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そっちがその気なら私にも考えがあります
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……ごめんっ!義妹のスカーニャが熱を出して倒れたんだ。
……本当にごめん!スカーニャが足を挫いて俺が支えてやらないと歩けないんだ…
……悪いけどスカーニャの体調が悪くて心配なんだ!
「…はぁー。これで何回目よ!スカーニャ!スカーニャ!スカーニャ!お前の婚約者はスカーニャか?バッカじゃねーの糞が!」
私は婚約者からの約束ドタキャンの手紙を握り潰してゴミ箱に叩きつけた。
婚約者ルーザーには血の繋がらない同い年の妹スカーニャが居る。ルーザーは何かとスカーニャを可愛がり婚約者の私よりも優先している。
ルーザーは家同士の政略結婚なので愛はない。けれどこうも蔑ろにされて私は腹の虫がおさまらない。
「義妹ばかり優先して……あっ、そうだわ!ふふっ私にも居るじゃないのっ!!」
私は鼻歌を歌いながらある人の部屋の扉を叩いた。
……………………………
私の大切な義兄のミカエルがどうしても一緒に出掛けたいと言うので今日の約束はキャンセル願います♡サーシャ
ルーザーは婚約者サーシャからの手紙を読んで怒りに震えた。
愚かな人間は自分が人にやった事は棚に上げて同じ事をされると激怒する。アホだから(笑)
その次の約束の日もまたサーシャから同じような内容の手紙が届くのであった。その次もそのまた次もその次も……
「可愛いサーシャ。君と居られて本当に嬉しいよっ、ねぇ早く婚約解消しておくれ?名ばかりとは言えあんな奴がサーシャの婚約者である事が殺してやりたい程に許せないんだ……」
義兄ミカエルは私の手に指を絡ませながら妖艶に微笑んだ。ミカエルは王子さながらの美しい容姿で父いわく隣国の王族の血が薄ーく入ってるらしい。
もともとは一人っ子の私の婿として父がミカエルを養子に迎えたのだ。それが何の手違いかアレが婚約者になってしまった。
「っ、そうね。同じ事をやり返してるから…多分今度の夜会でルーザーから婚約破棄を告げてくると思うわ。その時に全部終わらせるつもりよ?お義兄様を巻き込んでしまってごめんなさい……」
「っ、お義兄様じゃない!ミカエルと呼んでおくれ!愛しい私のサーシャ」
「うっ…ミカ…エル?」
「可愛いっ!可愛い愛してるサーシャっ!」
私は義兄ミカエルにきつく抱きしめられてブチュゥゥと口付けされた。
あの日、私は義兄ミカエルに婚約者がいつも義妹を優先し私を放ったらかしにしている事を話した。
そしてやり返す為に私は義兄を優先したいと宣言したのだ。すると義兄はこの家に養子に入った時から私の事が好きだったと告白した。
そして義兄と過ごすうちに私も彼を本気で好きになってしまった。
「もともとサーシャは私のモノだったんだからね?ああ忌々しい奴め…どうしてくれようかっ」
婚約者ルーザーに怒りを向けるミカエルに私は嬉しくて彼の背中に回した腕に力を込めた。
「いいのっ!私は婚約解消されたらそれで良い!私にとってミカエルが1番大切な存在だって……分かったから…」
「サーシャっ!!」
感激したミカエルに私は痛いほどぎゅうぎゅう抱き締められ顔じゅうにキスの雨を降らされた。
__そして迎えた夜会の日
案の定ルーザーは怒り心頭で私に婚約破棄を告げてきたのだった。彼の隣で義妹のスカーニャが口をひん曲げて勝誇ったかのように笑っている。
あら…想像してたよりスカーニャは可愛くない。頭が大きくて背が低くて手足も短いずんぐりむっくり体型だわ。
顔もこれと言って印象に残らないし何より厚化粧が浮いている。
でもまぁ、身長160センチのルーザーとはバランス的にもスカーニャはとても釣り合っている。
「丁度良かったわ。私もね義兄と結婚する事になったから!」
後ろからミカエルが現れそっと私の腰を引き寄せた。身長が185センチのミカエルと172センチの私。お互い8等身のモデル体型だ。
「ああ…やっとサーシャが私の婚約者になるね?」
ミカエルが王子スマイルを私に向けると周りがどよめいた。超絶イケメンの微笑みの破壊力パネェ!
ふと見ると元婚約者ルーザーの義妹スカーニャが顔を真っ赤にしてブルブル震えていた。お手洗いに行きたいのかしら?我慢せず行けば良いのに…
「…ない、聞いてない!!そんなイケメンの義兄が居るなんて聞いてないわよっ!何で何で何で?!そっちの方がずっっと良いっ!私もイケメン義兄が欲しい!ルーザーみたいなチビで不格好な男じゃなくてそのイケメン義兄が欲しいぃぃぃー!!!」
スカーニャはいきなり地団駄を踏みギャーギャー喚き散らした。ルーザーが彼女の肩に手をやるがバシッと叩き落した。
「…醜い。姿だけじゃなく心まで醜い。はぁ…サーシャもう行こう?」
「ええ、本当ね…」
ミカエルに手を引かれて私はその場を後にした。
………………………………
私とルーザーの婚約は正式に白紙となった。お互いがそれぞれに義妹と義兄を優先した事でどちらも責任を取る必要は無くなった。
ミカエルの戸籍を親戚筋に移して私とミカエルは婚約したけれどルーザーとスカーニャの方は義兄妹のままらしい。
「あの2人は何で婚約しないのかしら?あんなに仲睦まじかったのにね?」
「しょせんその程度だったんだよ。私達には理解出来ないさ。本物の愛しか知らないからね?」
ミカエルは優しく微笑み私にチュッとキスをした。
「そうね!本物の愛しか分からないわ。ふふっ…ミカエル愛してる」
私は誰よりも愛しい元義兄にとびっきり甘いキスをお返しした。
……本当にごめん!スカーニャが足を挫いて俺が支えてやらないと歩けないんだ…
……悪いけどスカーニャの体調が悪くて心配なんだ!
「…はぁー。これで何回目よ!スカーニャ!スカーニャ!スカーニャ!お前の婚約者はスカーニャか?バッカじゃねーの糞が!」
私は婚約者からの約束ドタキャンの手紙を握り潰してゴミ箱に叩きつけた。
婚約者ルーザーには血の繋がらない同い年の妹スカーニャが居る。ルーザーは何かとスカーニャを可愛がり婚約者の私よりも優先している。
ルーザーは家同士の政略結婚なので愛はない。けれどこうも蔑ろにされて私は腹の虫がおさまらない。
「義妹ばかり優先して……あっ、そうだわ!ふふっ私にも居るじゃないのっ!!」
私は鼻歌を歌いながらある人の部屋の扉を叩いた。
……………………………
私の大切な義兄のミカエルがどうしても一緒に出掛けたいと言うので今日の約束はキャンセル願います♡サーシャ
ルーザーは婚約者サーシャからの手紙を読んで怒りに震えた。
愚かな人間は自分が人にやった事は棚に上げて同じ事をされると激怒する。アホだから(笑)
その次の約束の日もまたサーシャから同じような内容の手紙が届くのであった。その次もそのまた次もその次も……
「可愛いサーシャ。君と居られて本当に嬉しいよっ、ねぇ早く婚約解消しておくれ?名ばかりとは言えあんな奴がサーシャの婚約者である事が殺してやりたい程に許せないんだ……」
義兄ミカエルは私の手に指を絡ませながら妖艶に微笑んだ。ミカエルは王子さながらの美しい容姿で父いわく隣国の王族の血が薄ーく入ってるらしい。
もともとは一人っ子の私の婿として父がミカエルを養子に迎えたのだ。それが何の手違いかアレが婚約者になってしまった。
「っ、そうね。同じ事をやり返してるから…多分今度の夜会でルーザーから婚約破棄を告げてくると思うわ。その時に全部終わらせるつもりよ?お義兄様を巻き込んでしまってごめんなさい……」
「っ、お義兄様じゃない!ミカエルと呼んでおくれ!愛しい私のサーシャ」
