愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます

第４５話

ルグド視点

　アリザが戻ってくれば、全て解決するはず。
　リルーガ公爵が城から出た後、俺は宰相ノースと話すことにしていた。

　数ヶ月経っているのに、アリザの目撃情報がない。
　それに焦りながら、俺はノースに対して叫ぶ。

「ノースよ、アリザはまだ見つからないのか！」
「周辺の国を捜索していますが、目撃情報が一切ありません」
「馬鹿な！？　アリザが消えて数ヶ月経つ、奴なら有名になっているはずだ！！」

　宰相ノースの返答を聞き　俺は取り乱す。

　アリザが冒険者に戻っていないとしても、魔法の実力が高いから目立つはず。
　廃妃となった後はどこかで活躍しているとしか思えないのに、ノースの発言を聞き驚くこととなる。

「複数の優秀な魔法使いに聞いてみましたが、アリザについてわからないようです」
「はぁぁっ！？　それならアリザは今、どこで何をしている！？」

　宰相ノースとしても、アリザの行動が理解できず苦しんでいる。
　どこにいるのかわからない――それは俺達が、アリザと商会との関係を知らないからだ。