婚約破棄を謝っても、許す気はありません

天宮有

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第17話

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ザノーク王子視点

 ルドノが城にやって来て、俺は部屋に案内する。

 ここ最近のルドノはカルラを上回るため気を張っていたから、部屋に来てくれるだけで俺は嬉しかった。

 椅子に座って対面し、俺はルドノに話す。

「ルドノ、最近調子はどうだ?」

 俺が尋ねると、ルドノは思案して頷く。

「私は普通ですよ。それよりも――どうやらカルラ様は、不正をしているようです」

 そう言って、魔法学園でのカルラが行っていた悪事を話してくれた。

 本来の実力を測るため、禁止されている魔力強化の薬を飲んだ。

 試験内容を事前に把握していた。

 カルラの不正を知った生徒達はルドノの知り合いで、報告してくれたようだ。

 そして――俺は、ルドノの発言を信じてしまう。

 不正をしたカルラは俺の婚約者だからか、ルドノは言い辛そうに話している。

「カルラ様が不正をしているなんて、私は信じたくありませんけど――」

「――やはりカルラが不正をしていたか。今まで怪しいと思っていた!」

 俺はルドノの発言を遮り、叫んでいた。

 ルドノよりも優秀な同年代の者など、いるわけがない。

 そう確信している俺は、カルラが不正していると確信を持っていた。
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