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3章 学園中等部~
3-57 タイミング悪くて言えない事も
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‥‥‥人と言うのは、タイミングによって動けなくなる時がある。
そう、間が悪いとか、入れる空気じゃないとか、様々な理由によって言い出せないこともあるのだ。
「まぁ、それでも起きていたからこそ出来たのは良いけど…‥‥ハクロ、大丈夫?」
【キュル‥‥‥アルス、起きてたの?】
「そりゃそうだよ…‥‥いくら気を使っていても、激しく動かれれば目も覚めるよ」
ぼよんぼよんっとクッション状に変化した地面の上に寝っ転がり合いつつ、ハクロの言葉に僕はそう答える。
月明かりもまだ照らしている真夜中だが…‥‥うん、実は僕は既に起きていた。
‥‥‥起こさないようにしていたようだけれども、生憎途中から起きてました。
正確に言えば、ショゴススライムが突き破って侵入してきた時点で目を覚ましていたんだけど‥‥‥落ちないように固定されていたし、起きないように配慮されていたせいで、口を出すタイミングを逃していたのだ。
なのでずっと、彼女の蜘蛛の背中にてしがみつきつつ眠ったふりをしていたが…‥‥流石に、天井の崩落時には終わったかもしれないと思って、気絶しかけていたんだよね…‥‥その後すぐに、彼女の背中から翅が生えて飛翔した驚きの方が上回って意識を持たせたが。
とにもかくにも、決着がついたはいいものの、全力攻撃でショゴススライムとやらを消し飛ばした際に一気に魔力を消費したようで、気絶しかけて落下したので…‥‥怪我をしないように、とっさに地面にクッション材へと変化させる薬を投げたのだ。
その結果、軟着陸を果たし、怪我なく着地を成功させたのだ。
遠目でいたけど、所長たちもこちらへ駆けだしているようだが…‥‥まだちょっとは時間があるらしい。
「とりあえず、どうにか消せたようだし、助かったかな‥‥‥一生懸命戦って、守ってくれてありがとう、ハクロ」
【うん、私、アルス大好きだもの。アルスが無事なら、それでいいもの】
蜘蛛の背中に固定していた糸が外されつつ、僕を抱きしめるハクロ。
魔力をかなり消費して気絶しかけていたようだが、早くもちょっと回復したようで、動くことはできるらしい。
とは言え、相当な消費を一気にした反動ですぐに体を起こせるわけでもないようなので、柔らかくなった地面に寝っ転がり合う。
「それにしても、ハクロに翅が生えるとはねぇ…‥‥でも、もう消えているのを見ると、魔力で
生成されたものだったのかな?」
【んー、よくわからないけど…‥‥飛べると思って見たら、飛べたの。‥‥‥そう言えば、背中にぽちっと小さな粒出来ていたんだけど、消えている?】
くるっと体の向きを変え、背中を見せてくるハクロ。
翅を生やしていたはずだが、その背中には既に綺麗な素肌しかない。
粒が出来ていたとも言うが、触った感じだとそんなものもないし…‥‥そもそも、美しい翅だとは思ったけど、虫の翅にしては一つないものがあったのも気になった。
翅脈というものだったか…‥‥翅の骨とでも言うべき様な、そんなもの。
トンボやカブトムシなどの翅にあるような、葉っぱの葉脈というようなものが、彼女の翅には無く、ツルンとしていたのだ。
【んっ‥‥‥ん、今、ちょっとだけなら、出せた】
「…‥‥なるほど、魔力で出来ているのか」
回復速度が向上しているのか、少しだけ先ほどの翅の小さなものが、彼女の背中に出来ていた。
どうやら魔力によって形成され、物質化したというべきような代物だったらしいが…‥‥それでも体の一部として動かせるらしい。
「地を高速で動き、空を飛び…‥‥ハクロはどこへ向かって成長しているの?」
【‥‥‥わからないかも。でも、私は一つ、決めているのはあるよ】
「それは?」
【アルスのお嫁さん♪それ以外の何物でもなく、アルスの家族として、一緒にいるの!】
くるっと再び体の向きを変え、抱きしめてきながら彼女はそう口にする。
…‥‥回答になっていないような気もするが、詳しいことなどは後で調べればいいだろう。
今はとりあえず、目の前の大きな危機と言うべき様なものを排除できたことに喜んでおくべきかな。
「それならそれで、ゆっくりと考えればいいかな…‥‥あ、でももう一つ、考えないといけないのもあるなぁ」
月明かりに照らされ、向こうからかけてくる所長たちの姿も近付いてきているのを見て、僕はふと大きな問題に関して気が付いた。
【キュル?何?】
「研究所…‥‥地面の下に、埋もれちゃったことだよ」
【‥‥‥あ】
僕のその言葉に対して、すっかり頭から抜け落ちていたらしいハクロ。
うん、あのモンスター研究所がね…‥‥ショゴススライムの手にって天井が崩落して、今思いっ切り壊滅状態になっているのだ。
今年の夏は先日の襲撃の件もあって、このまま研究所で過ごす予定だったのに…‥‥さて、これはこれでどうしたものか。
