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第三章 学校編
第八話 妹よ、俺は今進路相談をしています。
しおりを挟む「よし、完璧だ。あとは内装だな」
流石は聖獣にドラゴン。圧倒的なパワーだけでなく俺の考えを即座に理解する頭脳を持ち合わせた二人の働きは凄まじく、予定よりも早く外装工事を終えることができた。
「俺は一旦教会へ戻るから、二人は内装に取り掛かってくれ。わからないことがあれば念話で頼む」
「「わかりました」」
今日は前々から予定していた能力診断の日。
現在孤児院には35人の子供が居る。12歳以上の年長組は7人。11歳から8歳の年中組が11人。7歳から5歳年少組9人。5歳以下の幼児が8人。内、能力診断を受けるのは年長組の7人。この世界の成人は15歳、今後の進路を決める参考に自分のステータスを知っておいた方がいいとマザーループと俺が判断した。
教会に着くとマザーループとシスターパトリが今回能力診断を受ける年長組と共に慈悲の女神チセセラ様像に祈りを捧げていた。邪魔にならないよう入口付近の席に腰を下ろし暫し待つ。
「トキオさん、よろしくお願いします」
シスターパトリと子供達を残し、マザーループと俺は奥の部屋へ。シスターパトリに引率され最初に部屋へ入ってきたのは、いつも食事の準備を手伝たり小さな子達の面倒をよく見てくれる優しい女の子、最年長14歳のネル。トップバッターで緊張するネルにマザーループが優しく声をかける。
「ネル。将来の夢はありますか?」
「はい、マザー。わたしはマザーやシスターのように身寄りのない子供達の為に教会で働きたいです。怪我の治療ができる光属性の魔法が使えたら嬉しいです」
普段からマザーループやシスターパトリの手伝いを率先しておこなっているネルが二人に憧れを抱くのは自然な流れだ。俺から見ても心優しいネルは教会で働くのに向いていると思う。願わくば、ネルに回復魔法が使える光属性の才能があってほしい。
「それでは能力鑑定をおこないます」
息を呑むネル。マザーループとシスターパトリからも緊張が伝わってくる。
「上位鑑定」
名前 ネル(14)
レベル 1
種族 人間
性別 女
基本ステータス
体力 12/12
魔力 16/16
筋力 11
耐久 12
俊敏 13
器用 15
知能 16
幸運 19
魔法
水 E
光 E
スキル
裁縫2 料理1
「おめでとう、ネル。慈悲の女神チセセラ様は君に光属性の才能を与えてくださっているよ」
「本当ですか!」
「ああ。こっちへ来て確認してごらん」
喜びと緊張で足元がふらつくネルをシスターパトリが支える。
俺以外の三人にも見られるよう鑑定結果を開示するとシスターパトリは我がことのように喜び瞼を濡らした。
「おめでとう、ネル・・・本当によかった」
ネルを抱きしめるシスターパトリ。この素直な性格こそ彼女最大の魅力だ。シスターパトリの影響を大きく受けているネルなら、きっと彼女のように素敵なシスターになってくれる。
「ネル。あなたが孤児院で過ごす最後の一年、トキオさんが作る学校でしっかり学ぶのですよ。立派に成人したあなたが修道服に袖を通す日が来るのを待ち遠しくてなりません」
「マザー・・・」
その後はネルの育成カリキュラムを話し合う。子供達の中で残された時間が最も少ないネルの希望が教会で働くことだったのは幸運だ。なにせ一年中社会見学をし放題なのだから。学校で勉強しながらマザーループとシスターパトリを見て仕事も学べる。もとより二人の手伝いを率先しておこなっていたネルはその点では何の問題も無い。
「ネル、勘違いしてはいけないよ。光属性を持っているからといってすぐに回復魔法が使える訳じゃないからね」
魔法を使うには二つの要素が必要になる。一つは魔法を誰かに習うこと。これに関してはマザーループとシスターパトリ、俺も回復魔法は使えるので大丈夫。
もう一つは魔力量。初歩の回復魔法「ヒール」は使う魔力の量で効果が変わる。今のネルでは「ヒール」を使えるようになったとしても精々掠り傷を治せる程度。無理をして魔力枯渇を起こさない為にも魔力量を増やすのは必須。
魔力量を増やす方法は二つ。レベルを上げるか、毎日コツコツ魔力を使って魔力量を増やすか。ネルの場合は戦闘をする訳ではないので大規模魔法を使うほどの魔力は必要ない。俺がレベル上げをおこなう前にやっていたような毎日の積み重ねで十分だろう。
