幼馴染が夫を奪った後に時間が戻ったので、婚約を破棄します

天宮有

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第26話

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バハムス視点

 魔力による竜巻は、雇った魔法使い達が抑えている。
 それでも消滅させることはできず、魔力が切れてしまうと大惨事になるようだ。

 俺とメリタは焦りながら、ルーミエの屋敷に向かう。
 ジトアが帰っていなかったことに苛立っていると、メリタが本題に入った。

「私の領地で魔力による竜巻が発生しています! ルーミエ様のお力が必要です!」

「偶然だが俺の言った通りになった! 幼馴染の危機だ! ルーミエとジトアはすぐに助けに行け!!」

 もう問題が発生したから、行動するだろう。
 俺が命令すると、ルーミエは呆れながら尋ねる。

「どうして私達が、メリタ様の領地を守らなければならないのですか?」

「なっっ……なんだと!? 幼馴染だろう!?」

「今まで仲良くしていたじゃないですか! 助けてください!!」

 予想外の事態が起きて、メリタが懇願する。
 それでもルーミエは、溜息を吐いて返答した。

「今まで仲良くしていた? 自分の発言を思い返してから言ってください」

「うぅぅっっ……!!」

 今までのメリタは、ルーミエを利用してばかりだった。
 
 その後メリタが何を言っても、ルーミエは動こうとしない。
 もう諦めるしかなくて、俺達は屋敷を出ていた。
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