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第1章-出撃編-
完成、防御特化変身スーツ!
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「やっと…………できた!!」
大量のディスプレイが並ぶ研究室で少年、ドクターKが感慨深く力のこもった声をあげていた。
ここはドクターKの自宅地下にある研究室。国立の大規模研究所にも劣らない最新鋭の設備が揃った、対怪人用兵器の開発室だ。
数年前に突如として地球上に発生した謎の敵性生命体、人々はそれらをまとめて怪人と呼んでいる。
はじめの頃は、RPGに出てくるような粘性生命体など、弱い怪人が現れるだけだったが、ここ最近では人型の知能を持った強力な怪人が出現し始め、人々の平和を脅かしていた。
街中に突発的に現れ、人間を遥かに凌駕する身体能力を持ち、物理法則を無視したような不思議な力を使う怪人に各国の軍隊ですら対応しきれず防戦を強いられていた人類。そんな状況を変えたのが、天才少年科学者ドクターKが作り出した変身スーツとそれをまとって戦う少女たちだ。
雑魚怪人など圧倒する、ちょっと、いやかなり…すごく際どくエロチックな極薄スーツを纏い戦う少女たち。そのほとんどが美少女であるということと、スーツの力で変身すると正体を知っている者以外には誰なのかわからなくなる、というミステリアスな要素が相まって、変身少女は世界的に大人気のヒロインとなっていた。
そんな彼女たちでも強力な人型の怪人には簡単に太刀打ちできず、変身少女達は各国の軍隊と協力して多大な犠牲を払いながら日々戦っている。
その変身スーツの最新版、これまでのスーツを遥かに凌駕する強力な力を備えたワンオフの一品を作り終えたドクターK。
大きく息を吐き、椅子に深く腰掛け凝り固まった眼球を手でほぐす。
そのまま一眠りしようかと意識を手放しかけたとき、研究室のドアが開き騒がしい足音が近づいてきた。
「ゆーた!いたいた、またご飯も食べずに引きこもってー」
んーと億劫な声を漏らしつつ椅子を180度回転させると、快活そうな少女と視線が合う。
可愛いと綺麗が調和したような、この年代特有の輝きを放つ美少女。
10人に聞けば6人が可愛いと言い、残り4人が綺麗と言う。道を歩けば多くの男が振り返るであろうその美少女は、ドクターK、本名笠松雄太の幼馴染の女の子、広瀬叶海だ。
叶海はその美貌ゆえ、月に数十回、時には連日何人もの男に告白されている。
彼女はその度、「手のかかる幼馴染がいるから今は未だ恋人は作れない」ときっぱり断っていた。
そのことで、ドクターKこと雄太は彼女の知らぬ所で色々な苦労をしていることもあるのだが、それはまた別の話。
腰まで伸ばした長髪、それを一括にしたポニーテールを揺らして雄太に近づく。
少し遅めの成長期で、最近一気に膨らんできた両胸を突き出すように、椅子に座ったままの雄太を覗き込む。
「もう、研究が大事何はわかるけど、たまには外にでてきなさいよ」
「ごめんごめん、今丁度最新スーツの開発も終わったからご飯を食べに行くよ」
「えっ、終わったの?!」
言われて後ろのディスプレイに目をやる叶海。
書かれているもののほとんどはわからなかったが、Complete!と書かれているのが目に入った。
「じゃぁ、これでしばらくはお休みできる?だったらゆーたも学校行こうよぉ!」
急に両手を握られ、「近い近い」とドキッとしつつ雄太が答える。
「いいや、まだスーツを作り終えただけで、これの適合者を探さないといけないからもう暫くは忙しい…かなぁ…」
言葉を紡ぐごとに叶海が元気無く萎んでいくのを感じ、雄太の声も尻すぼみになっていく。
ドクターKの変身スーツは強力だが人を選ぶ。スーツが認め、適合した人間でなければ装着することができないのだ。
今まで選ばれたのはほとんどが若く美しい少女。真っ先にドクターKのスーツを手に入れた自衛隊など、所属のおっさん方もれなく全員試してみたにもかかわらず適合者0だ。
そのことを知った各国政府主導の広報活動もあり、スーツ適合者は世界を救う正義のヒロインとして認識されているため、新しいスーツの適合者探しとなれば我こそはという美少女が殺到することとなるだろう。
「そっかぁ…あぁーまた大量に出てくる候補者の対応するんだ。TVにも出て大活躍できるチャンスだもんねぇ…皆必死だよねぇ」
対応のほとんどは政府の担当技官に任せるが、適合者選抜でもドクターKにしかできない仕事というのはいくらでもある。
まだ暫くは缶詰だろう。
「そういうこと。でもこれの適合者が見つかれば、怪人たちを壊滅させることも夢じゃないよ」
子供のような笑みを浮かべ、雄太が語りだす。
昔はオタク感丸出しで理解できない話を延々と聞かされ、それで喧嘩になったこともある叶海と雄太だが、最近の雄太は叶海にも分かるように噛み砕いて説明をしてくれる。
もともと雄太の発明話を聞くのは好きだった叶海は、相槌を打ちながらニコニコと笑顔を浮かべ話を聞いていた。
「――という風に、新機能満載のワンオフエーススーツなんだ!防御寄りに調整してあって、従来スーツとは比べ物にならない持久力と耐久性で、例え敵基地に囚われても生還できる強靭さが売りなんだよ!長期間単独行動可能で潜入捜査もできるから、こっちから怪人たちに攻める下準備ができるようになるはずなんだ」
――ピロリロリン、ピロリロリン
雄太の語りを遮り、地震の時と同じ、緊急事態を知らせるアラームが鳴り響き、壁一面のディスプレイ画像が自動的に切り替わる。