「いいね、ネル。まだ体が出来上がっていない子供が魔力枯渇をおこすのはもの凄く危険だ。俺が許可するまで勝手に魔法を使うことは禁止する。それが約束できないのなら君に回復魔法は教えられない。約束できるね」
「はい。慈悲の女神チセセラ様に誓って、トキオ先生の許可が出るまで勝手に魔法は使いません」
「よし、約束だ。マザーループやシスターパトリのように回復魔法で人々を癒せるまで、俺が責任を持って指導するから。一緒に頑張ろう」
「はい。よろしくお願いします」
希望に満ちたネルの瞳に、俺だけではなくマザーループとシスターパトリも笑顔になる。「鑑定」スキルを与えてくださった創造神様と創造神様組合に心から感謝だ。
「ネル。能力鑑定はこれで終わりだけど、一つ君に頼みたいことがあるんだ」
「トキオ先生が、わたしにお願い?」
「ああ、ネルに新しく出来る学校の生徒代表、生徒会長をやってもらいたい」
事前にマザーループとシスターパトリに生徒会長の相談をしたところ、二人共ネルが適任だと即答。是非とも受けてもらいたい。
「わ、私なんかが代表なんて。無理です」
「そうかな、マザーループとシスターパトリはネルなら大丈夫だと太鼓判を押してくれたよ。俺もネルが適任者だと思う。小さな子供達の面倒もよく見ているし、他の子達の相談も親身になって聞いてあげている。なによりネルが初代の生徒会長をやってくれれば、今後生徒会長をやる子は教会で働くネルにいつでも相談に行けるじゃないか」
「本当に、わたしなんかが・・・」
「私なんかじゃない。ネルだからお願いするんだ。ダメかなぁ」
これ以上の無理強いはしない。本人のやる気が重要な役職だ。ネルがやりたくないのなら無理矢理やらせても仕方がない。
「わかりました。わたし、生徒会長をやります」
「本当かい。でも、俺に言われて嫌々なら無理しなくてもいいよ」
「いいえ。わたし学校がもの凄く楽しみなんです。わたしだけじゃない、孤児院に居る子はみんな楽しみにしています。わたしが生徒会長になって少しでもいい学校になる力となれるのなら喜んでやります。少し自信はないけれど、マザーとシスター、トキオ先生も大丈夫って言ってくれるなら頑張ります」
「ありがとう。わからないことがあればいつでも相談に乗るからね」
「はい!」
よかったー。生徒会長ゲットだぜ!
それからも能力診断は順調に進んでいく。二人目は13歳の男の子、鍛冶職人希望のバート。三人目は13歳の女の子、服飾関係希望のビシェ。四人目も13歳の女の子、料理が好きでいつか小さくても自分の店を持つのが夢のクーニャ。驚くことに三人共希望に沿った能力のスキルを持っていた。バートは「鍛冶」ビシェは「裁縫」クーニャは「料理」。ビシェとクーニャは手伝いで針仕事や食事の準備をしていたのでスキルを持っていても不思議はないのだが、バートに関しては、物作りは得意だったが鍛冶仕事など当然したことはない。
喜ぶ子供達を尻目に考える。最初のネルも含めると四人連続で希望に沿う能力を持っているのは偶然にしては出来過ぎだ。だとすれば、これがこの世界の理なのではないだろうか。努力すれば報われる世界。あの優しい創造神様が造られた世界なのだ、十分に考えられる。
能力を持って生まれたから興味をもったのか、興味を持ったから能力を得たのかはわからない。だが、少なくとも四人は俺が脳力診断をする前に将来の希望を口にしている。興味を持ち能力を得た可能性の方が高い。能力診断を12歳からにした判断は正しかった。子供達の好奇心を刺激し、沢山のことに興味が持てる環境をできる限り作ってやりたい。
五人目は12歳長身の男の子、冒険者希望のアルバ。教会へ来た初日に中庭の整備をした時、小さな子達をまとめて俺にお礼を言ってくれた少年だ。上位鑑定をすると驚きの一文が表示される。
名前 アルバ(12)
レベル 1
種族 人間
性別 男
称号 勇者の仲間
基本ステータス
体力 60/60
魔力 12/12
筋力 70
耐久 75
俊敏 65
器用 14
知能 11
幸運 16
魔法
水 E
風 E
スキル
身体能力向上1 槍術1 体術1
称号?そんな項目は俺も含め今まで見た事が無い。しかも基本ステータスの「体力」「筋力」「耐久」「俊敏」がレベル1にしては異常だ。他の基本ステータスから推測するに、本来の5倍はある。これが称号に記されている「勇者の仲間」から得られた恩恵である可能性は高い。
