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その素質の片鱗
#90 海での遊びなのデス
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SIDEシアン
…‥‥ちょっとビーチバレーで遊んでいた際に、ハクロの胸がはだけるというハプニングがありつつも、僕らは海での遊びを楽しんでいた。
まぁ、ハクロが羞恥心で少々赤くなったりしたが‥‥‥偶然見えてしまったのか、周囲が真っ赤な海になったのは気にしないでおきたい。
「それそれ!!こっちの方が早いよ!」
【負けませんよ!!それー!!】
「フフフ、水上ジェットモードデス!」
互に楽しみ、泳ぎ、盛大な水しぶきも上げる。
ミニワゼシスターズが新たな水中・水上用装備で海上を爆走する光景は面白く、ハクロと共に泳ぐと波に巻き込まれて流されてしまうなどのハプニングが起きたが、結構楽しい。
日差しも容赦ないようなものではなく、きちんと程よい感じなのも良いだろう。
……数十分ほど遊び惚けていたが、そのうちちょっと疲れてきた。
そこで、僕はある事を思いついた。
「ああ、ハクロの背中がすごい楽……」
【シアン、私の背中で休むのはどうかと…‥‥海なのに全然意味ないですよ】
はぁっと呆れたような声を出されたが、楽なのだから仕方がない。
ハクロはアラクネで、その下半身には蜘蛛の身体がある。
ちょっと泳ぎ疲れたので、乗せてもらったが…‥‥こういう泳いだ後の休憩って、何となくだるくなり、この背中に乗っている方が楽なのだ。
ちょっとふわっとした柔らかさと言うか、程よい温かさもあるし……ああ、ゆらゆらと揺れる波の影響もあってか、眠気が‥‥‥
――――――――――――――――――
SIDEハクロ
【シアン?…‥‥あ、寝てしまいましたか】
海上にて、自身の背に乗ってそのまま寝息を立てはじめたシアンに、ハクロは安全な陸地で寝かせるために足をゆっくり動かし陸地へ戻る。
個人的にはまだ遊びたいのだが、自分の背中からずり落ちて溺れられでもしたら目も当てられない。
念のために固定しつつ、陸地へ上がると、ワゼが既に用意していた日除けの下へ、彼女は座り込んだ。
【うーん、できれば降ろしたほうが良いかもしれませんが…‥‥でも、動かすとちょっと起きそうなんですよね】
「では、そのままでいいでしょウ。ご主人様の指示はありませんが、念のために私たちは周囲の警戒についておきましょウ。ハクロさん、貴女はご主人様と同じく、昼寝をどうゾ」
そう言うと、ワゼはすっくと立ち、どこからともなくいつものメイド服…‥‥いや、水着仕様で少々面積を抑えたものを着こなし、ミニワゼシスターズと共に周囲について誰かが害をなさないように見張りを始める。
少々人目が気になるが、ワゼたちが見張りであるのならば大丈夫だろうとハクロは思い、自身の背に眠るシアンに対して、素早く糸で薄い布団をかけ、ハクロ自身も昼寝を始める。
ぐぐっと腰を回し、背に眠るシアンがずり落ちないように糸でちょっとだけバランスを整えつつ、ミニワゼシスターズたちが数体ほどうちわを取り出し、程よいそよ風を送ってくれる。
【‥‥‥まぁ、これはこれで良いですね】
蜘蛛の部分の背中にシアンのぬくもりを感じながら、彼女もまたシアンと共に寝息を立て始める。
……程よい日陰と風の中の昼寝。
シアンのぬくもりを感じつつ、昼寝をするハクロ。
こういうのんびりした平穏な時が続けばいいなと思いつつ、ゆったりと体を休ませるのであった…‥‥
――――――――――――――――――――――
SIDEボラーン海岸HWG(出血多量のため半数全滅)
『こちら代理の代理のそのまた…‥‥いや、以下省略するとして、本部へ連絡』
『どうした?』
『対象、どうやら彼女の主と共に昼寝を開始。そう、まるで女神が横たえ、聖域のような尊さとなっております。ただ、今のこの光景を記録していた絵師が先ほど「自分の腕では再現できない…‥‥」と血涙になり、修行の旅へ急きょ出向いてしまいました』
『……ああ、なんか気持ちは分かるが…‥‥再現できぬほど、神聖な状態か』
『はい、今心の中に焼き付けることで精いっぱいです。しかし、当初の目的であった記録がしにくいので、できれば至急新たな記録を行えるものを派遣してほしい所です』
『了解。では、少々無理をとしてでも…‥‥お?』
『……話は聞かせてもらった』
『会員番号590、どうした?』
『こちらは今、首都の方にいるのだが、海岸部には数年に一度王族の肖像画を描く絵師が滞在しているはずだ。少々連絡手段は別のものになるが、その者を向かわせよう』
『おお、助かります590番。しかし、番号だけとはまた珍しいですね』
『ああ、できればコードネームが欲しいが、まだ良いのが無いのでな‥‥‥‥それに、妻たちにバレると少々面倒な事になるので、このような隠れた手段でしかできぬ。…‥‥だが、それでも記録が欲しいゆえに、協力をできる限りつくそう』
……数十分後、どうやらその連絡とやらはうまくいったようで、ハクロたちを見ていたHWGのメンバーの元へ、その絵師が派遣された。
現場につくとすぐ、彼女達にバレないように周囲に人込みをわざと作り、バレないように描き始める。
そして、無事に書き終え、その絵は量産されることになり、なんとか全メンバーの元へ送り届けられた。
だがしかし、それからすぐ後に王族御用達の絵師が旅に出始め、それから数年ほどは王城で肖像画を描く予定がなくなったそうである。
