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1章
6-2
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「さて、がんばってみますか」
相変わらず「本日休診」の診療所。
「今日こそは!」と意気込み、一旦諦めた魔法書を手に診察室の椅子に腰掛けた。
昨晩。
イーサンとの食事は相変わらず楽しい時間だった。だがこの日は普段と違い、部屋に帰りベッドへ潜っても中々寝付けない。いつも美味しい酒を飲み、程よく笑い、リラックスして寝付きが良かった筈なのに。
「何で寝れないの……何か身体熱いし。……飲み過ぎたか?」
目を閉じると、どういう訳か彼の顔が瞼に浮かぶ。
そんなこんなで、今日は寝不足。だがそんな弱音を吐いている場合ではない。
『俺が生涯養ってやるよ』
あの言葉が、不意に脳裏へ蘇る。
「さ、さすがに、それを受けるわけにはいかんだろ。い、一応、前世から引き継いだ医者の仕事だし……そう俺仕事好きだし」
――あー、もう心臓煩い。
少し乱暴に本を開き、羅列された文章に目を落とす。
「えーっと? まずは簡単な回復魔法から。なになに、初級魔法は短い詠唱で行えます。大地から放たれる魔力の流れを肌で感じましょう」
文字が読めないことはない。まあ、身体はこの世界の住人だからな。にしたって、初手からレベル高い事書いてないか。
魔力の流れ……はて。
「ま、まぁ多分イメージだろ、こういうのは」
書かれている通りに、何となく大地から湧き上がる力を想像し、宙に手を翳して指先に神経を集中させてみる。
『我は癒しの精霊と契約せし者。その灯火を分け与え給え』
その言葉と共に、指先に緑の光が宿った。
『聖癒』
ボワっと宿ったちいさな光は、瞬く間に大きいものへと変わっていく。
「わ、使えた」
少しの間指に帯びていた熱は、緑色の粒子と共に暫くすると消えていった。
「たぶんこれ……成功、だよな」
初めて使った『魔法』はあたりまえに俺の童心をくすぐった。
その後も、本に書いてある呪文を片っ端から唱えてみると、見たこともない輝きがそこらじゅうに溢れかえる。その魅力に虜となっていた俺は、次の呪文が回復のそれとは異なることに、気づきもしなかった。
「あ、あ……れ?」
手から光が放たれた次の瞬間、突如としてとてつもない熱が腹の方で生まれたかと思うと、一気にそれが身体全てを這いずり始める。心臓はバクバクと音を立て、口からは甘い吐息が漏れ、苦しい。
「……っ、ぁ……な、に……これ……」
特に熱くて堪らないのが、…下腹部の、ソレ。
「んぁ、……ふ、……なんで…こんな…っ」
熱源に触れてみると、固い局部が張り裂けんばかりに自己主張をしており、そこを中心に身体が甘い疼きに蝕まれる。
「どう、っぁ……すれば……」
座って居ることもままならず、ガタァンと大きな音を立てて、椅子ごと冷たい床にひっくり返ってしまった。
「おい、どうした! 大丈夫か」
身体の異変に夢中で、そこに人が居ることに気付いたのは、床に這いつくばった俺をフワッと覚えのある香りが包んだ時だった。
「……ぁ、ふ……イー、サン……?」
歪んだ視界に見えるのは…ここ数日で、1番覚えのある艷顔。その綺麗な顔が、目を大きく開いて俺を見つめている。
「アオ、どうした。何があった…」
「わから、ない……。魔法を、っん……使ったら、はっ、ふ……突然……」
「は? おい、何の魔法を使った」
「分からない」と首を横に振る。短い息を繰り返し、情欲宿る瞳はどう見ても普通の状態ではない。
そんな俺の紅潮する頬が冷っとした大きな手で包まれると、たったそれだけの事で身体が大きく跳ね上がった。
――イーサンの手、気持ちいい。……この手で熱から解放されたい。
眉を寄せ何かを堪えるような彼の顔が、今の俺には酷く官能的に見える。
その瞬間、本能が疼いた。
「んぁ、……たすけ、て……イーサン……」
スクラブの胸元を苦しげに掻きむしり、震える唇で彼の名前を呼ぶ。そんな俺を目の当たりにしたイーサンが息を呑んだかと思えば、彼の大きな身体が俺に覆いかぶさり……
