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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.0-1 現実も少々、動きつつ
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‥‥‥アルケディア・オンラインは大型アップデートによってついにVer.4.0『広がる星の大海原、希望の星へ』が実装され、ネット界隈ではすでに入った人たちによってかなり盛り上がっている様子を見せていた。
まぁ、実装早々に遊ぶために休む人も多いようだが、惜しくも本日は平日であり社内ではカタカタと仕事に打ち込む人が多いだろう。
「そういう騒ぎの中で、現実の方も動いているな」
「宇宙エレベーター建設業に、何でうちも関わるのか」
「会社の宣伝にはなるけど、太郎丸さんの置き土産でもある提携契約のせいで関わる羽目になるとはなぁ」
そう、宇宙エレベーター…‥‥現在はどうやら月までになるようだが、それが今月末までに着工し、来月の中ごろには完成する予定の計画が出てきたのである。
それもこの会社が連携している、アルケディア・オンラインの運営会社の方からで‥‥‥なんでこんなものまで来てしまうのか、ちょっと疑問に思うだろう。提携出来る契約を成し遂げた太郎丸さんの置き土産とも言うべきなのだろうか。
「まぁ、良いじゃないか。月までとは言え、片道10分ほどで着くようなものらしいし、お手軽月旅行が出来るのは楽しみだよ」
「年内には太陽系を全部つなぐ計画もあるらしいが、規模が大きすぎて理解したくないな」
「なんかこう、夢物語のようなものなのに現実になるって、どういう技術の進歩の仕方をしたのやら‥‥‥」
口々につぶやくが、嫌なものではないことは全員の声色から一致しているだろう。
宇宙のロマンというのは、何時でも誰でもくすぐられるものであり、関われるのは非常に貴重な機会なので、ありがたく関わらせてもらうことにしていた。
「でも、そんな宇宙のロマン云々よりも、こっちをどうにかするのかが問題だよなぁ‥‥‥宇宙行けるようになったのは良いけど、まず妖精郷のほうに行かないと駄目そうなのが大変だよ」
【ピキー?】
【フェアリープリンセスが出てきましたからネ。放置できる話ではないのデス】
仕事を終えて家に帰りログインして早々、目の前で動いているネアの姿を見て僕らはそうつぶやく。
ぱたぱたと翅を羽ばたかせ、他のテイムモンスターと戯れている様子だがその種族を考えるとちょっと宇宙よりも気になる状態になっているのだ。
―――――
『フェアリープリンセス』
その名の通り、妖精王女とされる種族。本来、妖精とモンスターは別物のはずだが、妖精女王になる素質のある王女は特殊な条件によって出現するとされている。
条件がそろい次第妖精王女となり、次期女王の座に就くことが可能になる。
―――――
妖精女王‥‥‥妖精郷でお婿さん探しに血眼になるほど凄まじく力を振るいまくっていた混沌の妖精とも言えなくもない存在で、ずっと在位していた存在。
先日、悪魔との結婚でついにと思われたのだが、結局あの時は鏡面ののじゃロリことアティの手によって邪魔されてしまい、何もできずにいたのだ。
「もしや運営、妖精女王が中々退位しないから動いたとか?」
【いえ、運営は関係ないのかもしれまセン。可能性としては妖精郷の仕組み自体が自ら動いたのかと思われマス】
元々、妖精郷の妖精女王はきちんとした世襲制がある。
だがしかし、今の妖精女王は婚姻相手を高望みしすぎて長い間独身の執拗な婿探しに明け暮れる日々が続いており、全然次代に譲る気配もないのだ。
これでもし、そのことを問題視した何かが動いており、妖精女王が次代を産む前に次代が別の場所で生まれて引き継ぐことになるのであれば‥‥‥
【妖精郷の歴史上、初の悲しい快挙を成し遂げることになりますネ。未婚の末に次代へ譲った女王となるでしょウ】
「悲しい時点で、快挙って言わないよね?どちらかと言えば悲報になるよね?」
哀れというべきか、悲壮なことになっているような…‥‥うん、妖精女王が婿を高望みしすぎた末路が今ここに、作られようとしているのだろう。
けれども、仮にネアが妖精女王となった場合、前代となる妖精女王はどういう事になるのか気になるところもある。
退位して皇后とか隠居扱いになるのか、妖精女王としての概念を失い消滅したりするのか、あるいは永遠の婿探しとして高スペックな男性たちの悪夢が解き放たれてしまうのか定かではない。可能性が大きいとすれば一番後者だと思えてしまうけれどね。
「せっかくの大型アップデートなのに、すぐに楽しめないのは残念だ」
【諦めましょウ。今はとりあえず、妖精郷に向かって確認してはいかがでしょうカ】
それもそうか。何事も動いて見ないと分からないからね。
あれ?でも‥‥‥妖精郷ってテイムモンスターとかは入れなかったはずであるが、そうなるとネアは入れないような?
「一応、テイムモンスター扱いだから入れないのか?それとも、妖精王女ということで特別扱いで入れるのか?」
疑問を抱いたが、これはもう行ってみないと分からないだろう。
その為、さっさと確認をするために動いてみるのであった…‥‥
【ちなみに、魔導戦艦グレイ号も材料が集まりましたので、星の海へ向かえる改装が可能デス】
「海賊船から戦艦、そこから宇宙戦艦‥‥‥え、どこを目指しているのこの船?」
【イス〇ンダルやアルカ〇ィアなどでしょうカ】
‥‥‥行く気はないからね?いや、まずこのアルケディア・オンラインの世界にあるのだろうか?