そして、ついでに何やら鞭の音が再び響き渡ったそうだが…‥‥真実は定かではない。
…‥‥ちょっとビーチバレーで遊んでいた際に、ハクロの胸がはだけるというハプニングがありつつも、僕らは海での遊びを楽しんでいた。
まぁ、ハクロが羞恥心で少々赤くなったりしたが‥‥‥偶然見えてしまったのか、周囲が真っ赤な海になったのは気にしないでおきたい。
「それそれ!!こっちの方が早いよ!」
【負けませんよ!!それー!!】
「フフフ、水上ジェットモードデス!」
互に楽しみ、泳ぎ、盛大な水しぶきも上げる。
ミニワゼシスターズが新たな水中・水上用装備で海上を爆走する光景は面白く、ハクロと共に泳ぐと波に巻き込まれて流されてしまうなどのハプニングが起きたが、結構楽しい。
日差しも容赦ないようなものではなく、きちんと程よい感じなのも良いだろう。
……数十分ほど遊び惚けていたが、そのうちちょっと疲れてきた。
そこで、僕はある事を思いついた。
「ああ、ハクロの背中がすごい楽……」
【シアン、私の背中で休むのはどうかと…‥‥海なのに全然意味ないですよ】
はぁっと呆れたような声を出されたが、楽なのだから仕方がない。
ハクロはアラクネで、その下半身には蜘蛛の身体がある。
ちょっと泳ぎ疲れたので、乗せてもらったが…‥‥こういう泳いだ後の休憩って、何となくだるくなり、この背中に乗っている方が楽なのだ。
ちょっとふわっとした柔らかさと言うか、程よい温かさもあるし……ああ、ゆらゆらと揺れる波の影響もあってか、眠気が‥‥‥
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SIDEハクロ
【シアン?…‥‥あ、寝てしまいましたか】
海上にて、自身の背に乗ってそのまま寝息を立てはじめたシアンに、ハクロは安全な陸地で寝かせるために足をゆっくり動かし陸地へ戻る。
個人的にはまだ遊びたいのだが、自分の背中からずり落ちて溺れられでもしたら目も当てられない。
念のために固定しつつ、陸地へ上がると、ワゼが既に用意していた日除けの下へ、彼女は座り込んだ。
【うーん、できれば降ろしたほうが良いかもしれませんが…‥‥でも、動かすとちょっと起きそうなんですよね】
「では、そのままでいいでしょウ。ご主人様の指示はありませんが、念のために私たちは周囲の警戒についておきましょウ。ハクロさん、貴女はご主人様と同じく、昼寝をどうゾ」
そう言うと、ワゼはすっくと立ち、どこからともなくいつものメイド服…‥‥いや、水着仕様で少々面積を抑えたものを着こなし、ミニワゼシスターズと共に周囲について誰かが害をなさないように見張りを始める。
少々人目が気になるが、ワゼたちが見張りであるのならば大丈夫だろうとハクロは思い、自身の背に眠るシアンに対して、素早く糸で薄い布団をかけ、ハクロ自身も昼寝を始める。
ぐぐっと腰を回し、背に眠るシアンがずり落ちないように糸でちょっとだけバランスを整えつつ、ミニワゼシスターズたちが数体ほどうちわを取り出し、程よいそよ風を送ってくれる。
【‥‥‥まぁ、これはこれで良いですね】
蜘蛛の部分の背中にシアンのぬくもりを感じながら、彼女もまたシアンと共に寝息を立て始める。
……程よい日陰と風の中の昼寝。
シアンのぬくもりを感じつつ、昼寝をするハクロ。
こういうのんびりした平穏な時が続けばいいなと思いつつ、ゆったりと体を休ませるのであった…‥‥
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SIDEボラーン海岸HWG(出血多量のため半数全滅)
『こちら代理の代理のそのまた…‥‥いや、以下省略するとして、本部へ連絡』
『どうした?』
『対象、どうやら彼女の主と共に昼寝を開始。そう、まるで女神が横たえ、聖域のような尊さとなっております。ただ、今のこの光景を記録していた絵師が先ほど「自分の腕では再現できない…‥‥」と血涙になり、修行の旅へ急きょ出向いてしまいました』
『……ああ、なんか気持ちは分かるが…‥‥再現できぬほど、神聖な状態か』
『はい、今心の中に焼き付けることで精いっぱいです。しかし、当初の目的であった記録がしにくいので、できれば至急新たな記録を行えるものを派遣してほしい所です』
『了解。では、少々無理をとしてでも…‥‥お?』
『……話は聞かせてもらった』
『会員番号590、どうした?』
『こちらは今、首都の方にいるのだが、海岸部には数年に一度王族の肖像画を描く絵師が滞在しているはずだ。少々連絡手段は別のものになるが、その者を向かわせよう』
『おお、助かります590番。しかし、番号だけとはまた珍しいですね』
『ああ、できればコードネームが欲しいが、まだ良いのが無いのでな‥‥‥‥それに、妻たちにバレると少々面倒な事になるので、このような隠れた手段でしかできぬ。…‥‥だが、それでも記録が欲しいゆえに、協力をできる限りつくそう』
……数十分後、どうやらその連絡とやらはうまくいったようで、ハクロたちを見ていたHWGのメンバーの元へ、その絵師が派遣された。
現場につくとすぐ、彼女達にバレないように周囲に人込みをわざと作り、バレないように描き始める。
そして、無事に書き終え、その絵は量産されることになり、なんとか全メンバーの元へ送り届けられた。
だがしかし、それからすぐ後に王族御用達の絵師が旅に出始め、それから数年ほどは王城で肖像画を描く予定がなくなったそうである。
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