次の瞬間、2人の吐息が重なり合った。
相変わらず「本日休診」の診療所。
「今日こそは!」と意気込み、一旦諦めた魔法書を手に診察室の椅子に腰掛けた。
昨晩。
イーサンとの食事は相変わらず楽しい時間だった。だがこの日は普段と違い、部屋に帰りベッドへ潜っても中々寝付けない。いつも美味しい酒を飲み、程よく笑い、リラックスして寝付きが良かった筈なのに。
「何で寝れないの……何か身体熱いし。……飲み過ぎたか?」
目を閉じると、どういう訳か彼の顔が瞼に浮かぶ。
そんなこんなで、今日は寝不足。だがそんな弱音を吐いている場合ではない。
『俺が生涯養ってやるよ』
あの言葉が、不意に脳裏へ蘇る。
「さ、さすがに、それを受けるわけにはいかんだろ。い、一応、前世から引き継いだ医者の仕事だし……そう俺仕事好きだし」
――あー、もう心臓煩い。
少し乱暴に本を開き、羅列された文章に目を落とす。
「えーっと? まずは簡単な回復魔法から。なになに、初級魔法は短い詠唱で行えます。大地から放たれる魔力の流れを肌で感じましょう」
文字が読めないことはない。まあ、身体はこの世界の住人だからな。にしたって、初手からレベル高い事書いてないか。
魔力の流れ……はて。
「ま、まぁ多分イメージだろ、こういうのは」
書かれている通りに、何となく大地から湧き上がる力を想像し、宙に手を翳して指先に神経を集中させてみる。
『我は癒しの精霊と契約せし者。その灯火を分け与え給え』
その言葉と共に、指先に緑の光が宿った。
『聖癒』
ボワっと宿ったちいさな光は、瞬く間に大きいものへと変わっていく。
「わ、使えた」
少しの間指に帯びていた熱は、緑色の粒子と共に暫くすると消えていった。
「たぶんこれ……成功、だよな」
初めて使った『魔法』はあたりまえに俺の童心をくすぐった。
その後も、本に書いてある呪文を片っ端から唱えてみると、見たこともない輝きがそこらじゅうに溢れかえる。その魅力に虜となっていた俺は、次の呪文が回復のそれとは異なることに、気づきもしなかった。
「あ、あ……れ?」
手から光が放たれた次の瞬間、突如としてとてつもない熱が腹の方で生まれたかと思うと、一気にそれが身体全てを這いずり始める。心臓はバクバクと音を立て、口からは甘い吐息が漏れ、苦しい。
「……っ、ぁ……な、に……これ……」
特に熱くて堪らないのが、…下腹部の、ソレ。
「んぁ、……ふ、……なんで…こんな…っ」
熱源に触れてみると、固い局部が張り裂けんばかりに自己主張をしており、そこを中心に身体が甘い疼きに蝕まれる。
「どう、っぁ……すれば……」
座って居ることもままならず、ガタァンと大きな音を立てて、椅子ごと冷たい床にひっくり返ってしまった。
「おい、どうした! 大丈夫か」
身体の異変に夢中で、そこに人が居ることに気付いたのは、床に這いつくばった俺をフワッと覚えのある香りが包んだ時だった。
「……ぁ、ふ……イー、サン……?」
歪んだ視界に見えるのは…ここ数日で、1番覚えのある艷顔。その綺麗な顔が、目を大きく開いて俺を見つめている。
「アオ、どうした。何があった…」
「わから、ない……。魔法を、っん……使ったら、はっ、ふ……突然……」
「は? おい、何の魔法を使った」
「分からない」と首を横に振る。短い息を繰り返し、情欲宿る瞳はどう見ても普通の状態ではない。
そんな俺の紅潮する頬が冷っとした大きな手で包まれると、たったそれだけの事で身体が大きく跳ね上がった。
――イーサンの手、気持ちいい。……この手で熱から解放されたい。
眉を寄せ何かを堪えるような彼の顔が、今の俺には酷く官能的に見える。
その瞬間、本能が疼いた。
「んぁ、……たすけ、て……イーサン……」
スクラブの胸元を苦しげに掻きむしり、震える唇で彼の名前を呼ぶ。そんな俺を目の当たりにしたイーサンが息を呑んだかと思えば、彼の大きな身体が俺に覆いかぶさり……
次の瞬間、2人の吐息が重なり合った。
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