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第9話
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ウルク視点
時間は数週間前に遡り――俺、ウルク・ベニードは、侯爵令嬢ルアーナのことが好きだった。
言い寄ったのは俺の方で、贈り物を必死に選んだり遊びに誘ったりしている。
婚約者のミレッサは魔法を鍛えることばかりで周囲からの評判が悪く、魔が差してしまったということもあった。
それでも……ベニード領の評判がよくなったのは、間違いなくミレッサの魔法によるものだ。
ルアーナを好きになりながらも、俺はミレッサがいなければダメだとも考えていた。
そして――俺は自分の部屋で、今日の出来事を呟いてしまう。
「俺はルアーナに好きだと告白し、恋人になってしまった……」
ルアーナはそれ程までに魅力的で、俺はつい好きだと告白してしまう。
親同士が決めた婚約者ミレッサよりも、俺はルアーナの方が好きだった。
「ルアーナにミレッサをどうするのか聞かれて、婚約を破棄すると言ったが……どうすればいいんだ……」
告白した時、婚約者ミレッサをどうするか聞くのは当然の行動だ。
咄嗟に婚約を破棄すると言ってしまい……ルアーナが告白を受けて、俺は恋人同士になることができている。
今日の出来事を両親に報告すると、相手が侯爵家の令嬢ということもあって乗り気だった。
「ミレッサは俺を溺愛しているから妾でも許すだろうと父上に言ったが、絶対に許さないだろう」
ベニード領が繁栄しているから、ミレッサとの婚約を破棄したいと両親には言えなかった。
妾でも許すというのは両親を納得させる為の嘘で、ミレッサが妾を受け入れるとは到底思えない。
今は魔法ばかり鍛えている危険な令嬢とミレッサは悪評が立っているが、次第に有能だと気付かれてしまうだろう。
そして俺は――今のミレッサだからこそ、全て解決する方法を閃く。
「そうだ! 罪を捏造してミレッサが危険だと貴族達に知らしめて、罪の罰として俺の傍におけばいい!」
罪を捏造して、不問にする代わりにミレッサを護衛として傍におく。
この時の俺は欲を張り過ぎて――最悪の事態になることなんて、一切考えていなかった。
時間は数週間前に遡り――俺、ウルク・ベニードは、侯爵令嬢ルアーナのことが好きだった。
言い寄ったのは俺の方で、贈り物を必死に選んだり遊びに誘ったりしている。
婚約者のミレッサは魔法を鍛えることばかりで周囲からの評判が悪く、魔が差してしまったということもあった。
それでも……ベニード領の評判がよくなったのは、間違いなくミレッサの魔法によるものだ。
ルアーナを好きになりながらも、俺はミレッサがいなければダメだとも考えていた。
そして――俺は自分の部屋で、今日の出来事を呟いてしまう。
「俺はルアーナに好きだと告白し、恋人になってしまった……」
ルアーナはそれ程までに魅力的で、俺はつい好きだと告白してしまう。
親同士が決めた婚約者ミレッサよりも、俺はルアーナの方が好きだった。
「ルアーナにミレッサをどうするのか聞かれて、婚約を破棄すると言ったが……どうすればいいんだ……」
告白した時、婚約者ミレッサをどうするか聞くのは当然の行動だ。
咄嗟に婚約を破棄すると言ってしまい……ルアーナが告白を受けて、俺は恋人同士になることができている。
今日の出来事を両親に報告すると、相手が侯爵家の令嬢ということもあって乗り気だった。
「ミレッサは俺を溺愛しているから妾でも許すだろうと父上に言ったが、絶対に許さないだろう」
ベニード領が繁栄しているから、ミレッサとの婚約を破棄したいと両親には言えなかった。
妾でも許すというのは両親を納得させる為の嘘で、ミレッサが妾を受け入れるとは到底思えない。
今は魔法ばかり鍛えている危険な令嬢とミレッサは悪評が立っているが、次第に有能だと気付かれてしまうだろう。
そして俺は――今のミレッサだからこそ、全て解決する方法を閃く。
「そうだ! 罪を捏造してミレッサが危険だと貴族達に知らしめて、罪の罰として俺の傍におけばいい!」
罪を捏造して、不問にする代わりにミレッサを護衛として傍におく。
この時の俺は欲を張り過ぎて――最悪の事態になることなんて、一切考えていなかった。
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