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第5話
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私はアインと再会することができたから、宿の部屋に案内していた。
お互い椅子に座り、私はアインに話す。
「冒険者ギルドに行こうと思っていましたけど、アインに会えてよかったです」
「俺も、セリス様に会いたいと思っていました」
そう言ってくれることは嬉しいけど、今の私は平民だから、名前は呼び捨てにして欲しいと思っている。
まずは私に起きたことを話そうと考えていると、アインが尋ねる。
「冒険者ギルドに行ってセリス様の宿を知り、向かったのですが……どうして、宿に泊まっていたのですか?」
困惑している様子のアインだけど、事情を知らないのだから当然だ。
私はアインに、魔力を全て奪われたことを話したいと思っている。
信じてくれるかが不安だけど、話そうと決意していた。
「それは――今から私が話すことは、全て本当のことです」
「はい。セリス様が俺に嘘を吐く理由が思いつきません……どんな内容でも、それは真実なのでしょう」
そう言ってくれるアインの気遣いが嬉しくて、私は今まで起きたことを話すことにしていた。
■◇■◇■◇■◇■
私は先週から元婚約者ジェイクに魔力を全て奪われて、家を追い出されたことをアインに話す。
魔力を奪った犯人は推測だけど、ジェイクの言動的に間違いないと思っている。
家族、いいえ元家族が協力的なのも間違いなくて、だからこそ用済みとなった私を家から追い出したはずだ。
「そんなことが、あったのですか……」
アインはジェイクと元家族の行動に唖然としているけど、当然の反応だと思う。
信じてくれたことに安堵して、私は本題に入る。
「魔力を奪えるのは1週間だけなので、恐らく2日経てば私の魔力は戻っているはずです」
その後、ジェイク達は間違いなく私を探すから……対処するための戦力が欲しかった。
アインが協力して欲しいと考えている私は、話を続ける。
「魔力が戻った後、ジェイク達は私を連れ戻そうと動くはず……私は戻りたくないので、アイン様の力を借りたいと思っています」
アインも冒険者として忙しいだろうから、断られても仕方がない。
それでも、家族に感動を言い渡された時――真っ先に思い出したのは、アインの言葉だった。
私が頼むと、アインが笑顔で話す。
「わかりました。それなら――冒険者になりませんか?」
アインの提案に、私は驚いていた。
お互い椅子に座り、私はアインに話す。
「冒険者ギルドに行こうと思っていましたけど、アインに会えてよかったです」
「俺も、セリス様に会いたいと思っていました」
そう言ってくれることは嬉しいけど、今の私は平民だから、名前は呼び捨てにして欲しいと思っている。
まずは私に起きたことを話そうと考えていると、アインが尋ねる。
「冒険者ギルドに行ってセリス様の宿を知り、向かったのですが……どうして、宿に泊まっていたのですか?」
困惑している様子のアインだけど、事情を知らないのだから当然だ。
私はアインに、魔力を全て奪われたことを話したいと思っている。
信じてくれるかが不安だけど、話そうと決意していた。
「それは――今から私が話すことは、全て本当のことです」
「はい。セリス様が俺に嘘を吐く理由が思いつきません……どんな内容でも、それは真実なのでしょう」
そう言ってくれるアインの気遣いが嬉しくて、私は今まで起きたことを話すことにしていた。
■◇■◇■◇■◇■
私は先週から元婚約者ジェイクに魔力を全て奪われて、家を追い出されたことをアインに話す。
魔力を奪った犯人は推測だけど、ジェイクの言動的に間違いないと思っている。
家族、いいえ元家族が協力的なのも間違いなくて、だからこそ用済みとなった私を家から追い出したはずだ。
「そんなことが、あったのですか……」
アインはジェイクと元家族の行動に唖然としているけど、当然の反応だと思う。
信じてくれたことに安堵して、私は本題に入る。
「魔力を奪えるのは1週間だけなので、恐らく2日経てば私の魔力は戻っているはずです」
その後、ジェイク達は間違いなく私を探すから……対処するための戦力が欲しかった。
アインが協力して欲しいと考えている私は、話を続ける。
「魔力が戻った後、ジェイク達は私を連れ戻そうと動くはず……私は戻りたくないので、アイン様の力を借りたいと思っています」
アインも冒険者として忙しいだろうから、断られても仕方がない。
それでも、家族に感動を言い渡された時――真っ先に思い出したのは、アインの言葉だった。
私が頼むと、アインが笑顔で話す。
「わかりました。それなら――冒険者になりませんか?」
アインの提案に、私は驚いていた。
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