77 / 80
第77話
しおりを挟む
カオスは私に攻撃を仕掛けて、リカルドとクロは防御に徹する。
威力が高すぎて負傷した2人を、私は回復魔法で治していた。
このままだと――私の魔力が尽きて、全てが終わってしまう。
「マリウスとの戦いを見たが、貴様と獣は常にフィーレを気にしていた」
「っっ……」
「元聖女を見捨てられない貴様の愛が、この戦いの敗因だ!」
そう言ってカオスの魔法による攻撃が強くなり、私達は防御に専念するしかない。
このままだと攻撃できないけど……私には、まだ打つ手がある。
私は部屋に入った時点で魔力を部屋全体に流し、カオスを対象に封印魔法を使おうとしていた。
魔方陣が完成して――封印魔法を使い、カオスが白い光に包まれる。
封印が成功すれば勝ちだと確信していると、勝ち誇ったカオスが叫ぶ。
「それは俺を消滅させようとした魔法だぞ! 対策ぐらいッッ――!?」
カオスの叫び通り、封印の魔法は失敗した。
時間をかけて作った封印の魔方陣が砕かれたけど――カオスの動きが止まる。
「今が好機だ!」
そうリカルドが叫び、クロと同時に突撃する。
私に攻撃をする間もなくカオスはリカルドの剣で斬られて、クロの突進を受けて吹き飛んでいく。
壁に叩きつけられながら、カオスは自らを回復して呻き声を漏らす。
「ば、馬鹿な……どうして聖女でもないのに、そこまでの力が使える!?」
「自ら封印したことで、自分自身と向き合い強くなった結果よ」
私が告げると、驚愕したカオスは倒れているマリウスを睨んで叫ぶ。
「なっ……自らを封印だと!? なぜ言わなかったマリウスッッ!!」
「言う必要がないかと――」
「――馬鹿が! 俺は封印されている間必死に魔法で抗ったと言っただろう!?」
それは封印されている別空間なら、魔法が使えるということだ。
どうやら封印魔法は、本来封印した存在を消滅するらしい。
カオスはその力に抗い続け、封印が解けた時は弱まっていたはず。
私は自ら封印したから消滅する力の干渉は一切なくて……常に自分自身と向き合うことができた。
封印された3年間で魔法と魔力を鍛え、私は聖女以上の力を得ている。
私が私を封印したことが――この戦いの勝因だった。
威力が高すぎて負傷した2人を、私は回復魔法で治していた。
このままだと――私の魔力が尽きて、全てが終わってしまう。
「マリウスとの戦いを見たが、貴様と獣は常にフィーレを気にしていた」
「っっ……」
「元聖女を見捨てられない貴様の愛が、この戦いの敗因だ!」
そう言ってカオスの魔法による攻撃が強くなり、私達は防御に専念するしかない。
このままだと攻撃できないけど……私には、まだ打つ手がある。
私は部屋に入った時点で魔力を部屋全体に流し、カオスを対象に封印魔法を使おうとしていた。
魔方陣が完成して――封印魔法を使い、カオスが白い光に包まれる。
封印が成功すれば勝ちだと確信していると、勝ち誇ったカオスが叫ぶ。
「それは俺を消滅させようとした魔法だぞ! 対策ぐらいッッ――!?」
カオスの叫び通り、封印の魔法は失敗した。
時間をかけて作った封印の魔方陣が砕かれたけど――カオスの動きが止まる。
「今が好機だ!」
そうリカルドが叫び、クロと同時に突撃する。
私に攻撃をする間もなくカオスはリカルドの剣で斬られて、クロの突進を受けて吹き飛んでいく。
壁に叩きつけられながら、カオスは自らを回復して呻き声を漏らす。
「ば、馬鹿な……どうして聖女でもないのに、そこまでの力が使える!?」
「自ら封印したことで、自分自身と向き合い強くなった結果よ」
私が告げると、驚愕したカオスは倒れているマリウスを睨んで叫ぶ。
「なっ……自らを封印だと!? なぜ言わなかったマリウスッッ!!」
「言う必要がないかと――」
「――馬鹿が! 俺は封印されている間必死に魔法で抗ったと言っただろう!?」
それは封印されている別空間なら、魔法が使えるということだ。
どうやら封印魔法は、本来封印した存在を消滅するらしい。
カオスはその力に抗い続け、封印が解けた時は弱まっていたはず。
私は自ら封印したから消滅する力の干渉は一切なくて……常に自分自身と向き合うことができた。
封印された3年間で魔法と魔力を鍛え、私は聖女以上の力を得ている。
私が私を封印したことが――この戦いの勝因だった。
117
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる
みおな
恋愛
聖女。
女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。
本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。
愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。
記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。
【完結】義姉上が悪役令嬢だと!?ふざけるな!姉を貶めたお前達を絶対に許さない!!
つくも茄子
ファンタジー
義姉は王家とこの国に殺された。
冤罪に末に毒杯だ。公爵令嬢である義姉上に対してこの仕打ち。笑顔の王太子夫妻が憎い。嘘の供述をした連中を許さない。我が子可愛さに隠蔽した国王。実の娘を信じなかった義父。
全ての復讐を終えたミゲルは義姉の墓前で報告をした直後に世界が歪む。目を覚ますとそこには亡くなった義姉の姿があった。過去に巻き戻った事を知ったミゲルは今度こそ義姉を守るために行動する。
巻き戻った世界は同じようで違う。その違いは吉とでるか凶とでるか……。
聖女のわたしを隣国に売っておいて、いまさら「母国が滅んでもよいのか」と言われましても。
ふまさ
恋愛
「──わかった、これまでのことは謝罪しよう。とりあえず、国に帰ってきてくれ。次の聖女は急ぎ見つけることを約束する。それまでは我慢してくれないか。でないと国が滅びる。お前もそれは嫌だろ?」
出来るだけ優しく、テンサンド王国の第一王子であるショーンがアーリンに語りかける。ひきつった笑みを浮かべながら。
だがアーリンは考える間もなく、
「──お断りします」
と、きっぱりと告げたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる