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王族とは何なのか
#106 久し振りの不快件デス
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SIDEシアン
……王子王女襲来から1週間ほどが経過した。
あの液状物質騒動はなりを潜め、都市内はいつもの平穏を取り戻していた。
考えてみたら、良く色々と起きているが…‥‥まぁ、都市の住民のメンタルが強いからと言う理由で、都市内を離れる人がいないと考えてもいいだろう。
何にしても、本日も僕らは魔法ギルドにて依頼を受注し、達成、いつも通りに帰還……という流れにしたかった。
うん、何事もなければよかったんだけど‥‥‥‥
停留所に置いてあるポチの元へ僕らは来たのだが、そこに広がっていたのは死屍累々のごとく倒れている人の山。
何があったのかと尋ねて見れば、どうやら僕らの馬車に襲い掛かって来たそうなのだ。
【なにやら妙な気配がするなと思い、周囲を見渡してみたらな、こやつらが出て来たのだ。そして馬車に乗り込もうとしたので、抵抗したら何やら怪しげな薬のようなものを我に打とうとしたので、抵抗してふっ飛ばしたら、お仲間らしいものたちが湧き出て‥‥‥】
で、こうなればいちいち相手するのも面倒だと思い、薙ぎ払い、踏みつぶし、物理で黙らせたらしい。
一応、ポチの姿は馬車の仕掛けで馬にしか見えないので油断していたのだろうけれども‥‥‥
「馬車強盗って聞いたことが無いな」
「この場合、強奪を考えていたのでしょウ。たまにはポチも役立ちましたが‥‥‥」
今までこういうことはなかったことに、僕らは疑問を抱いた。
いや、馬車自体はワゼの手によって摩訶不思議な事にされているのだが、外見上はただの大きめの馬車とその牽引する馬のセットである。
他にも停留所には、他の馬車も停車されているが、襲われたのが僕らの馬車だけと言うのも妙な話だ。
「ポチ、こいつらは僕らの馬車だけに襲撃してきたのか?」
【ああ、そうだ。他には目もくれず、こちらだけにな】
僕らの馬車だけをターゲットにしたのだとしたら、何か目的があった可能性が考えられる。
なんとなく面倒ごとの予感がしつつ、僕らはこの襲撃者達から丁寧にお話を聞くことにした。
「‥‥案の定というか、面倒事かぁ」
どうやら彼らの目的は、馬車の方ではなくハクロたちの方だったようだ。
彼らは元々、別の都市の方にいたごろつきたちで有り、金さえあればなんでもするような輩たちだったらしい。
ある日、彼らがたむろっていたところに、一人の人物が来て、金を渡されて依頼されたらしい。
いわく、美しいアラクネを狙う者がおり、ハクロの噂をどこからか聞いて欲しいと思ったそうだ。
だが、どういう訳か裏ギルドという組織の方では受け付けてもらえず、仕方がなく彼らの方を高額で雇い、ハクロを捕らえてもらおうとしたらしい。
で、普通に正面突破しようにも、今までそういうことを考えた輩たちは謎の組織によって壊滅させられた情報があると告げられたので、彼らはその足りない頭で少々考えを巡らせ、今回の馬車強奪の方を思いついたらしい。
正確には馬車の中に潜み、僕らが何も知らずにノコノコとやってきたところで、いきなり飛び出し、一機僕の方を殺し、ハクロは縛り上げて動けないように薬でも投与して、そのまま去るつもりだったのだとか。
だがしかし、世の中そううまいこと行くはずがない。
念のために、知らない人が来たことに驚いた馬が暴れないように、大人しくなる鎮静剤のような薬も持って来たのだが、その肝心の馬がフェンリルのポチが偽装された姿だと気が付かず、見事に返り討ちにあったという訳であった。
「で、雇い主の詳細は不明で、指定された場所しか知らない……か」
「そ、そうでございまぐぶぇ……」
都市の一角、裏路地にて人目につかないように丁寧にお話で情報を引き出した後、物体X超濃縮改良薬を飲まされた強盗達はそのまま意識を失なった。
……ちょっとやり過ぎたかな。普通に味の無い自白剤の方にしとけばよかったかもしれない。
でも、ハクロ狙いだと分かって‥‥‥ついやっちゃった。
何にしても、こいつらからはそれ以上情報は引き出せないだろう。
ただ、ハクロを狙っていたという事が、僕にとっては許せなかった。
【‥‥‥何と言うか、寒気がしますね。こういう輩たちがいるってことが酷く不快ですよ】
「まぁ、そういう馬鹿たちもいることはいるんだろうけれども…‥‥流石にこの件は許せないな」
ハクロは大事な家族でもあり、僕の使い魔でもある。
それを狙って、こんな稚拙な馬鹿をやらかすとは‥‥‥相当痛い目を見たいらしい。
「ワゼ、指定場所へ向かえばその馬鹿のお仲間と言うか、受取人、もしくは依頼主がいる可能性は?」
「ほぼ100%でしょウ。時間も今から向かって普通に間に合いますが…‥‥どうしマス?」
「そう尋ねなくともわかるだろ?…‥‥今から向かうぞ!!」
「了解デス」
【誰なのかはっきりさせつつ、ぶっ倒したほうが楽そうです!】
ひとまず強盗達はワゼたちお手製の怪しすぎる薬で眠ってもらいつつ、衛兵たちの方へ引き渡し、数人ほどは相手がそうなのか確認するために持っていくことにし、僕らはその場所へ向かうのであった…‥‥
「…‥‥あれ?でもその裏ギルドとやらは何で依頼を受けなかったのかな?」
「そのあたりは、伝手があるのでそこからかと」
