婚約者の命令により魔法で醜くなっていた私は、婚約破棄を言い渡されたので魔法を解きました

第３０話

　バハムスから婚約破棄を言い渡されて、元の見た目に戻り数ヶ月が経っていた。

　私の見た目にも慣れたのか、ジトアと仲がいいからかあまり声をかけてくる人もいなくなっている。

　今日の私は学園内にあるジトアの個室に招待されていて、最高の気分だった。

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　昼休みになって、個室に案内された私は、テーブルを挟んでジトアと対面していた。

　こうしているだけで嬉しかったけど、ジトアが思案して話す。

「ここ最近、学園内で問題が発生している」

「……問題ですか？」

　私の問題は日が経つと解決したようなものだけど、今は学園内で何か起きているようだ。

　最近ジトアが忙しそうにしていて、私は協力しようとしたことがある。

　ジトアは「今は大丈夫で、今後協力して欲しい」と言ってたけど、その時がきたのかもしれない。

「私にできることなら、なんでも言ってください」

「そうだな……ここ最近、先生達の間でトラブルが発生しているようだ」

　そう言って―ー今まで起きていた事件について、ジトアが話そうとしていた。