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第33話
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ルグド視点
パーティが終わり、現状に俺は頭を抱えていた。
隣国の王妃は挑発して、シェムに叩かせるよう誘導する。
それは間違いなさそうだが、アリザがいないから行動したと推測できた。
今まで隣国の王妃が誰かを挑発したことはないようだが、シェムはお茶会で貴族令嬢を叩いている。
この状況だとシェムの発言を信じる者はいなくて、パーティ会場にいた貴族達からも謝罪するよう言われていた。
慰謝料を支払い許してもらうが、これは隣国の計画通りだろう。
財を失うだけで済んだことに安堵するも、俺は部屋で宰相ノースと今後について話す。
「……アリザがいなくなった途端、シェムを利用してくるとはな」
「もう済んだことは仕方ないでしょう。それよりも……シェム様のリルーガ公爵家が問題です」
そう言われて、俺はこれからが不安になってしまう。
パーティでシェムを助けようとせず、俺は隣国の王妃に謝罪するしかない。
会場で発言を信じなかったからシェムはショックを受けて、リルーガ公爵家の屋敷に帰ってしまった。
「リルーガ公爵は娘のシェム様を溺愛していますからね。間違いなく城に乗り込んできます」
この国で一番権力のある家で、どうしてこうなったのかと俺は頭を抱えるしかない。
シェムの暴走をアリザが抑えていたことを再認識し、最悪の事態になろうとしていた。
パーティが終わり、現状に俺は頭を抱えていた。
隣国の王妃は挑発して、シェムに叩かせるよう誘導する。
それは間違いなさそうだが、アリザがいないから行動したと推測できた。
今まで隣国の王妃が誰かを挑発したことはないようだが、シェムはお茶会で貴族令嬢を叩いている。
この状況だとシェムの発言を信じる者はいなくて、パーティ会場にいた貴族達からも謝罪するよう言われていた。
慰謝料を支払い許してもらうが、これは隣国の計画通りだろう。
財を失うだけで済んだことに安堵するも、俺は部屋で宰相ノースと今後について話す。
「……アリザがいなくなった途端、シェムを利用してくるとはな」
「もう済んだことは仕方ないでしょう。それよりも……シェム様のリルーガ公爵家が問題です」
そう言われて、俺はこれからが不安になってしまう。
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会場で発言を信じなかったからシェムはショックを受けて、リルーガ公爵家の屋敷に帰ってしまった。
「リルーガ公爵は娘のシェム様を溺愛していますからね。間違いなく城に乗り込んできます」
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