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森での生活
#10 稼ぐ手段の検討デス
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SIDEシアン
……都市ブリジットへ調味料を求めてから三日後、庭でワゼは馬車を作製していた。
「ワゼ、それってどのぐらいで出来そうなんだ?」
「ええと、あと数日はかかりますネ。正確な調整が必要ですし、少々テストもしなければいけませんからネ。ご主人様が乗る物であれば、安全性を確保しないといけないのデス」
金槌に変形させた腕で組み立てつつ、ワゼはそう返答した。
しかし、牽引させる動力とかはどうするのか聞いてみたが、その時が来るまで秘密デスって‥‥‥本当に何をしようとしているのだろうか?
まぁ、聞いたところで面倒な予感しかしないし、完成した時に知ればいいだろう。
そう思いつつも、僕はふとある事を思い出した。
「そう言えばワゼ、帰宅する時にさ、稼ぐ手段で考えていることがあるって言ったよね?アレってなんだ?」
ブリジットからの帰還時に、確かにそう言っていたのだが‥‥‥どのような手段があるのかな?
「ああ、それでしたらここで話しまショウ。ご主人様が出来そうな稼ぐ手段として考案するのは、『魔法屋』という職業に就くことなのデス」
「?」
――――――――――――――――――――
『魔法屋』
魔法を使う人たちが一般的に小遣い稼ぎなどをする際につく職業。
魔法を使って作物の成長を手助けしたり、雨を降らせたり、逆に晴れにさせるなどの多種多様な依頼を受け、こなす。
『冒険者』と呼ばれる職業もあるが、あちらはモンスター討伐を主にしており、魔法屋とは領分が少々異なる。
―――――――――――――――――――――
「『魔法屋』か…‥‥うん、なんか面白そうだね」
幸いというか、魔法は扱える。
まぁ、山一つぶっとばしたあれは例外とするけれど……とにもかくにも、魔法が扱えるのであればそのような職業に就くことが可能らしい。
うまい事出世すれば国のお抱え魔法屋…‥‥この場合魔導士と呼ばれるものになったりするらしいが、まぁそこまでならなくても良いだろう。
で、この魔法屋になるには、何処かの都市にある『魔法ギルド』と呼ばれる所に登録しに行く必要があり、条件としては魔法が扱えるのであれば老若男女問わず、一応実力も考慮して色々と確認して、なることができるそうだ。
なかなか面白そうな職業だけれども‥‥‥‥でもそれってさ。
「その魔法ギルドとやらにいかないとだめじゃん」
「‥‥あ、そうですネ」
何処のあるのかはわからないし、この間の都市ブリジットで見ていないからなぁ。
馬車が完成して、そこから探して見るしかなさそうだ…‥‥でも、稼ぐ手段先としてはいい方法のはずだ。
ワゼの案に感心しつつも、僕も馬車の作成を手伝うのであった。
「ご主人様がやる必要はないですヨ?」
「いや、なんかこう、ただ見ているだけだとサボっている罪悪感のような気がしてさ…‥‥」
いや本当に、このメイドが優秀過ぎてやることが無くなるとダメ人間化しそうで嫌なんだよなぁ。
前世の兄のようなウルトラメタボ人間にはなりたくないものである。
…‥‥そう言えば、僕の死後ってあの家族どうなったんだろうか?色々とダメなところがあったが、一応血のつながりはあったからなぁ…‥‥
まさかとは思うけれども、僕のようにこの世界に転生していないよね?
――――――――――――――――――――
SIDE???
「…‥‥げぶぅ、こ、ごごばどごだんな?」
太り過ぎた故か、声がいま一つぐぐもり、その人物はそうつぶやいた。
気が付けば、いつの間にかどこか知らない空間にいるのだが‥‥‥どういうことなのだろうか?
カッっと、突然明かりがともり、周囲を見渡せるようになると、誰かの声が響いた。
「うわっ!!何あの肉団子!?」
「あれは何とも怠惰な…‥‥いや、でもそれでもまぁ、うん、なんとかなるかも」
「に、肉団子とばじづれいだな!!」
肥え太り、舌足らずなようにも思える声を出し、その人物は怒りの声を上げる。
「ん?待てよ、ごればもじや‥‥‥異世界召喚という”やづが!!となると、この俺様は勇者として召喚されたのがぁぁぁぁぁ!!」
その可能性がふと頭にひらめき、期待に胸を膨らませるその人物。
……あながち、その「異世界召喚」という部分は間違っていなかった。
だがしかし、「勇者」としてではなく、別の目的で召喚されたことに気が付くのには、あと数時間はかかるのであった‥‥‥
……都市ブリジットへ調味料を求めてから三日後、庭でワゼは馬車を作製していた。
「ワゼ、それってどのぐらいで出来そうなんだ?」
「ええと、あと数日はかかりますネ。正確な調整が必要ですし、少々テストもしなければいけませんからネ。ご主人様が乗る物であれば、安全性を確保しないといけないのデス」
金槌に変形させた腕で組み立てつつ、ワゼはそう返答した。
しかし、牽引させる動力とかはどうするのか聞いてみたが、その時が来るまで秘密デスって‥‥‥本当に何をしようとしているのだろうか?