「アルバは冒険者希望だったね、パーティーを組む仲間は決めているの?」
「はい。僕の後に能力診断を控えているキャロとノーラン。三人で冒険者になるのが目標です」
キャロとノーラン。どちらかが「勇者」スキルの持ち主か。
「シスターパトリ、キャロとノーランも呼んでください」
「わかりました」
ただならぬ雰囲気の俺にシスターパトリは慌てて二人を呼びに行く。
さて、どうしたものか。まさか孤児院の中に「勇者」スキルを持った子供が居たとは・・・これは偶然か、それとも運命なのか。
キョロキョロと落ち着きのない様子で部屋に入るキャロ。続いて入ってきたノーランは俺の顔を見て笑みをこぼす。おお、この子は果敢にも俺にベーゴマ勝負を挑んできた少年じゃないか。
マザーループと俺の前に並んで座る三人は三者三様の反応を見せる。心配そうなアルバ。落ち着きのないキャロ。自然体のノーラン。能力診断の前にヒアリングから始める。
「アルバに聞いたのだが、キャロとノーランも冒険者希望で間違いないか?」
「「はい」」
「他にも安全な仕事はいくらでもあるのに、どうして冒険者に憧れを持つようになった?」
俺の問いに三人は顔を見合わせる。心配そうにノーランを見るアルバ。キョロキョロとアルバとノーランを交互に見るキャロ。そんな二人を落ち着かせるように大きく頷き、代表でノーランが話し始めた。
「はじめは漠然とした憧れからです。俺の両親は冒険者だったのですが依頼中の事故で亡くなりました。本来なら冒険者を敬遠するところですが、それ以上に俺は両親から冒険者の楽しさ、素晴らしさを聞いていました。孤児となり教会に来てからアルバとキャロに出会い、二人も俺の影響で冒険者に憧れを持つようになりました」
ノーランの話に相槌を打つアルバとキャロ。それにしても12歳とは思えない落ち着きようだ。ノーランは精神安定系のスキルを持っているのかもしれない。
「はじめは、と言ったね。今は別の動機で冒険者を目指しているのかい?」
「はい。二か月ほど前からマザーとシスターの様子が変わりました。この教会に関わる大きな問題が起きている、マザーとシスターは俺達を守るため必死に戦っていると直ぐに気付きました。マザーとシスターの力になりたい、教会を守る手助けをしたい。でも、俺達には何も出来ない。相談もされない。力が無いからです」
落ち着いた口調の中にも忸怩たる思いが感じ取れる。教会の危機に何も出来ない自分が悔しくてならなかったのだろう。
「ある日、一人の冒険者が教会を訪れたのを境に、マザーから眉間の皺は無くなりシスターは以前の明るい表情に戻りました。マザーとシスターだけじゃない。その冒険者は信じられない魔法で中庭を整備し、沢山の玩具を作って、孤児院全体を明るくしてくれた。いつもつまらなそうにしていたミルも、孤児院に来たばかりで上手く周りに溶け込めなかったシオンも笑うようになった」
子供はちゃんと大人を見ている。マザーループとシスターパトリだけじゃない。俺のことも見ている。
「経緯はわかりませんが、その冒険者が立ち合いをすることになり俺達は見学させてもらいました。信じられないものを見ました。最高峰の冒険者、S級の剣士マーカスさんを素手で手玉に取り、最後には目で追うことも出来ないたった一度の攻撃で勝利しました。その冒険者は魔法だけでなく剣も凄かったのです。興奮しました。感動しました。心が震えました。強さだけにではありません。その冒険者はそれだけの力を持ちながら、普段は周りを畏怖させることもなく、只々優しい。弱者に寄り添う為、苦しむ人に手を差し伸べる為に力を使う。俺達の為に学校を作ってくれる。俺は・・・俺達は・・・トキオ先生のような冒険者になりたいのです」
澱みないノーランのまっすぐな瞳が俺に向けられる。ノーランだけではない。アルバとキャロの瞳も俺を射抜く。
三人は俺がいなくても十分強くなれる。だが、カミリッカさんが俺にしてくれたように、俺が三人を指導すればその強さは何倍にもなる。力を持つ者には責任が伴う。それは力を与えた者も同じ。この世界に影響を及ぼす程の可能性を秘めた三人を成長させる以上は俺も責任を負わねばならない。
アルバ、キャロ、ノーラン。三人はまだ12歳の子供だ。それでも覚悟を問わねばならない。俺に責任を負わせる覚悟があるのかを。
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