幼馴染が夫を奪った後に時間が戻ったので、婚約を破棄します

天宮有

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第80話

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 どうやらメリタは、自分がドラゴンの生贄になったと知ることができたようだ。

 騒ぎになっている会場で、メリタが私に向かって叫ぶ。

「ルーミエ様は、私が持っている預言書を知っていたのですか!?」

「メリタ!? お前は何を言っている!?」

「バハムス殿下は黙ってください! 私に危機が迫っているんですよ!?」

 取り乱しているメリタは、冷静になることができていない。
 預言書や今までの計画を暴露して、式場が騒ぎになる。

 どうやらメリタは、今までのことが預言書を知ったと思い込んでいるようだ。
 私の場合はジトアの魔法で時間を戻しただけでも、メリタはそんなことを知らない。 
 預言書と同じ未来の情報を知って動いたから、預言書の存在を知ったと思い込んでいた。

「預言書なんて知りませんけど、私に助けを求めていたのは預言書があったからなのですね」

「うぅぅっっ!? 生贄を決めるタイミングで式場から抜け出したのが、偶然だと言うの!?」

「偶然です。本来なら私が、ドラゴンの生贄となっていたのですね」

 私の発言を聞いて、メリタはようやく失言に気づく。
 貴族の人達がいる場所で、預言書のことを暴露した。
 それによって、今まで私を利用しようと目論んでいたことも発覚している。

「そ、それは……今までごめんなさい! ルーミエ様! 私を助けてくださいぃっっ!!」

 全てを話してしまったメリタは、私に謝罪して懇願する。
 今までの行動を思い返すと、私はメリタを助けたくなかった。
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