「うっ…ミカ…エル?」
「可愛いっ!可愛い愛してるサーシャっ!」
私は義兄ミカエルにきつく抱きしめられてブチュゥゥと口付けされた。
あの日、私は義兄ミカエルに婚約者がいつも義妹を優先し私を放ったらかしにしている事を話した。
そしてやり返す為に私は義兄を優先したいと宣言したのだ。すると義兄はこの家に養子に入った時から私の事が好きだったと告白した。
そして義兄と過ごすうちに私も彼を本気で好きになってしまった。
「もともとサーシャは私のモノだったんだからね?ああ忌々しい奴め…どうしてくれようかっ」
婚約者ルーザーに怒りを向けるミカエルに私は嬉しくて彼の背中に回した腕に力を込めた。
「いいのっ!私は婚約解消されたらそれで良い!私にとってミカエルが1番大切な存在だって……分かったから…」
「サーシャっ!!」
感激したミカエルに私は痛いほどぎゅうぎゅう抱き締められ顔じゅうにキスの雨を降らされた。
__そして迎えた夜会の日
案の定ルーザーは怒り心頭で私に婚約破棄を告げてきたのだった。彼の隣で義妹のスカーニャが口をひん曲げて勝誇ったかのように笑っている。
あら…想像してたよりスカーニャは可愛くない。頭が大きくて背が低くて手足も短いずんぐりむっくり体型だわ。
顔もこれと言って印象に残らないし何より厚化粧が浮いている。
でもまぁ、身長160センチのルーザーとはバランス的にもスカーニャはとても釣り合っている。
「丁度良かったわ。私もね義兄と結婚する事になったから!」
後ろからミカエルが現れそっと私の腰を引き寄せた。身長が185センチのミカエルと172センチの私。お互い8等身のモデル体型だ。
「ああ…やっとサーシャが私の婚約者になるね?」
ミカエルが王子スマイルを私に向けると周りがどよめいた。超絶イケメンの微笑みの破壊力パネェ!
ふと見ると元婚約者ルーザーの義妹スカーニャが顔を真っ赤にしてブルブル震えていた。お手洗いに行きたいのかしら?我慢せず行けば良いのに…
「…ない、聞いてない!!そんなイケメンの義兄が居るなんて聞いてないわよっ!何で何で何で?!そっちの方がずっっと良いっ!私もイケメン義兄が欲しい!ルーザーみたいなチビで不格好な男じゃなくてそのイケメン義兄が欲しいぃぃぃー!!!」
スカーニャはいきなり地団駄を踏みギャーギャー喚き散らした。ルーザーが彼女の肩に手をやるがバシッと叩き落した。
「…醜い。姿だけじゃなく心まで醜い。はぁ…サーシャもう行こう?」
「ええ、本当ね…」
ミカエルに手を引かれて私はその場を後にした。
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私とルーザーの婚約は正式に白紙となった。お互いがそれぞれに義妹と義兄を優先した事でどちらも責任を取る必要は無くなった。
ミカエルの戸籍を親戚筋に移して私とミカエルは婚約したけれどルーザーとスカーニャの方は義兄妹のままらしい。
「あの2人は何で婚約しないのかしら?あんなに仲睦まじかったのにね?」
「しょせんその程度だったんだよ。私達には理解出来ないさ。本物の愛しか知らないからね?」
ミカエルは優しく微笑み私にチュッとキスをした。
「そうね!本物の愛しか分からないわ。ふふっ…ミカエル愛してる」
私は誰よりも愛しい元義兄にとびっきり甘いキスをお返しした。
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