婚約破棄が決まっているようなので、私は国を出ることにしました

天宮有

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第9話

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ドスラ視点

 今まで捜索しても、エルノアは見つからなかった。
 リオナが見つけ出した理由がわからず、俺は尋ねる。

「この数ヶ月間、エルノアの目撃情報は一切なかったが……リオナは、どうして居場所がわかった?」

「血が繋がっている人なら居場所がわかる魔法が存在するようで、その魔法が使える人を雇うことができました」

 詳しくはわからないが――リオナが妹で姉エルノアと魂の波長が近いから、魔法を使い居場所がわかったようだ。
 リオナは地図を持ってきたようで、ニールド国の王都を指差す。

「どうやらエルノアお姉様は、今ニールド国の城にいるようです」

「ニールド国だと……どうして、そんな場所にいる!?」

 今まで国内や周辺の国を捜索していて、距離が離れているニールド国を探していない。
 完全に想定していなかった場所に動揺していると、リオナが話す。

「ニールド国には優秀な魔法使いで、非常識なラーサー王子がいます」

「ラーサーか……エルノアが助けを求めれば、協力する可能性は高そうだ」

 何も知らない俺達は、ラーサーがランアス国に来ていたと考えない。
 とにかく今は、エルノアを連れ戻すことが最優先だ。

「時間がない。報酬を出すから刺客達をニールド国に向かわせて、エルノアを捕らえるとしよう!」

「はい。捕らえた後は、即座に結界の生贄にしてしまえば問題ありません!」

 このままでは、結界を調査されて全てが判明してしまう。
 時間がない俺達は焦り、とにかくエルノアを結界の生贄にしたかった。

 俺達はエルノアを捕らえようと動いて――エルノアが、ランアス国に戻ることはなかった。
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