ひとまず、現状からそっと目をそらしていようかな…‥‥それかまだ、所長たちには寝たふりを続けるべきか。
色々と考えつつも、解決策も思いつき、所長たちが来たところで話しておくべきかとも思うのであった‥‥‥‥
そう、間が悪いとか、入れる空気じゃないとか、様々な理由によって言い出せないこともあるのだ。
「まぁ、それでも起きていたからこそ出来たのは良いけど…‥‥ハクロ、大丈夫?」
【キュル‥‥‥アルス、起きてたの?】
「そりゃそうだよ…‥‥いくら気を使っていても、激しく動かれれば目も覚めるよ」
ぼよんぼよんっとクッション状に変化した地面の上に寝っ転がり合いつつ、ハクロの言葉に僕はそう答える。
月明かりもまだ照らしている真夜中だが…‥‥うん、実は僕は既に起きていた。
‥‥‥起こさないようにしていたようだけれども、生憎途中から起きてました。
正確に言えば、ショゴススライムが突き破って侵入してきた時点で目を覚ましていたんだけど‥‥‥落ちないように固定されていたし、起きないように配慮されていたせいで、口を出すタイミングを逃していたのだ。
なのでずっと、彼女の蜘蛛の背中にてしがみつきつつ眠ったふりをしていたが…‥‥流石に、天井の崩落時には終わったかもしれないと思って、気絶しかけていたんだよね…‥‥その後すぐに、彼女の背中から翅が生えて飛翔した驚きの方が上回って意識を持たせたが。
とにもかくにも、決着がついたはいいものの、全力攻撃でショゴススライムとやらを消し飛ばした際に一気に魔力を消費したようで、気絶しかけて落下したので…‥‥怪我をしないように、とっさに地面にクッション材へと変化させる薬を投げたのだ。
その結果、軟着陸を果たし、怪我なく着地を成功させたのだ。
遠目でいたけど、所長たちもこちらへ駆けだしているようだが…‥‥まだちょっとは時間があるらしい。
「とりあえず、どうにか消せたようだし、助かったかな‥‥‥一生懸命戦って、守ってくれてありがとう、ハクロ」
【うん、私、アルス大好きだもの。アルスが無事なら、それでいいもの】
蜘蛛の背中に固定していた糸が外されつつ、僕を抱きしめるハクロ。
魔力をかなり消費して気絶しかけていたようだが、早くもちょっと回復したようで、動くことはできるらしい。
とは言え、相当な消費を一気にした反動ですぐに体を起こせるわけでもないようなので、柔らかくなった地面に寝っ転がり合う。
「それにしても、ハクロに翅が生えるとはねぇ…‥‥でも、もう消えているのを見ると、魔力で
生成されたものだったのかな?」
【んー、よくわからないけど…‥‥飛べると思って見たら、飛べたの。‥‥‥そう言えば、背中にぽちっと小さな粒出来ていたんだけど、消えている?】
くるっと体の向きを変え、背中を見せてくるハクロ。
翅を生やしていたはずだが、その背中には既に綺麗な素肌しかない。
粒が出来ていたとも言うが、触った感じだとそんなものもないし…‥‥そもそも、美しい翅だとは思ったけど、虫の翅にしては一つないものがあったのも気になった。
翅脈というものだったか…‥‥翅の骨とでも言うべき様な、そんなもの。
トンボやカブトムシなどの翅にあるような、葉っぱの葉脈というようなものが、彼女の翅には無く、ツルンとしていたのだ。
【んっ‥‥‥ん、今、ちょっとだけなら、出せた】
「…‥‥なるほど、魔力で出来ているのか」
回復速度が向上しているのか、少しだけ先ほどの翅の小さなものが、彼女の背中に出来ていた。
どうやら魔力によって形成され、物質化したというべきような代物だったらしいが…‥‥それでも体の一部として動かせるらしい。
「地を高速で動き、空を飛び…‥‥ハクロはどこへ向かって成長しているの?」
【‥‥‥わからないかも。でも、私は一つ、決めているのはあるよ】
「それは?」
【アルスのお嫁さん♪それ以外の何物でもなく、アルスの家族として、一緒にいるの!】
くるっと再び体の向きを変え、抱きしめてきながら彼女はそう口にする。
…‥‥回答になっていないような気もするが、詳しいことなどは後で調べればいいだろう。
今はとりあえず、目の前の大きな危機と言うべき様なものを排除できたことに喜んでおくべきかな。
「それならそれで、ゆっくりと考えればいいかな…‥‥あ、でももう一つ、考えないといけないのもあるなぁ」
月明かりに照らされ、向こうからかけてくる所長たちの姿も近付いてきているのを見て、僕はふと大きな問題に関して気が付いた。
【キュル?何?】
「研究所…‥‥地面の下に、埋もれちゃったことだよ」
【‥‥‥あ】
僕のその言葉に対して、すっかり頭から抜け落ちていたらしいハクロ。
うん、あのモンスター研究所がね…‥‥ショゴススライムの手にって天井が崩落して、今思いっ切り壊滅状態になっているのだ。
今年の夏は先日の襲撃の件もあって、このまま研究所で過ごす予定だったのに…‥‥さて、これはこれでどうしたものか。
ひとまず、現状からそっと目をそらしていようかな…‥‥それかまだ、所長たちには寝たふりを続けるべきか。
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