138 / 308
初めてのお客様
シーサーペントとの激闘 3
しおりを挟む
「えっとね・・・このスライムさんは、私を助けてくれたの。だから信用してもいいと思うよ!」
『そうだそうだ!彼女の言う通りだぞ!!』
クリスの治療へと集中しているアイリスは、若干曖昧な物言いでカイの事を説明している。
彼女の言葉にカイは飛び跳ねて同意をアピールしていたが、それは寧ろハロルドに余計な不審を抱かせる結果となっていた。
「スライムが人間を助ける・・・?そんな話、聞いた事あったかな?それにあのスライムは、人の言葉を理解しているように見える・・・そんなに高位な種なのか?普通のスライムに見えるけど・・・」
明らかにアイリスの話している内容を理解した反応を示しているカイの姿に、ハロルドは疑いを深めていく。
往々にして魔物は高位な種になるほど、その知性を高める傾向にある。
そのため高位のスライムであれば、人間の言葉を理解することはそれほど不自然なことではない。
しかし彼が目にしているスライムは、そこら辺にいてもおかしくない低位のものに見える。
その違和感に、ハロルドは眉を顰めては首を傾げてしまっていた。
「いや、今はそれより・・・アイリス、早くそこから離れるんだ!奴の攻撃が・・・不味いっ!!」
そのスライムに対する疑問は尽きないが、その態度から今はとりあえず敵ではないだろうと見ることは出来る。
彼らにはそれよりも、差し迫った問題があった筈だ。
視線をそちらへと向けたハロルドは、アイリス達へとその口腔を向けているシーサーペントの姿を捉えていた。
『危ない、アイリス!!』
その姿を目にしたのは、何もハロルドだけではない。
シーサーペントの攻撃の気配を察知したカイは咄嗟にその身体を広げ、アイリス達の事を庇っていた。
『うおっ!?咄嗟に動いちまった!?やばいやばい!あんなの食らったら一発で・・・!」
咄嗟の事で思わず動いてしまった身体に、カイは早速後悔を始めている。
スライムの身体はそれなりに丈夫であるが、シーサーペントの強力なブレスに耐えられるほどではない。
命の危機に怯える彼はしかし、そこから動こうとはしなかった。
『あ、あれ?攻撃が来ない?何でだ?』
来るべき痛みに備えて強く目を閉ざしていたカイはしかし、いつまでもやってこないそれに恐る恐る目を開いていた。
シーサーペントの方へと目を向けてみれば、奴は彼らの方へと狙いをつけながらも、何かに躊躇うように固まってしまっている。
「シーサーペントが攻撃しない・・・?あのスライムもダンジョンの仲間だからか?いや、それだけでは説明が・・・」
シーサーペントが攻撃を躊躇っているのは、アイリス達を庇っているスライムが彼の仲間であるからだろう。
しかし果たしてそれだけだろうか。
シーサーペントとそのスライムを見比べれば、圧倒的にシーサーペントが上位の存在に思える。
普通そうした場合、上位の存在は下位の魔物の事など考えずに行動する筈だ。
そういった魔物の中には、仲間を食料とするものも少なくはないのだから。
ハロルドがシーサーペントのその振る舞いに疑問を感じてるのと同じく、クリスもそれを不思議に感じていた。
しかし彼の理解は、ハロルドのそれとは違う。
『そうだそうだ!彼女の言う通りだぞ!!』
クリスの治療へと集中しているアイリスは、若干曖昧な物言いでカイの事を説明している。
彼女の言葉にカイは飛び跳ねて同意をアピールしていたが、それは寧ろハロルドに余計な不審を抱かせる結果となっていた。
「スライムが人間を助ける・・・?そんな話、聞いた事あったかな?それにあのスライムは、人の言葉を理解しているように見える・・・そんなに高位な種なのか?普通のスライムに見えるけど・・・」
明らかにアイリスの話している内容を理解した反応を示しているカイの姿に、ハロルドは疑いを深めていく。
往々にして魔物は高位な種になるほど、その知性を高める傾向にある。
そのため高位のスライムであれば、人間の言葉を理解することはそれほど不自然なことではない。
しかし彼が目にしているスライムは、そこら辺にいてもおかしくない低位のものに見える。
その違和感に、ハロルドは眉を顰めては首を傾げてしまっていた。
「いや、今はそれより・・・アイリス、早くそこから離れるんだ!奴の攻撃が・・・不味いっ!!」
そのスライムに対する疑問は尽きないが、その態度から今はとりあえず敵ではないだろうと見ることは出来る。
彼らにはそれよりも、差し迫った問題があった筈だ。
視線をそちらへと向けたハロルドは、アイリス達へとその口腔を向けているシーサーペントの姿を捉えていた。
『危ない、アイリス!!』
その姿を目にしたのは、何もハロルドだけではない。
シーサーペントの攻撃の気配を察知したカイは咄嗟にその身体を広げ、アイリス達の事を庇っていた。
『うおっ!?咄嗟に動いちまった!?やばいやばい!あんなの食らったら一発で・・・!」
咄嗟の事で思わず動いてしまった身体に、カイは早速後悔を始めている。
スライムの身体はそれなりに丈夫であるが、シーサーペントの強力なブレスに耐えられるほどではない。
命の危機に怯える彼はしかし、そこから動こうとはしなかった。
『あ、あれ?攻撃が来ない?何でだ?』
来るべき痛みに備えて強く目を閉ざしていたカイはしかし、いつまでもやってこないそれに恐る恐る目を開いていた。
シーサーペントの方へと目を向けてみれば、奴は彼らの方へと狙いをつけながらも、何かに躊躇うように固まってしまっている。
「シーサーペントが攻撃しない・・・?あのスライムもダンジョンの仲間だからか?いや、それだけでは説明が・・・」
シーサーペントが攻撃を躊躇っているのは、アイリス達を庇っているスライムが彼の仲間であるからだろう。
しかし果たしてそれだけだろうか。
シーサーペントとそのスライムを見比べれば、圧倒的にシーサーペントが上位の存在に思える。
普通そうした場合、上位の存在は下位の魔物の事など考えずに行動する筈だ。
そういった魔物の中には、仲間を食料とするものも少なくはないのだから。
ハロルドがシーサーペントのその振る舞いに疑問を感じてるのと同じく、クリスもそれを不思議に感じていた。
しかし彼の理解は、ハロルドのそれとは違う。
0
あなたにおすすめの小説
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します
三門鉄狼
ファンタジー
目覚めると、リビングアーマーだった。
身体は鎧、中身はなし。しかもレベルは1で超弱い。
そんな状態でダンジョンに迷い込んでしまったから、なんとか生き残らないと!
これは、いつか英雄になるかもしれない、さまよう鎧の冒険譚。
※小説家になろう、カクヨム、待ラノ、ノベルアップ+、NOVEL DAYS、ラノベストリート、アルファポリス、ノベリズムで掲載しています。
女神を怒らせステータスを奪われた僕は、数値が1でも元気に過ごす。
まったりー
ファンタジー
人見知りのゲーム大好きな主人公は、5徹の影響で命を落としてしまい、そこに異世界の女神様が転生させてくれました。
しかし、主人公は人見知りで初対面の人とは話せず、女神様の声を怖いと言ってしまい怒らせてしまいました。
怒った女神様は、次の転生者に願いを託す為、主人公のステータスをその魂に譲渡し、主人公の数値は1となってしまいますが、それでも残ったスキル【穀物作成】を使い、村の仲間たちと元気に暮らすお話です。
【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。
大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。
そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。
しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。
戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。
「面白いじゃん?」
アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる