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面倒事は、何故やってくる
#45 ちょっと変わった都市の依頼デス
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SIDEシアン
都市アルバスの宿に宿泊して2日目。
明日になればワゼが迎えに来るそうだが、今日もとりあえず都市内の依頼を受けようと、僕らは魔法ギルドに来ていた。
「ん~都市内の依頼って結構あるけれど、どれが良いんだろうか‥‥‥」
【基本的に魔法で解決しなくても良いような物がありますけれどね】
いろいろあるが、どの依頼もこれといってくるようなものがない。
ちょっと考えていると、ふとある人物が僕らのところに来た。
「おやぁ?悩んでいるのかてめえらはぁ?」
「あ、ベルモートさん」
この都市アルバスの魔法ギルドにいる、通称「見た目詐欺」の世紀末風容姿のベルモートさん。
始めてきた時に、ある程度の魔法の種類などを教えてくれた、見た目詐欺な人である。
「ちょっと今日はどの依頼を受けようか、悩んでいるんですよね」
「ふむぅ?依頼なんぞ、悩むよりも勘で取るか、もしくは適当に取れやぁ!!そういうのに限って面白いのがあり、逃せばそれこそ損をするのだぁ!!」
ちょっと恐喝風だが、割と正論である。
「あとは、適当に誰かに選んでもらうというのもあるがぁ、ここはいっちょ俺様が選んでやろうぅ!!という訳で、これでどうだぁ!!」
べりぃっ!!と勢いよく依頼が書かれた紙を引き出し、ベルモートさんは僕らにそれを押しつけた。
「『詰所掃除』ですか」
「ああそうだぁ!!この都市アルバスの安全などを守る衛兵たちが務める場所!!その場所を清掃し、より一層安全を守るために努めてもらうのだぁ!!」
【あれ?でも衛兵さんたちは掃除ができないのでしょうか?】
「いや、できる。だがしかぁし!!常日頃こういう人の多い都市では万引きスリ誘拐盗賊捕縛及び輸送敵襲警戒こそ泥対峙喧嘩止め等々多くの仕事があり、その暇がねぇんだよ!!」
いちいち止めずに一気に言い切ったベルモートさん。途中で区切らなかったのでちょっとわかりにくいが、それだけの舌弁はすごい。
とにもかくにも案外、平和そうに見えてそれなりの事があるようで、それらの対応に追われることが多く、衛兵は満足に掃除ができないようだ。
まぁ、最近はどういう訳か治安が良くなってきたので仕事は減っているらしいが‥‥‥何でかな?
何にせよそういう事であるならばと思い、僕らはその依頼を受けるのであった。
…‥‥あ、でもこれはワゼがいたほうがよかったか?彼女の方がこういうのは本職だしな。
「ついでに二人だけでやるとしても、やるのは一か所だけに絞っておけぇ!!」
最後にそう告げて、ベルモートさんは去っていく。
本当に想ってくれているようだが…‥‥何であんな世紀末風な格好なのか、より疑問が深まるのであった。
とりあえず、特に断る必要性もなかったので、その依頼を僕らは受けた。
詰所へ向かい、依頼のことを放せば、衛兵たちはその掃除場所へ連れて行ってくれた。
「まぁ、掃除してほしいのはこの部屋なんだけどな‥‥‥(あのアラクネが来るとは聞いてないんだが‥‥‥本当はここよりもヤバイ汚部屋があるが、そこを掃除させたとなればファンクラブから壮大な報復が来るぞ)」
「あれ?今何かつぶやきましたか?」
「いやいやいや!!特に問題はない!!」
どことなく慌てたようにそう答える衛兵。
なにやら隠していそうだが…‥‥まぁ、聞かない方が良いだろう。
「よし、それじゃあ水魔法などで洗えばいいか。ハクロ、準備はできている?」
【できていますよ!さぁ、やりましょう!】
やる気満々なハクロと共に、僕らは掃除に取り掛かるのであった。
「って、ハクロ足元!!」
【へ?】
つるっ ずっぺぇぇえん!!
【-------っ!?】
……床に隠れていた布を踏んだ足が見事に左右へ滑って、蜘蛛の部分の下腹部を一気に床に打ち付けたハクロ。
それは例えで言うのであれば、人がプールへ飛び込み、失敗してお腹をまともに打ち付けた衝撃だったようである…‥‥
そう言えば、アラクネって構造的にお腹は上半身と蜘蛛の部分にあるんだもんね…‥‥そりゃ痛いわ。
お腹に来た衝撃で、しばしハクロは固まったのであった。
――――――――――――――――――
SIDE???‥‥もとい、アンデッド集合体
……それらは体中のすべての部位を動かし、突き進んでいた、
道中、彼らを屠った者が残した痕跡を辿り、その度に新たな肉片を取り入れ、次第に混ざり合っていく。
本来、アンデッドと言うものは夜に動くイメージがあるのだが‥‥‥彼らの怨念の強さは並ではなく、また取り入れた者たちによって休むことなく動き続けていた。
そのうえ、混沌とした状態となったせいか様々なもの生みだしてく。
腐臭、猛毒など、道行く先々に死をもたらし、自分たちのものにし、さらにそれらを混ぜていくのだが‥‥‥どうしても足りないものが一つあった。
それは魔力。
この世界において、魔法を発動させたりするなどの力であり、彼らにはそれが不足していたのだ。
それぞれが元の個別の状態であれば、普通に足りていただろう、。
だがしかし、足りないものを補い、身体を混ぜ合わせていくうちに、いつしか不足し、不完全なものへ変容していったのである。
不完全なものは、何かで補いたくなる。
その欲求が生まれ、彼らは魔力を求め始めた。
……そして、気が付いた。
不完全なものになり、魔力を求めるアンデッドの集合体に成り下がった故か、魔力を感知できることに。
そして、自分達にとって必要な、いや、むしろおつりがくるぐらいの魔力を持った存在に。
それがどの様なものか、彼らは知らない。
だがしかし、足りないものを補うために、彼らはそれにめがけて進みだす。
偶然かもしれないが、彼らを創り出した人物も、その場所を目指しているようなので、ついでに恨みも晴らすために‥‥
都市アルバスの宿に宿泊して2日目。
明日になればワゼが迎えに来るそうだが、今日もとりあえず都市内の依頼を受けようと、僕らは魔法ギルドに来ていた。
「ん~都市内の依頼って結構あるけれど、どれが良いんだろうか‥‥‥」
【基本的に魔法で解決しなくても良いような物がありますけれどね】
いろいろあるが、どの依頼もこれといってくるようなものがない。
ちょっと考えていると、ふとある人物が僕らのところに来た。
「おやぁ?悩んでいるのかてめえらはぁ?」
「あ、ベルモートさん」
この都市アルバスの魔法ギルドにいる、通称「見た目詐欺」の世紀末風容姿のベルモートさん。
始めてきた時に、ある程度の魔法の種類などを教えてくれた、見た目詐欺な人である。
「ちょっと今日はどの依頼を受けようか、悩んでいるんですよね」
「ふむぅ?依頼なんぞ、悩むよりも勘で取るか、もしくは適当に取れやぁ!!そういうのに限って面白いのがあり、逃せばそれこそ損をするのだぁ!!」
ちょっと恐喝風だが、割と正論である。
「あとは、適当に誰かに選んでもらうというのもあるがぁ、ここはいっちょ俺様が選んでやろうぅ!!という訳で、これでどうだぁ!!」
べりぃっ!!と勢いよく依頼が書かれた紙を引き出し、ベルモートさんは僕らにそれを押しつけた。
「『詰所掃除』ですか」
「ああそうだぁ!!この都市アルバスの安全などを守る衛兵たちが務める場所!!その場所を清掃し、より一層安全を守るために努めてもらうのだぁ!!」
【あれ?でも衛兵さんたちは掃除ができないのでしょうか?】
「いや、できる。だがしかぁし!!常日頃こういう人の多い都市では万引きスリ誘拐盗賊捕縛及び輸送敵襲警戒こそ泥対峙喧嘩止め等々多くの仕事があり、その暇がねぇんだよ!!」
いちいち止めずに一気に言い切ったベルモートさん。途中で区切らなかったのでちょっとわかりにくいが、それだけの舌弁はすごい。
とにもかくにも案外、平和そうに見えてそれなりの事があるようで、それらの対応に追われることが多く、衛兵は満足に掃除ができないようだ。
まぁ、最近はどういう訳か治安が良くなってきたので仕事は減っているらしいが‥‥‥何でかな?
