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初めてのお客様
退屈な行程
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「なーんか、つまんないなー」
何もない部屋を探索し終え、次の通路へと向かう途中、クリスは頭の後ろに両手をやりながらそんな言葉を漏らしていた。
それも仕方のない事であろう。
あれほどの期待と気合を滾らせて出発しておきながら、あれから何も起きていないのだから。
「確かに、あれから全く敵が出てこないね。まさか、あれが最後だとは思えないけど・・・」
「私はこっちの方がいいなー、怖い思いしなくてすむし」
スケルトン達との戦いの後、ここまでの道中で魔物らしい魔物と遭遇する事はなかった。
もちろん雷光虫のような存在は目にしたし、彼らも厳密に言えば魔物なのかもしれないが、それらと戦いになる事はなく平穏な旅路が続いていた。
それにクリスははっきりと不満を示し、ハロルドは不審を募らせる。
アイリスだけが一人、ピクニック気分で歩けるこの道中に上機嫌な様子を見せていた。
「アイリス、あまり気を抜き過ぎるのは・・・」
軽くスキップをするような足取りで進んでいるアイリスに、流石にそれは不味いとハロルドが忠告する。
彼からすれば魔物が全く出てこない、この状況の方が不気味なのだ。
「わ、分かってるよ!これでもちゃんと警戒してるんだから!」
安全な道中に浮かれている事を指摘されたアイリスは、そそくさと歩き方を控えめにすると両手で杖を握り直していた。
前方の警戒をクリスに任せている関係上、後ろへと注意の目を向ける彼女は、必要以上の力を込めたその杖の先で、一つ一つの物事を丁寧に確認している。
そんな彼女の態度に、やり過ぎだと声を掛けようとしたハロルドは、さっきよりはましかと忍び笑いを漏らすだけで留めていた。
「おい!ちょっと来てくれ!」
僅かに先行して通路の先を見てきていたクリスが声を上げ、後ろの二人にこっちへと来るように呼び掛ける。
激しく手招きしては二人を呼び寄せていた彼は、その二人がある程度まで近づくと今度は急にそこで止まれと手の平を広げていた。
「きゃあ!?」
「っとと、ごめんよアイリス。あいつが急に・・・何があったんだ、クリス?」
クリスの急な手の平返しに、慌ててその足を止めたハロルドの背中をアイリスの頭が叩く。
短い悲鳴を上げてぶつかった彼女は、その鼻を擦っては痛みを堪えている。
ぶつかった衝撃に僅かに身体を傾かせたハロルドは、謝罪と共にその責任はクリスにあるのだとアピールするが、彼はそれ以上にクリスが見つけたものの方が気になっているようだった。
「ほら、見てみろよ」
「いや、先に説明を・・・あれはっ!?」
ハロルドの質問に答える代わりに、クリスは彼の視界を遮っていた身体を僅かに逸らして、その先を見えるようにしてやっていた。
彼のその振る舞いにまずは説明しろと文句を零そうとしていたハロルドも、その先の光景を目にすれば、代わりに驚きの言葉も叫んでしまう。
二人の視線の先には、つい先ほど見たばかりのある存在が横たわっていた。
何もない部屋を探索し終え、次の通路へと向かう途中、クリスは頭の後ろに両手をやりながらそんな言葉を漏らしていた。
それも仕方のない事であろう。
あれほどの期待と気合を滾らせて出発しておきながら、あれから何も起きていないのだから。
「確かに、あれから全く敵が出てこないね。まさか、あれが最後だとは思えないけど・・・」
「私はこっちの方がいいなー、怖い思いしなくてすむし」
スケルトン達との戦いの後、ここまでの道中で魔物らしい魔物と遭遇する事はなかった。
もちろん雷光虫のような存在は目にしたし、彼らも厳密に言えば魔物なのかもしれないが、それらと戦いになる事はなく平穏な旅路が続いていた。
それにクリスははっきりと不満を示し、ハロルドは不審を募らせる。
アイリスだけが一人、ピクニック気分で歩けるこの道中に上機嫌な様子を見せていた。
「アイリス、あまり気を抜き過ぎるのは・・・」
軽くスキップをするような足取りで進んでいるアイリスに、流石にそれは不味いとハロルドが忠告する。
彼からすれば魔物が全く出てこない、この状況の方が不気味なのだ。
「わ、分かってるよ!これでもちゃんと警戒してるんだから!」
安全な道中に浮かれている事を指摘されたアイリスは、そそくさと歩き方を控えめにすると両手で杖を握り直していた。
前方の警戒をクリスに任せている関係上、後ろへと注意の目を向ける彼女は、必要以上の力を込めたその杖の先で、一つ一つの物事を丁寧に確認している。
そんな彼女の態度に、やり過ぎだと声を掛けようとしたハロルドは、さっきよりはましかと忍び笑いを漏らすだけで留めていた。
「おい!ちょっと来てくれ!」
僅かに先行して通路の先を見てきていたクリスが声を上げ、後ろの二人にこっちへと来るように呼び掛ける。
激しく手招きしては二人を呼び寄せていた彼は、その二人がある程度まで近づくと今度は急にそこで止まれと手の平を広げていた。
「きゃあ!?」
「っとと、ごめんよアイリス。あいつが急に・・・何があったんだ、クリス?」
クリスの急な手の平返しに、慌ててその足を止めたハロルドの背中をアイリスの頭が叩く。
短い悲鳴を上げてぶつかった彼女は、その鼻を擦っては痛みを堪えている。
ぶつかった衝撃に僅かに身体を傾かせたハロルドは、謝罪と共にその責任はクリスにあるのだとアピールするが、彼はそれ以上にクリスが見つけたものの方が気になっているようだった。
「ほら、見てみろよ」
「いや、先に説明を・・・あれはっ!?」
ハロルドの質問に答える代わりに、クリスは彼の視界を遮っていた身体を僅かに逸らして、その先を見えるようにしてやっていた。
彼のその振る舞いにまずは説明しろと文句を零そうとしていたハロルドも、その先の光景を目にすれば、代わりに驚きの言葉も叫んでしまう。
二人の視線の先には、つい先ほど見たばかりのある存在が横たわっていた。
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