まぁ、実装早々に遊ぶために休む人も多いようだが、惜しくも本日は平日であり社内ではカタカタと仕事に打ち込む人が多いだろう。
「そういう騒ぎの中で、現実の方も動いているな」
「宇宙エレベーター建設業に、何でうちも関わるのか」
「会社の宣伝にはなるけど、太郎丸さんの置き土産でもある提携契約のせいで関わる羽目になるとはなぁ」
そう、宇宙エレベーター…‥‥現在はどうやら月までになるようだが、それが今月末までに着工し、来月の中ごろには完成する予定の計画が出てきたのである。
それもこの会社が連携している、アルケディア・オンラインの運営会社の方からで‥‥‥なんでこんなものまで来てしまうのか、ちょっと疑問に思うだろう。提携出来る契約を成し遂げた太郎丸さんの置き土産とも言うべきなのだろうか。
「まぁ、良いじゃないか。月までとは言え、片道10分ほどで着くようなものらしいし、お手軽月旅行が出来るのは楽しみだよ」
「年内には太陽系を全部つなぐ計画もあるらしいが、規模が大きすぎて理解したくないな」
「なんかこう、夢物語のようなものなのに現実になるって、どういう技術の進歩の仕方をしたのやら‥‥‥」
口々につぶやくが、嫌なものではないことは全員の声色から一致しているだろう。
宇宙のロマンというのは、何時でも誰でもくすぐられるものであり、関われるのは非常に貴重な機会なので、ありがたく関わらせてもらうことにしていた。
「でも、そんな宇宙のロマン云々よりも、こっちをどうにかするのかが問題だよなぁ‥‥‥宇宙行けるようになったのは良いけど、まず妖精郷のほうに行かないと駄目そうなのが大変だよ」
【ピキー?】
【フェアリープリンセスが出てきましたからネ。放置できる話ではないのデス】
仕事を終えて家に帰りログインして早々、目の前で動いているネアの姿を見て僕らはそうつぶやく。
ぱたぱたと翅を羽ばたかせ、他のテイムモンスターと戯れている様子だがその種族を考えるとちょっと宇宙よりも気になる状態になっているのだ。
―――――
『フェアリープリンセス』
その名の通り、妖精王女とされる種族。本来、妖精とモンスターは別物のはずだが、妖精女王になる素質のある王女は特殊な条件によって出現するとされている。
条件がそろい次第妖精王女となり、次期女王の座に就くことが可能になる。
―――――
妖精女王‥‥‥妖精郷でお婿さん探しに血眼になるほど凄まじく力を振るいまくっていた混沌の妖精とも言えなくもない存在で、ずっと在位していた存在。
先日、悪魔との結婚でついにと思われたのだが、結局あの時は鏡面ののじゃロリことアティの手によって邪魔されてしまい、何もできずにいたのだ。
「もしや運営、妖精女王が中々退位しないから動いたとか?」
【いえ、運営は関係ないのかもしれまセン。可能性としては妖精郷の仕組み自体が自ら動いたのかと思われマス】
元々、妖精郷の妖精女王はきちんとした世襲制がある。
だがしかし、今の妖精女王は婚姻相手を高望みしすぎて長い間独身の執拗な婿探しに明け暮れる日々が続いており、全然次代に譲る気配もないのだ。
これでもし、そのことを問題視した何かが動いており、妖精女王が次代を産む前に次代が別の場所で生まれて引き継ぐことになるのであれば‥‥‥
【妖精郷の歴史上、初の悲しい快挙を成し遂げることになりますネ。未婚の末に次代へ譲った女王となるでしょウ】
「悲しい時点で、快挙って言わないよね?どちらかと言えば悲報になるよね?」
哀れというべきか、悲壮なことになっているような…‥‥うん、妖精女王が婿を高望みしすぎた末路が今ここに、作られようとしているのだろう。
けれども、仮にネアが妖精女王となった場合、前代となる妖精女王はどういう事になるのか気になるところもある。
退位して皇后とか隠居扱いになるのか、妖精女王としての概念を失い消滅したりするのか、あるいは永遠の婿探しとして高スペックな男性たちの悪夢が解き放たれてしまうのか定かではない。可能性が大きいとすれば一番後者だと思えてしまうけれどね。
「せっかくの大型アップデートなのに、すぐに楽しめないのは残念だ」
【諦めましょウ。今はとりあえず、妖精郷に向かって確認してはいかがでしょうカ】
それもそうか。何事も動いて見ないと分からないからね。
あれ?でも‥‥‥妖精郷ってテイムモンスターとかは入れなかったはずであるが、そうなるとネアは入れないような?
「一応、テイムモンスター扱いだから入れないのか?それとも、妖精王女ということで特別扱いで入れるのか?」
疑問を抱いたが、これはもう行ってみないと分からないだろう。
その為、さっさと確認をするために動いてみるのであった…‥‥
【ちなみに、魔導戦艦グレイ号も材料が集まりましたので、星の海へ向かえる改装が可能デス】
「海賊船から戦艦、そこから宇宙戦艦‥‥‥え、どこを目指しているのこの船?」
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‥‥‥行く気はないからね?いや、まずこのアルケディア・オンラインの世界にあるのだろうか?
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