「え?伝手?」
・・・まぁ、ワゼだからということで、深くは考えないようにしよう。
……王子王女襲来から1週間ほどが経過した。
あの液状物質騒動はなりを潜め、都市内はいつもの平穏を取り戻していた。
考えてみたら、良く色々と起きているが…‥‥まぁ、都市の住民のメンタルが強いからと言う理由で、都市内を離れる人がいないと考えてもいいだろう。
何にしても、本日も僕らは魔法ギルドにて依頼を受注し、達成、いつも通りに帰還……という流れにしたかった。
うん、何事もなければよかったんだけど‥‥‥‥
停留所に置いてあるポチの元へ僕らは来たのだが、そこに広がっていたのは死屍累々のごとく倒れている人の山。
何があったのかと尋ねて見れば、どうやら僕らの馬車に襲い掛かって来たそうなのだ。
【なにやら妙な気配がするなと思い、周囲を見渡してみたらな、こやつらが出て来たのだ。そして馬車に乗り込もうとしたので、抵抗したら何やら怪しげな薬のようなものを我に打とうとしたので、抵抗してふっ飛ばしたら、お仲間らしいものたちが湧き出て‥‥‥】
で、こうなればいちいち相手するのも面倒だと思い、薙ぎ払い、踏みつぶし、物理で黙らせたらしい。
一応、ポチの姿は馬車の仕掛けで馬にしか見えないので油断していたのだろうけれども‥‥‥
「馬車強盗って聞いたことが無いな」
「この場合、強奪を考えていたのでしょウ。たまにはポチも役立ちましたが‥‥‥」
今までこういうことはなかったことに、僕らは疑問を抱いた。
いや、馬車自体はワゼの手によって摩訶不思議な事にされているのだが、外見上はただの大きめの馬車とその牽引する馬のセットである。
他にも停留所には、他の馬車も停車されているが、襲われたのが僕らの馬車だけと言うのも妙な話だ。
「ポチ、こいつらは僕らの馬車だけに襲撃してきたのか?」
【ああ、そうだ。他には目もくれず、こちらだけにな】
僕らの馬車だけをターゲットにしたのだとしたら、何か目的があった可能性が考えられる。
なんとなく面倒ごとの予感がしつつ、僕らはこの襲撃者達から丁寧にお話を聞くことにした。
「‥‥案の定というか、面倒事かぁ」
どうやら彼らの目的は、馬車の方ではなくハクロたちの方だったようだ。
彼らは元々、別の都市の方にいたごろつきたちで有り、金さえあればなんでもするような輩たちだったらしい。
ある日、彼らがたむろっていたところに、一人の人物が来て、金を渡されて依頼されたらしい。
いわく、美しいアラクネを狙う者がおり、ハクロの噂をどこからか聞いて欲しいと思ったそうだ。
だが、どういう訳か裏ギルドという組織の方では受け付けてもらえず、仕方がなく彼らの方を高額で雇い、ハクロを捕らえてもらおうとしたらしい。
で、普通に正面突破しようにも、今までそういうことを考えた輩たちは謎の組織によって壊滅させられた情報があると告げられたので、彼らはその足りない頭で少々考えを巡らせ、今回の馬車強奪の方を思いついたらしい。
正確には馬車の中に潜み、僕らが何も知らずにノコノコとやってきたところで、いきなり飛び出し、一機僕の方を殺し、ハクロは縛り上げて動けないように薬でも投与して、そのまま去るつもりだったのだとか。
だがしかし、世の中そううまいこと行くはずがない。
念のために、知らない人が来たことに驚いた馬が暴れないように、大人しくなる鎮静剤のような薬も持って来たのだが、その肝心の馬がフェンリルのポチが偽装された姿だと気が付かず、見事に返り討ちにあったという訳であった。
「で、雇い主の詳細は不明で、指定された場所しか知らない……か」
「そ、そうでございまぐぶぇ……」
都市の一角、裏路地にて人目につかないように丁寧にお話で情報を引き出した後、物体X超濃縮改良薬を飲まされた強盗達はそのまま意識を失なった。
……ちょっとやり過ぎたかな。普通に味の無い自白剤の方にしとけばよかったかもしれない。
でも、ハクロ狙いだと分かって‥‥‥ついやっちゃった。
何にしても、こいつらからはそれ以上情報は引き出せないだろう。
ただ、ハクロを狙っていたという事が、僕にとっては許せなかった。
【‥‥‥何と言うか、寒気がしますね。こういう輩たちがいるってことが酷く不快ですよ】
「まぁ、そういう馬鹿たちもいることはいるんだろうけれども…‥‥流石にこの件は許せないな」
ハクロは大事な家族でもあり、僕の使い魔でもある。
それを狙って、こんな稚拙な馬鹿をやらかすとは‥‥‥相当痛い目を見たいらしい。
「ワゼ、指定場所へ向かえばその馬鹿のお仲間と言うか、受取人、もしくは依頼主がいる可能性は?」
「ほぼ100%でしょウ。時間も今から向かって普通に間に合いますが…‥‥どうしマス?」
「そう尋ねなくともわかるだろ?…‥‥今から向かうぞ!!」
「了解デス」
【誰なのかはっきりさせつつ、ぶっ倒したほうが楽そうです!】
ひとまず強盗達はワゼたちお手製の怪しすぎる薬で眠ってもらいつつ、衛兵たちの方へ引き渡し、数人ほどは相手がそうなのか確認するために持っていくことにし、僕らはその場所へ向かうのであった…‥‥
「…‥‥あれ?でもその裏ギルドとやらは何で依頼を受けなかったのかな?」
「そのあたりは、伝手があるのでそこからかと」
「え?伝手?」
・・・まぁ、ワゼだからということで、深くは考えないようにしよう。
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