは・・・」
そんな意気消沈してしまった姿をブレンダに発見され、アレクシアは恥ずかしさと情けなさから声を詰まらせてしまう。
「おやおやおや、これはこれはアレクシア様じゃありませんか?どうかなされましたか、先ほどは何やら取り乱した様子でしたが?何か忘れものでも・・・おっと、そうでしたねぇ!貴方がぶちまけた荷物が残ってましたねぇ!安心してください、それならちゃんと片付けておきましたよ。俺の、取り巻き達がねぇ!!」
目の前で話していたブレンダがそれに気づけば、当然それはアランにも伝わっている。
そうしてアレクシアへと向けた彼は、その情けない姿を見ては唇を吊り上がらせ、わざとらしいほどに丁寧な口調で彼女を煽り始めていた。
「っ!そ、それは助かったわ!どうもありがとう、手間を省いてくれて!!」
「おいおい!?それだけかぁ!?こちとら、てめぇのせいで余計な仕事が増えちまったんだぞ!!大体てめぇの不注意で壊した鞄は、どう責任取ってくれんだよ!?あぁ!!」
しかし彼らに無視をされ、蔑ろにされている現状を思い出し意気消沈していたアレクシアからすれば、その煽りは怒りという行動原理を思い起こさせてくれる原動力にもなる。
アランの言葉に顔を上げ、煽り返しているアレクシアの表情は先ほどよりも元気を取り戻しているようだった。
「はっ、そんなの私の仕事からしたら必要経費でしょう!?責任なんて考えるまでもないわ!!それよりもあんたよ、あんた!!この村に何の貢献もしてないくせに、いつまで居座るつもりなのよ!」
「あぁ!?ちゃんと貢献してるだろーが!!今もこうやって毒見を・・・」
「でも、まだ一つも見つかってないよ。食べても問題ないもの」
「うっ!?そ、そうだったか・・・?」
アランの攻撃を鼻で笑って受け流したアレクシアは、今だに碌に役に立っていない彼の現状をあげつらっている。
それにアランは今まさにやってる仕事で貢献していると返そうとしていたが、それはブレンダの冷静な突っ込みによって阻止されてしまっていた。
「ほら見なさい!碌に働いてもいないくせに、ご飯だけはたらふく食べて・・・大人として、恥ずかしくないの!?」
「あぁ!?何だとてめぇ!!黙って聞いてりゃいい気になりやがって・・・働きゃいいんだろ、働きゃ!!俺がその気になりゃ、てめぇ何か相手になんねぇんだよ!!」
ブレンダの無邪気な指摘には、アランも思わず口籠ることしか出来ない。
そんなアランの様子に勢いに乗ったアレクシアは、そのまま彼の事を糾弾する。
それには思わず、売り言葉に買い言葉とアランも乗ってしまっていた。
「はんっ!言ったわね!!だったら私と勝負しなさいよ、相手になってやるわ!!」
「あぁん!?望むところだ・・・って、勝負?いや、何でそんな事しなきゃならんのだ?馬鹿馬鹿しい」
「ちょ、ちょっとアラン!?怖気づいたの!?勝負から逃げるなんて―――」
挑発に乗ってきたアランに、アレクシアは待ってましたと彼に勝負を持ちかける。
それに彼もまた勢いのままに乗ってしまいそうになっていたが、すぐに正気に返るとそんなことをする必要はないと思い直す。
そんなアランの様子に、アレクシアは何とか彼を勝負に引き込もうと慌てて言葉を続けようとするが、その必要はどうやらなかったようだ。
「おぉ、ついにアランさんも出陣ですか!?」
「ようやくアランさんの力が見れるんですね!!」
「アレクシアさんとの勝負・・・いいじゃないですか!!楽しみです!!」
アレクシアが彼を勝負に引き込むまでもなく、二人のやり取りを見ていたアランの取り巻き達が勝手に盛り上がり始めていた。
その盛り上がりは、アランが勝負から引き下がれない空気を作り出している。
「お、おいお前ら!?俺は別に・・・」
「いいじゃん、アラン!私もお姉様と勝負してるとこ、見てみたいなー」
完全にアレクシアとの勝負から逃れようとしていたアランも、周りの空気からは逃れることが出来ずに戸惑っている。
そんなアランに、ブレンダまでもが何かを期待するような瞳を彼へと向けていた。
「ブレンダ、お前まで・・・ったく、しゃーねーなー!!」
