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組織
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「ねえ… あなた、なんだか今日は顔色が悪いけど…大丈夫…?」
妻が、俺の顔を覗き込む。
「ああ… 昨夜、なかなか眠れなくてね… また、夜中に何度も目が覚めてしまった…」
「大丈夫…?やっぱり、あの…例の事件が、なかなか片付かないからでしょう?」
「…ん…そうだな…それもあるし…年齢的なものか…軽い不眠症かもしれないな… 」
「そろそろ心療内科、受診したらどうかしら…薬だけでも貰うと楽になるかもよ?私、ついて行こうか…?」
いつも明るい妻が…珍しく、心配そうな顔で俺を再び正面から見つめてくる…
妻の言う通り、例の連続殺人事件の犯人にはいまだにたどり着けず、俺を含め、警察組織の職員はすべからく、精神的に追い込まれ始めていた…。
だからと言って、家庭にまで暗い雰囲気を持ち込むとは。夫として、実に不甲斐ない…。
何か言って、安心させねばと思った。
「いや、…大丈夫だよ。でもそうだな…そろそろ仕事中に時間作って病院に行ってみるよ。」
「…それなら良かった。絶対、そうしてね…」
「ん…わかった…心配かけてごめん… 」
俺は微笑んで、妻の用意してくれた朝食に手を付ける。
ご飯に味噌汁、サバの塩焼き、納豆… 今日は和食だ…
「ん… 美味しいよ。」
俺は独り言のように小さく呟き、いつもの青汁のグラスを手に取った。
奴が、一向に捕まらない…
もう、被害者の数は、口に出したくないほどに、膨れ上がっていた…。
その全てが、一般的に善人だと表現される性質の人間…。
つまりは、人に恨まれることなど一切見当たらず、依然として、前科前歴なし。
周りからも善良だと称される人々だった。
なぜ、彼らが狙われるのか… ?
彼らが殺人鬼の餌食となっている理由が…さっぱりわからない…
人が良いところが逆に鼻につくなどの、そんな些細な、理由だろうか…
わからない…
だが、このままでは駄目だ…これ以上、被害者を出すわけにはいかない…
いい加減、なんとかせねばと焦る気持ちとともに…
俺の頭の中だけに、ある種の推測のようなものが広がり始めた、ある夜…
俺は人生で最悪の危機に、直面した。
妻が、俺の顔を覗き込む。
「ああ… 昨夜、なかなか眠れなくてね… また、夜中に何度も目が覚めてしまった…」
「大丈夫…?やっぱり、あの…例の事件が、なかなか片付かないからでしょう?」
「…ん…そうだな…それもあるし…年齢的なものか…軽い不眠症かもしれないな… 」
「そろそろ心療内科、受診したらどうかしら…薬だけでも貰うと楽になるかもよ?私、ついて行こうか…?」
いつも明るい妻が…珍しく、心配そうな顔で俺を再び正面から見つめてくる…
妻の言う通り、例の連続殺人事件の犯人にはいまだにたどり着けず、俺を含め、警察組織の職員はすべからく、精神的に追い込まれ始めていた…。
だからと言って、家庭にまで暗い雰囲気を持ち込むとは。夫として、実に不甲斐ない…。
何か言って、安心させねばと思った。
「いや、…大丈夫だよ。でもそうだな…そろそろ仕事中に時間作って病院に行ってみるよ。」
「…それなら良かった。絶対、そうしてね…」
「ん…わかった…心配かけてごめん… 」
俺は微笑んで、妻の用意してくれた朝食に手を付ける。
ご飯に味噌汁、サバの塩焼き、納豆… 今日は和食だ…
「ん… 美味しいよ。」
俺は独り言のように小さく呟き、いつもの青汁のグラスを手に取った。
奴が、一向に捕まらない…
もう、被害者の数は、口に出したくないほどに、膨れ上がっていた…。
その全てが、一般的に善人だと表現される性質の人間…。
つまりは、人に恨まれることなど一切見当たらず、依然として、前科前歴なし。
周りからも善良だと称される人々だった。
なぜ、彼らが狙われるのか… ?
彼らが殺人鬼の餌食となっている理由が…さっぱりわからない…
人が良いところが逆に鼻につくなどの、そんな些細な、理由だろうか…
わからない…
だが、このままでは駄目だ…これ以上、被害者を出すわけにはいかない…
いい加減、なんとかせねばと焦る気持ちとともに…
俺の頭の中だけに、ある種の推測のようなものが広がり始めた、ある夜…
俺は人生で最悪の危機に、直面した。
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