何にせよそういう事であるならばと思い、僕らはその依頼を受けるのであった。
…‥‥あ、でもこれはワゼがいたほうがよかったか?彼女の方がこういうのは本職だしな。
「ついでに二人だけでやるとしても、やるのは一か所だけに絞っておけぇ!!」
最後にそう告げて、ベルモートさんは去っていく。
本当に想ってくれているようだが…‥‥何であんな世紀末風な格好なのか、より疑問が深まるのであった。
とりあえず、特に断る必要性もなかったので、その依頼を僕らは受けた。
詰所へ向かい、依頼のことを放せば、衛兵たちはその掃除場所へ連れて行ってくれた。
「まぁ、掃除してほしいのはこの部屋なんだけどな‥‥‥(あのアラクネが来るとは聞いてないんだが‥‥‥本当はここよりもヤバイ汚部屋があるが、そこを掃除させたとなればファンクラブから壮大な報復が来るぞ)」
「あれ?今何かつぶやきましたか?」
「いやいやいや!!特に問題はない!!」
どことなく慌てたようにそう答える衛兵。
なにやら隠していそうだが…‥‥まぁ、聞かない方が良いだろう。
「よし、それじゃあ水魔法などで洗えばいいか。ハクロ、準備はできている?」
【できていますよ!さぁ、やりましょう!】
やる気満々なハクロと共に、僕らは掃除に取り掛かるのであった。
「って、ハクロ足元!!」
【へ?】
つるっ ずっぺぇぇえん!!
【-------っ!?】
……床に隠れていた布を踏んだ足が見事に左右へ滑って、蜘蛛の部分の下腹部を一気に床に打ち付けたハクロ。
それは例えで言うのであれば、人がプールへ飛び込み、失敗してお腹をまともに打ち付けた衝撃だったようである…‥‥
そう言えば、アラクネって構造的にお腹は上半身と蜘蛛の部分にあるんだもんね…‥‥そりゃ痛いわ。
お腹に来た衝撃で、しばしハクロは固まったのであった。
――――――――――――――――――
SIDE???‥‥もとい、アンデッド集合体
……それらは体中のすべての部位を動かし、突き進んでいた、
道中、彼らを屠った者が残した痕跡を辿り、その度に新たな肉片を取り入れ、次第に混ざり合っていく。
本来、アンデッドと言うものは夜に動くイメージがあるのだが‥‥‥彼らの怨念の強さは並ではなく、また取り入れた者たちによって休むことなく動き続けていた。
そのうえ、混沌とした状態となったせいか様々なもの生みだしてく。
腐臭、猛毒など、道行く先々に死をもたらし、自分たちのものにし、さらにそれらを混ぜていくのだが‥‥‥どうしても足りないものが一つあった。
それは魔力。
この世界において、魔法を発動させたりするなどの力であり、彼らにはそれが不足していたのだ。
それぞれが元の個別の状態であれば、普通に足りていただろう、。
だがしかし、足りないものを補い、身体を混ぜ合わせていくうちに、いつしか不足し、不完全なものへ変容していったのである。
不完全なものは、何かで補いたくなる。
その欲求が生まれ、彼らは魔力を求め始めた。
……そして、気が付いた。
不完全なものになり、魔力を求めるアンデッドの集合体に成り下がった故か、魔力を感知できることに。
そして、自分達にとって必要な、いや、むしろおつりがくるぐらいの魔力を持った存在に。
それがどの様なものか、彼らは知らない。
だがしかし、足りないものを補うために、彼らはそれにめがけて進みだす。
偶然かもしれないが、彼らを創り出した人物も、その場所を目指しているようなので、ついでに恨みも晴らすために‥‥
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