取り巻き達の期待ならば裏切れても、そんな見上げるようなキラキラとした瞳は裏切れない。
アランは深々と溜め息をつき頭を激しく掻くと、何かを決意したかのように顔を上げ、それを決断する。
「その勝負、受けてやるよ!」
決断する時には心底面倒くさそうに、そして宣言する時には堂々と。
アレクシアと向き直ったアランは、それをはっきりと口にしていた。
「本当!?わーい、やったー!!」
アランが口にした勝負の受諾に、ブレンダは無邪気に喜んで見せている。
その掲げた両手がアランの顔や頬や何かを叩いていたが、彼も流石にそれを怒ることはしないようだった。
「ふんっ!ようやく受ける気になったのね!引き下がるなら、今の内よ!!」
「あぁ!?んな訳ねぇだろうが!!てめぇこそ、逃げるんじゃねーぞ!!」
勝負を受けると宣言したアランに、アレクシアは僅かにその唇を吊り上がらせている。
それを隠すように鼻を鳴らした彼女は、再び彼を煽るような言葉を投げかけていた。
「逃げる訳ないでしょ!!いいわ、だったら勝負は明朝!私がいつも物資の回収に出かける時間からね!!勝負の内容は物資の回収よ!この村に対する貢献を競うんだから、当然よね!!」
煽りあいの応酬は、お互いに引き下がれない空気を作り出している。
アレクシアはそのどさくさに紛れて、自分に有利なルールの勝負を提案していた。
「おぉ!やったろうじゃねぇか!!」
しかしどうやら、周りに乗せられ興奮してしまっているアランはそれに気づかなかったようで、まんまとその勝負を受けてしまっていた。
「それじゃあ明朝、門の前でね!覚悟しておきなさい!!」
「てめぇこそ、尻尾を巻いて逃げ帰る準備をしておけよ!!」
勝負の決定に、盛り上がる取り巻き達。
彼らの前で勝負の約束と取り付けたアレクシアは、最後に煽りの言葉を叩きつけてそのまま去っていく。
「ふふふ・・・馬鹿ね、物資の回収なら私の一人舞台じゃない。この勝負、貰ったも同然だわ!!」
背中にアランの罵声を聞きながら、足早に立ち去っていくアレクシアの口元は緩んでいた。
それはそうだろう、彼女のギフト「小人の玉手箱」は物資の回収において絶大な効果を発揮する能力だ。
それを持つ彼女からすれば、この勝負のルールは初めから勝利が決まっているようなものであった。
「アレクシア殿、これが必要なのではござらんか?アレクシア殿、アレクシア殿ー!?」
ニヤニヤと口元を緩ませながら駆け足で去っていくアレクシアの向こう側から、彼女が脱ぎ捨てた耐毒スーツを抱えたダンカンが歩いてくる。
彼はそれが必要なのではないかとアレクシアに声を掛けるが、今の彼女の耳にはそれは届かない。
自らの声を無視しては彼方へと突き進んでいくアラクシアに、ダンカンはいつまでも声を掛け続けていた。
土埃を巻き上げるような勢いで駆け込んできたアレクシアは、アランへと指を突き付けると開口一番そう宣言する。
「ねぇ、アラン?それはどう、食べられそう?毒はなさそう?」
そんな彼女の存在を無視しては、ブレンダはアランの顔を覗き込んでいる。
その口の周りには何やら粘っこい液体が纏わりついており、彼が毒見させられた数々の物体の存在を示していた。
「いや、毒とか食べられそうとか以前に不味すぎて無理だろこれ?人の食うもんじゃねーって・・・って、おい!?勝手に突っ込もうとしてんじゃねーよ、人の口を何だと思ってんだ!!せめて自分のペースでやらせてくれ、頼むから!!」
「えー?でもまだこんなにあるし・・・早くしないと、夕飯の準備に間に合わないよ?」
自らの顔の下から覗き込むブレンダの存在に、今口の中にあるものを吐き出す訳にはいかないと考えたのか、必死にそれを飲み下したアランは彼女の質問に文句を返している。
しかしそんなアランの反応にも、ブレンダは気にした様子も見せずに次から次へと彼の口に新たな物体を放り込もうとしていた。
「・・・お、怖気づいたの?私と勝負しなさい、アラン・ブレ―――」
勢い込んでやって来たものの、完全にアランに無視されてしまったアレクシアはしかし、それでも折れはしないと再び意気を取り戻している。
