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第2話
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城からフロース家の屋敷に戻り、私は家族にラドン王子から言われたことを全て報告する。
ラドンは平民のミレサを好きになって、私の方から婚約破棄させようとしていた。
慰謝料を王家が払うことも伝えるけど、どうして私は今までラドンのことが好きだったのかわからなくなっている。
今日の出来事によって、私はラドンのことがどうでもよくなっていた。
報告を終えると――お父様は驚いていて、私を心配してくれる。
「ラドン殿下はとんでもないことを言うものだ……ルーナ、大丈夫か?」
「どういう意味ですか?」
「ルーナは、その、今までラドン殿下を愛していただろう」
私は今までラドン王子のために行動したいと、家族に何度か話していたことがある。
ラドンを愛している気持ちを知っているから、お父様は私が傷ついていると思ったようだ。
ショックは受けたけど、ラドンの暴言で私は愛することをやめた。
今では婚約者でなくなることが嬉しいと思えるほどで、私はお父様に本心を伝える。
「お父様、私はラドン殿下の目の前で「お前の方から婚約を破棄して欲しい」と言われました。ラドン殿下のことなんでもうどうでもいいです」
今日のラドンの暴言によって、私は関わりたくないと思えるようになっていた。
昨日までの私なら考えられなかったけど、ラドンはそこまでのことをしている。
私が平気だと話すと、お母様が頷いて話す。
「陛下に慰謝料を払わせれば問題ないと考えていそうなのが最低ね。ルーナは婚約破棄できてよかったじゃない」
「そうだな。これから交渉になるが……私は、ラドン殿下を説得しなくてよいのだな?」
お父様も、お母様と同じ気持ちのようだ。
それでも確認はしたかったようで、私は本心をお父様に話す。
「はい。約束通り私の方からラドン殿下との婚約を破棄しますけど――手は打ちます」
ラドンとの婚約を私から破棄すれば、フロース公爵家の評判は落ちる。
それは嫌だから、なにかしら手を打つ必要はあった。
落ちた後で評判を取り戻す方法を、私は考えようとしていた。
■◇■◇■◇■◇■
家族の話し合いを終えて、私は部屋で1人になって思案する。
今日の出来事を思い出すと、ラドンに対して苛立つしかない。
そしてミレサのことを思い出して、私は呟く。
「ラドンの言うとおり、ミレサは権力以外、全て私を上回っています」
ミレサと初めて出会ったのは、去年のことになる。
貴族が多い魔法学園に、成績が優秀だから入学できた平民がミレサだ。
平民だから貴族達のミレサに対する評判は悪いけど、魔法の実力が学年トップなのは間違いない。
私も魔力だけならミレサと同じぐらいのはずだけど、いつも2番目だった。
「それでも……今日のラドンの発言のせいか、今の私はミレサに勝てそうな気がします」
確信があって、私は思案する。
――今まで私は、順位にこだわることはなかった。
魔法は魔力と意志の力が重要とされていて、今までは意志の力でミレサに負けてしまう。
今の私はラドンに対する復讐心によるものか、意志の力も強くなっていることを自覚できる。
その後、数週間が経って――私は、ラドンに婚約破棄を言い渡そうとしていた。
ラドンは平民のミレサを好きになって、私の方から婚約破棄させようとしていた。
慰謝料を王家が払うことも伝えるけど、どうして私は今までラドンのことが好きだったのかわからなくなっている。
今日の出来事によって、私はラドンのことがどうでもよくなっていた。
報告を終えると――お父様は驚いていて、私を心配してくれる。
「ラドン殿下はとんでもないことを言うものだ……ルーナ、大丈夫か?」
「どういう意味ですか?」
「ルーナは、その、今までラドン殿下を愛していただろう」
私は今までラドン王子のために行動したいと、家族に何度か話していたことがある。
ラドンを愛している気持ちを知っているから、お父様は私が傷ついていると思ったようだ。
ショックは受けたけど、ラドンの暴言で私は愛することをやめた。
今では婚約者でなくなることが嬉しいと思えるほどで、私はお父様に本心を伝える。
「お父様、私はラドン殿下の目の前で「お前の方から婚約を破棄して欲しい」と言われました。ラドン殿下のことなんでもうどうでもいいです」
今日のラドンの暴言によって、私は関わりたくないと思えるようになっていた。
昨日までの私なら考えられなかったけど、ラドンはそこまでのことをしている。
私が平気だと話すと、お母様が頷いて話す。
「陛下に慰謝料を払わせれば問題ないと考えていそうなのが最低ね。ルーナは婚約破棄できてよかったじゃない」
「そうだな。これから交渉になるが……私は、ラドン殿下を説得しなくてよいのだな?」
お父様も、お母様と同じ気持ちのようだ。
それでも確認はしたかったようで、私は本心をお父様に話す。
「はい。約束通り私の方からラドン殿下との婚約を破棄しますけど――手は打ちます」
ラドンとの婚約を私から破棄すれば、フロース公爵家の評判は落ちる。
それは嫌だから、なにかしら手を打つ必要はあった。
落ちた後で評判を取り戻す方法を、私は考えようとしていた。
■◇■◇■◇■◇■
家族の話し合いを終えて、私は部屋で1人になって思案する。
今日の出来事を思い出すと、ラドンに対して苛立つしかない。
そしてミレサのことを思い出して、私は呟く。
「ラドンの言うとおり、ミレサは権力以外、全て私を上回っています」
ミレサと初めて出会ったのは、去年のことになる。
貴族が多い魔法学園に、成績が優秀だから入学できた平民がミレサだ。
平民だから貴族達のミレサに対する評判は悪いけど、魔法の実力が学年トップなのは間違いない。
私も魔力だけならミレサと同じぐらいのはずだけど、いつも2番目だった。
「それでも……今日のラドンの発言のせいか、今の私はミレサに勝てそうな気がします」
確信があって、私は思案する。
――今まで私は、順位にこだわることはなかった。
魔法は魔力と意志の力が重要とされていて、今までは意志の力でミレサに負けてしまう。
今の私はラドンに対する復讐心によるものか、意志の力も強くなっていることを自覚できる。
その後、数週間が経って――私は、ラドンに婚約破棄を言い渡そうとしていた。
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