拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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何をやらかしてくれるのでしょうか

#128 各自で何かをやっているのデス

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SIDEシアン

……都市キュルストンでの変態もといワゼのメイド服を道端でよこすようにと言った男性…‥‥いや、どうあがいても変態としか思えない様な大声を出す者から逃げ切った後、僕らはそのまま帰る事にした。

 とどまっていたらまた遭遇してしまう確率があるのだし、こういう時は逃亡したほうが良い。

 いらぬ面倒ごとが来るよりも、来ないようにこちらから遠ざかればいい話し…‥‥だった。





「単純に、逃げただけじゃダメだったか」
「ええ、どうやらそのようデス」

 数日後、少々気になったのでミニワゼシスターズを使って調べて見たところ、何と驚くべきことに、そいつらが都市アルバスへ宿泊したという情報が入って来た。

 どうやらあきらめずに追跡したのか、僕らの出入りする都市へ待ち伏せしているのであろう。

【なんというか、面倒な方々の様ですよね】
「むしろ、よくそこまで追跡できているよな‥‥‥」
「何か、ありましたでしょうカ?」

 うーん、と僕らは考えるが、あの短い時間でそう簡単に僕らの所在地を割り出すことはできなさそうだ。

 そもそも、唐突にワゼのメイド服をよこせとか、完璧に上から目線とか、いちいち大声だとか、色々変だったしなぁ…‥‥その変な部分に妙な勘の良さでもあったのだろうか?

【何にしても、この状態だと都市へ向かったらまた出くわしますよね?】
「出来れば避けたいが、向こうから来られそうな気もするし…‥‥ワゼ、どうにかできないかな?」
「何とかしてみましょウ。とりあえず、相手の個人情報を割り出し、どのような相手なのか、探ってみマス」

 そういうと、ミニワゼシスターズを引き連れ、ポチ馬車に乗ってワゼは都市アルバスへ向かった。


 ワゼのメイド服を狙っているのであれば、ワゼ本人が直接行かないほうが良いとも思えるのだが‥‥‥まぁ、彼女であればどうにかできるだろう。

「まったくもう、なんでこう面倒な事ばかり起こるのかな?」
【わかりませんよね】

 はぁっとハクロと共に溜息を吐きつつ、今日は魔法屋としての仕事はできそうにないので、休むことにした。



 調査のためにワゼたちが出かけてしまったが、何かをやらかそうと思わない限りは特に支障もない。

「あれ?そう言えば庭のドーラの姿が見えない様な?」

 ふと、そこで僕はそのことに気が付いた。

 窓からいつも、庭の方で花壇や畑の世話をしているドーラを見る事が出来たが、今日は朝から見ないのだ。


【ドーラさんですか?‥‥‥言われてみれば、確かにそうですね】

 ハクロもそのことに気が付いたのか、きょろきょろと見渡すが姿も影も見えないようだ。

「ドーラもどこかへ出かける用事があったかな?」
【そう言えば、フェンリル一家の子供たちと最近よく遊んでいるらしいですからね。遊びに行ったのでしょうか?】

 ポチは今、ワゼの乗る馬車の牽引でいないので、フェンリル一家の巣にはロイヤルさんと子フェンリルたちしかいない。 

 子フェンリルたちは成長期になっているのか、どうも活発らしく、模擬戦を積極的に行っているようで、ドーラも参加しているそうなのだ。

 動ける謎植物なのに、それでいてフェンリルの子供とは言えそれらともまともに戦えているという時点で、色々と怪しさ満点であるが‥‥‥まぁ、悪い奴ではないので大丈夫であろう。

 と言うか、むしろ巣を乗っ取りそう。ポチの威厳が最近地に落ちてきたと聞くし、巣の長交代する気なのではなかろうか。


「そう考えると、今日はこの家には僕とハクロだけなのか」
【そうなりますよね。いつもならミニワゼシスターズもいますし、今日は珍しく二人きりですよ】

 その言葉を言ったところで、僕とハクロは互にあることに気が付き、顔を見合わせた。

……そう、珍しくというか、完全に二人きり・・・・である。

「‥‥‥」
【‥‥】

 意識すると、ちょっと互に顔が赤くなった。

 うん、まだちょっとばかり気恥ずかしさがあるなこれ。

 理想としては、どこでも平気でなおかついちゃつけるようなバカップル……とまではいかなくとも、互に思いつつほっとして過ごせるようにしたいな。

 だったら、今日は‥‥‥

「いっその事、実践してみようかな?」
【実践?】
「そう、本とかで学んだ恋人のやり方みたいなことをさ、やってみて慣れてみようかなって。どうかな、ハクロ?」
【うーん、そういう本の知識だけでと言うのも確かに物足りませんし……やってみましょうか、シアン】

 せっかくの二人きりの時間。

 この機会を逃さず、今の仲からもっと進展できるように試みる事にしたのであった。

――――――――――――――――――――
SIDEワゼ

……ガタゴトと馬車が揺れる中、ワゼは考えていた。

 先日の馬鹿が、また出て来たという事で調査しに向かっているのだが、事の原因はワゼ自身にもある。

 彼女のメイド服の特異性は、これまで特に言われるようなことはなかったが、今回のような者に目を付けられう事を考えると、少々厄介でもある。

 とは言え、別に隠しているわけでもないし、ワゼ及びミニワゼシスターズにしか扱えないように施しているので、奪われたとしてもさほど問題はないのだ。



 しかしながら、彼女のご主人様であるシアンに間接的な迷惑をかけているのもまた事実。

 ご主人様を第1に考えるワゼたちにとっては、これは許されないこともであるのだ。


「‥‥‥と考えますと、排除の方針で行きたいですネ」

 自身のメイド服が原因とはいえ、それで彼女にとってのご主人様に迷惑をかけてしまうのは言語道断。

 ならば、その迷惑をかけてきた奴らを消し去りたい。

 しかしながら、できれば不殺のほうが長くお仕置きできると考えられるのもある。


「ミニワゼシスターズ、都市アルバスでの馬鹿者調査前に作戦会議デス」
「ツー!」
「スー!」
「ファー!」
「シー!」
「セー!」
 
 点呼を取り、ミスティアの護衛をしているフィーア以外の全員がいる事を確認し、到着までに作戦を練り始める。

……彼女達に対して、敵対した者たちが哀れになるような案が続々と出てくる。

 何にしても、この光景を見ている者がいれば、その対象に対して同情したくなったであろう……



――――――――――――――
SIDE神聖国ゲルマニア

「‥‥‥この召喚で、本当に良いのでしょうか預言者様?腐った魂はこれだと来ないのですが‥」
―アア、コレデ問題無イ―

……ちょっとだけ時間が戻って深夜頃、神聖国ゲルマニアの神殿内、召喚人がある場所にて、巫女たちは預言者に対してそう尋ねた。

―今回ハ、コチラニ火ノ粉ガカカラナイヨウニトイウ目的ガアル。ソレニ、コノ義体デオコナウノデサホド労力ハイラナイノダ―

 シュルシュルと不気味な音を鳴らし、蠢きながら預言者はそう伝えた。


 触腕を伸ばし、召喚陣に少々策を施し、通常の腐った下種野郎共の魂を厳選し呼び出す機能を変更し、自らが引き当てるくじ引き方式に切り替える。

―デハ、誰ガデールーカーナー?-

 そう楽しそうに言いながら、召喚陣が起動するのであった‥‥‥‥


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