彼女はそのアランの態度を自らに対して怖気づいてるものと解釈し、何とか面目を保とうとしているようだった。
「だーかーらー!無理やり突っ込むなっての!!大体、今分かったって今夜の飯には間に合わねぇだろ!?自分ペースでやらせてくれ、自分のペースで!!」
「はーい」
しかしそんな彼女の試みも、完全にその存在を認識していない二人の振る舞いに台無しにされてしまう。
アレクシアのセリフを遮るようにアランが声を上げたのは、彼女の言葉に応えるためではない。
相も変わらずブレンダに押し付けられる物体を嫌ったその声は、アレクシアの存在を露ほども気にしていないものであった。
「あの、その・・・アラン?私とその・・・勝負を・・・」
意気込んでやってきたアレクシアも、ここまで完全に無視されてしまえば、その勢いも失ってしまう。
高らかに宣言していた声もいつしか沈み、自信満々にアランへと指していた指も、今や折れ曲がってしまっていた。
「あれ、お姉様?いついらっしゃったんですか?」
「うっ、ブレンダ・・・そ、それは・・・」
そんな意気消沈してしまった姿をブレンダに発見され、アレクシアは恥ずかしさと情けなさから声を詰まらせてしまう。
「おやおやおや、これはこれはアレクシア様じゃありませんか?どうかなされましたか、先ほどは何やら取り乱した様子でしたが?何か忘れものでも・・・おっと、そうでしたねぇ!貴方がぶちまけた荷物が残ってましたねぇ!安心してください、それならちゃんと片付けておきましたよ。俺の、取り巻き達がねぇ!!」
目の前で話していたブレンダがそれに気づけば、当然それはアランにも伝わっている。
そうしてアレクシアへと向けた彼は、その情けない姿を見ては唇を吊り上がらせ、わざとらしいほどに丁寧な口調で彼女を煽り始めていた。
「っ!そ、それは助かったわ!どうもありがとう、手間を省いてくれて!!」
「おいおい!?それだけかぁ!?こちとら、てめぇのせいで余計な仕事が増えちまったんだぞ!!大体てめぇの不注意で壊した鞄は、どう責任取ってくれんだよ!?あぁ!!」
しかし彼らに無視をされ、蔑ろにされている現状を思い出し意気消沈していたアレクシアからすれば、その煽りは怒りという行動原理を思い起こさせてくれる原動力にもなる。
アランの言葉に顔を上げ、煽り返しているアレクシアの表情は先ほどよりも元気を取り戻しているようだった。
「はっ、そんなの私の仕事からしたら必要経費でしょう!?責任なんて考えるまでもないわ!!それよりもあんたよ、あんた!!この村に何の貢献もしてないくせに、いつまで居座るつもりなのよ!」
「あぁ!?ちゃんと貢献してるだろーが!!今もこうやって毒見を・・・」
「でも、まだ一つも見つかってないよ。食べても問題ないもの」
「うっ!?そ、そうだったか・・・?」
アランの攻撃を鼻で笑って受け流したアレクシアは、今だに碌に役に立っていない彼の現状をあげつらっている。
それにアランは今まさにやってる仕事で貢献していると返そうとしていたが、それはブレンダの冷静な突っ込みによって阻止されてしまっていた。
「ほら見なさい!碌に働いてもいないくせに、ご飯だけはたらふく食べて・・・大人として、恥ずかしくないの!?」
「あぁ!?何だとてめぇ!!黙って聞いてりゃいい気になりやがって・・・働きゃいいんだろ、働きゃ!!俺がその気になりゃ、てめぇ何か相手になんねぇんだよ!!」
ブレンダの無邪気な指摘には、アランも思わず口籠ることしか出来ない。
そんなアランの様子に勢いに乗ったアレクシアは、そのまま彼の事を糾弾する。
それには思わず、売り言葉に買い言葉とアランも乗ってしまっていた。
「はんっ!言ったわね!!だったら私と勝負しなさいよ、相手になってやるわ!!」
「あぁん!?望むところだ・・・って、勝負?いや、何でそんな事しなきゃならんのだ?馬鹿馬鹿しい」
「ちょ、ちょっとアラン!?怖気づいたの!?勝負から逃げるなんて―――」