まぁ、聞いたところで面倒な予感しかしないし、完成した時に知ればいいだろう。
そう思いつつも、僕はふとある事を思い出した。
「そう言えばワゼ、帰宅する時にさ、稼ぐ手段で考えていることがあるって言ったよね?アレってなんだ?」
ブリジットからの帰還時に、確かにそう言っていたのだが‥‥‥どのような手段があるのかな?
「ああ、それでしたらここで話しまショウ。ご主人様が出来そうな稼ぐ手段として考案するのは、『魔法屋』という職業に就くことなのデス」
「?」
――――――――――――――――――――
『魔法屋』
魔法を使う人たちが一般的に小遣い稼ぎなどをする際につく職業。
魔法を使って作物の成長を手助けしたり、雨を降らせたり、逆に晴れにさせるなどの多種多様な依頼を受け、こなす。
『冒険者』と呼ばれる職業もあるが、あちらはモンスター討伐を主にしており、魔法屋とは領分が少々異なる。
―――――――――――――――――――――
「『魔法屋』か…‥‥うん、なんか面白そうだね」
幸いというか、魔法は扱える。
まぁ、山一つぶっとばしたあれは例外とするけれど……とにもかくにも、魔法が扱えるのであればそのような職業に就くことが可能らしい。
うまい事出世すれば国のお抱え魔法屋…‥‥この場合魔導士と呼ばれるものになったりするらしいが、まぁそこまでならなくても良いだろう。
で、この魔法屋になるには、何処かの都市にある『魔法ギルド』と呼ばれる所に登録しに行く必要があり、条件としては魔法が扱えるのであれば老若男女問わず、一応実力も考慮して色々と確認して、なることができるそうだ。
なかなか面白そうな職業だけれども‥‥‥‥でもそれってさ。
「その魔法ギルドとやらにいかないとだめじゃん」
「‥‥あ、そうですネ」
何処のあるのかはわからないし、この間の都市ブリジットで見ていないからなぁ。
馬車が完成して、そこから探して見るしかなさそうだ…‥‥でも、稼ぐ手段先としてはいい方法のはずだ。
ワゼの案に感心しつつも、僕も馬車の作成を手伝うのであった。
「ご主人様がやる必要はないですヨ?」
「いや、なんかこう、ただ見ているだけだとサボっている罪悪感のような気がしてさ…‥‥」
いや本当に、このメイドが優秀過ぎてやることが無くなるとダメ人間化しそうで嫌なんだよなぁ。
前世の兄のようなウルトラメタボ人間にはなりたくないものである。
…‥‥そう言えば、僕の死後ってあの家族どうなったんだろうか?色々とダメなところがあったが、一応血のつながりはあったからなぁ…‥‥
まさかとは思うけれども、僕のようにこの世界に転生していないよね?
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SIDE???
「…‥‥げぶぅ、こ、ごごばどごだんな?」
太り過ぎた故か、声がいま一つぐぐもり、その人物はそうつぶやいた。
気が付けば、いつの間にかどこか知らない空間にいるのだが‥‥‥どういうことなのだろうか?
カッっと、突然明かりがともり、周囲を見渡せるようになると、誰かの声が響いた。
「うわっ!!何あの肉団子!?」
「あれは何とも怠惰な…‥‥いや、でもそれでもまぁ、うん、なんとかなるかも」
「に、肉団子とばじづれいだな!!」
肥え太り、舌足らずなようにも思える声を出し、その人物は怒りの声を上げる。
「ん?待てよ、ごればもじや‥‥‥異世界召喚という”やづが!!となると、この俺様は勇者として召喚されたのがぁぁぁぁぁ!!」
その可能性がふと頭にひらめき、期待に胸を膨らませるその人物。
……あながち、その「異世界召喚」という部分は間違っていなかった。
だがしかし、「勇者」としてではなく、別の目的で召喚されたことに気が付くのには、あと数時間はかかるのであった‥‥‥
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