『怪人警報発令!怪人警報発令!』
大量のディスプレイが並ぶ研究室で少年、ドクターKが感慨深く力のこもった声をあげていた。
ここはドクターKの自宅地下にある研究室。国立の大規模研究所にも劣らない最新鋭の設備が揃った、対怪人用兵器の開発室だ。
数年前に突如として地球上に発生した謎の敵性生命体、人々はそれらをまとめて怪人と呼んでいる。
はじめの頃は、RPGに出てくるような粘性生命体など、弱い怪人が現れるだけだったが、ここ最近では人型の知能を持った強力な怪人が出現し始め、人々の平和を脅かしていた。
街中に突発的に現れ、人間を遥かに凌駕する身体能力を持ち、物理法則を無視したような不思議な力を使う怪人に各国の軍隊ですら対応しきれず防戦を強いられていた人類。そんな状況を変えたのが、天才少年科学者ドクターKが作り出した変身スーツとそれをまとって戦う少女たちだ。
雑魚怪人など圧倒する、ちょっと、いやかなり…すごく際どくエロチックな極薄スーツを纏い戦う少女たち。そのほとんどが美少女であるということと、スーツの力で変身すると正体を知っている者以外には誰なのかわからなくなる、というミステリアスな要素が相まって、変身少女は世界的に大人気のヒロインとなっていた。
そんな彼女たちでも強力な人型の怪人には簡単に太刀打ちできず、変身少女達は各国の軍隊と協力して多大な犠牲を払いながら日々戦っている。
その変身スーツの最新版、これまでのスーツを遥かに凌駕する強力な力を備えたワンオフの一品を作り終えたドクターK。
大きく息を吐き、椅子に深く腰掛け凝り固まった眼球を手でほぐす。
そのまま一眠りしようかと意識を手放しかけたとき、研究室のドアが開き騒がしい足音が近づいてきた。
「ゆーた!いたいた、またご飯も食べずに引きこもってー」
んーと億劫な声を漏らしつつ椅子を180度回転させると、快活そうな少女と視線が合う。
可愛いと綺麗が調和したような、この年代特有の輝きを放つ美少女。
10人に聞けば6人が可愛いと言い、残り4人が綺麗と言う。道を歩けば多くの男が振り返るであろうその美少女は、ドクターK、本名笠松雄太の幼馴染の女の子、広瀬叶海だ。
叶海はその美貌ゆえ、月に数十回、時には連日何人もの男に告白されている。
彼女はその度、「手のかかる幼馴染がいるから今は未だ恋人は作れない」ときっぱり断っていた。
そのことで、ドクターKこと雄太は彼女の知らぬ所で色々な苦労をしていることもあるのだが、それはまた別の話。
腰まで伸ばした長髪、それを一括にしたポニーテールを揺らして雄太に近づく。
少し遅めの成長期で、最近一気に膨らんできた両胸を突き出すように、椅子に座ったままの雄太を覗き込む。
「もう、研究が大事何はわかるけど、たまには外にでてきなさいよ」
「ごめんごめん、今丁度最新スーツの開発も終わったからご飯を食べに行くよ」
「えっ、終わったの?!」
言われて後ろのディスプレイに目をやる叶海。
書かれているもののほとんどはわからなかったが、Complete!と書かれているのが目に入った。
「じゃぁ、これでしばらくはお休みできる?だったらゆーたも学校行こうよぉ!」
急に両手を握られ、「近い近い」とドキッとしつつ雄太が答える。
「いいや、まだスーツを作り終えただけで、これの適合者を探さないといけないからもう暫くは忙しい…かなぁ…」
言葉を紡ぐごとに叶海が元気無く萎んでいくのを感じ、雄太の声も尻すぼみになっていく。
ドクターKの変身スーツは強力だが人を選ぶ。スーツが認め、適合した人間でなければ装着することができないのだ。
今まで選ばれたのはほとんどが若く美しい少女。真っ先にドクターKのスーツを手に入れた自衛隊など、所属のおっさん方もれなく全員試してみたにもかかわらず適合者0だ。
そのことを知った各国政府主導の広報活動もあり、スーツ適合者は世界を救う正義のヒロインとして認識されているため、新しいスーツの適合者探しとなれば我こそはという美少女が殺到することとなるだろう。
「そっかぁ…あぁーまた大量に出てくる候補者の対応するんだ。TVにも出て大活躍できるチャンスだもんねぇ…皆必死だよねぇ」
対応のほとんどは政府の担当技官に任せるが、適合者選抜でもドクターKにしかできない仕事というのはいくらでもある。
まだ暫くは缶詰だろう。
「そういうこと。でもこれの適合者が見つかれば、怪人たちを壊滅させることも夢じゃないよ」
子供のような笑みを浮かべ、雄太が語りだす。
昔はオタク感丸出しで理解できない話を延々と聞かされ、それで喧嘩になったこともある叶海と雄太だが、最近の雄太は叶海にも分かるように噛み砕いて説明をしてくれる。
もともと雄太の発明話を聞くのは好きだった叶海は、相槌を打ちながらニコニコと笑顔を浮かべ話を聞いていた。
「――という風に、新機能満載のワンオフエーススーツなんだ!防御寄りに調整してあって、従来スーツとは比べ物にならない持久力と耐久性で、例え敵基地に囚われても生還できる強靭さが売りなんだよ!長期間単独行動可能で潜入捜査もできるから、こっちから怪人たちに攻める下準備ができるようになるはずなんだ」
――ピロリロリン、ピロリロリン
雄太の語りを遮り、地震の時と同じ、緊急事態を知らせるアラームが鳴り響き、壁一面のディスプレイ画像が自動的に切り替わる。
『怪人警報発令!怪人警報発令!』
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