婚約破棄が決まっているようなので、私は国を出ることにしました

天宮有

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第5話

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ドスラ視点
 
 計画は順調に進み、数日後のパーティで俺はエルノアに婚約破棄を宣言する予定だ。

 リオナのせいで俺はエルノアに疑われてしまったが、結界を壊しているだなんて考えるわけがない。
 気にすることは何もないと俺が言えば、エルノアは納得していた。
 これで大丈夫だと確信していたのに――パーティが明後日に迫り、城にリオナがやって来る。
 部屋で俺は話を聞こうとして、リオナが叫ぶ。

「ドスラ殿下! エルノアお姉様が行方不明になりました!!」

「はぁぁっ!? 何故だぁ!?」

 エルノアには捏造した罪による罰で、俺に従ってもらわなければならない。
 そうしなければ、ランアス国は大変なことになる。
 動揺して俺が取り乱すと、リオナも取り乱して叫ぶ。

「わかりません! いいえ……お姉様は、私達を警戒していた気がします!」

「ぐぅぅっ~!?」

 リオナのせいで、エルノアは怪しんでいた。
 そう考えてしまうが、俺はリオナを責めたくはない。
 頭を抱えて苦しんでいる俺を眺めて、リオナが提案する。

「ドスラ殿下――計画を少し変更すれば、問題ありません!」

「問題ない? リオナは何を言っている!?」

 エルノアが国から消えた時点で、計画は破綻している。
 今後に恐怖していた俺に対して、リオナが返答した。

「お姉様が行方不明になったことを利用します。結界を壊したからこそ失踪したことにして、捜索すればいいだけです!」

「そうか! エルノアが怪しんだのは最近のことだから、逃亡したとしても間違いなく近くにいるだろう!!」

 国内と隣国ぐらいしか、エルノアは移動できないはずだ。
 リオナの提案を聞き、俺はすぐに父の国王に頼み込む。
 総力をあげて捜索させ、更に明後日のパーティでエルノアが結界を壊したと公表しよう。
 そうすればランアス国の貴族達は、結界の生贄にするため全力でエルノアを捜索するはずだ。

「パーティでクノレラお姉様の捏造した悪事を公表して、私はドスラ殿下の婚約者になります」

「そうだな! リオナを婚約者にした後、エルノアを見つけて捕らえれば全て問題ない!」

 俺はリオナが婚約者になることが嬉しくて、不安が消えていく。
 その後エルノアを捜索するが、目撃情報は一切出てこない。 
 そして――結界が壊れたランアス国に、異変が起きようとしていた。
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