挑発に乗ってきたアランに、アレクシアは待ってましたと彼に勝負を持ちかける。
それに彼もまた勢いのままに乗ってしまいそうになっていたが、すぐに正気に返るとそんなことをする必要はないと思い直す。
そんなアランの様子に、アレクシアは何とか彼を勝負に引き込もうと慌てて言葉を続けようとするが、その必要はどうやらなかったようだ。
「おぉ、ついにアランさんも出陣ですか!?」
「ようやくアランさんの力が見れるんですね!!」
「アレクシアさんとの勝負・・・いいじゃないですか!!楽しみです!!」
アレクシアが彼を勝負に引き込むまでもなく、二人のやり取りを見ていたアランの取り巻き達が勝手に盛り上がり始めていた。
その盛り上がりは、アランが勝負から引き下がれない空気を作り出している。
「お、おいお前ら!?俺は別に・・・」
「いいじゃん、アラン!私もお姉様と勝負してるとこ、見てみたいなー」
完全にアレクシアとの勝負から逃れようとしていたアランも、周りの空気からは逃れることが出来ずに戸惑っている。
そんなアランに、ブレンダまでもが何かを期待するような瞳を彼へと向けていた。
「ブレンダ、お前まで・・・ったく、しゃーねーなー!!」
取り巻き達の期待ならば裏切れても、そんな見上げるようなキラキラとした瞳は裏切れない。
アランは深々と溜め息をつき頭を激しく掻くと、何かを決意したかのように顔を上げ、それを決断する。
「その勝負、受けてやるよ!」
決断する時には心底面倒くさそうに、そして宣言する時には堂々と。
アレクシアと向き直ったアランは、それをはっきりと口にしていた。
「本当!?わーい、やったー!!」
アランが口にした勝負の受諾に、ブレンダは無邪気に喜んで見せている。
その掲げた両手がアランの顔や頬や何かを叩いていたが、彼も流石にそれを怒ることはしないようだった。
「ふんっ!ようやく受ける気になったのね!引き下がるなら、今の内よ!!」
「あぁ!?んな訳ねぇだろうが!!てめぇこそ、逃げるんじゃねーぞ!!」
勝負を受けると宣言したアランに、アレクシアは僅かにその唇を吊り上がらせている。
それを隠すように鼻を鳴らした彼女は、再び彼を煽るような言葉を投げかけていた。
「逃げる訳ないでしょ!!いいわ、だったら勝負は明朝!私がいつも物資の回収に出かける時間からね!!勝負の内容は物資の回収よ!この村に対する貢献を競うんだから、当然よね!!」
煽りあいの応酬は、お互いに引き下がれない空気を作り出している。
アレクシアはそのどさくさに紛れて、自分に有利なルールの勝負を提案していた。
「おぉ!やったろうじゃねぇか!!」
しかしどうやら、周りに乗せられ興奮してしまっているアランはそれに気づかなかったようで、まんまとその勝負を受けてしまっていた。
「それじゃあ明朝、門の前でね!覚悟しておきなさい!!」
「てめぇこそ、尻尾を巻いて逃げ帰る準備をしておけよ!!」
勝負の決定に、盛り上がる取り巻き達。
彼らの前で勝負の約束と取り付けたアレクシアは、最後に煽りの言葉を叩きつけてそのまま去っていく。
「ふふふ・・・馬鹿ね、物資の回収なら私の一人舞台じゃない。この勝負、貰ったも同然だわ!!」
背中にアランの罵声を聞きながら、足早に立ち去っていくアレクシアの口元は緩んでいた。
それはそうだろう、彼女のギフト「小人の玉手箱」は物資の回収において絶大な効果を発揮する能力だ。
それを持つ彼女からすれば、この勝負のルールは初めから勝利が決まっているようなものであった。
「アレクシア殿、これが必要なのではござらんか?アレクシア殿、アレクシア殿ー!?」
ニヤニヤと口元を緩ませながら駆け足で去っていくアレクシアの向こう側から、彼女が脱ぎ捨てた耐毒スーツを抱えたダンカンが歩いてくる。
彼はそれが必要なのではないかとアレクシアに声を掛けるが、今の彼女の耳にはそれは届かない。
自らの声を無視しては彼方へと突き進んでいくアラクシアに、ダンカンはいつまでも声を掛け続けていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる