拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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春が近づき、何かも近づく

閑話 ツェーンデース

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SIDEツェーン

…‥‥万能家事戦闘人型ゴーレム10『ツェーン』。

 ワゼの手によって作られた機体ではあるがこれでもシスターズの一機ではある。ミニではなく、ワゼと同等サイズでもあるが。

 ただし、その姿はいつものメイド服などではなく、男装の令嬢というべき姿。


 何故彼女がその姿をしているのかと言えば、現在彼女が所属している職場に理由があった。




「裏ギルドマスター、またいくつかの類似依頼がありますがどうしマース?」
「‥‥‥マタ、魔王関連。ココ、暗殺等請ケルガ、相手無理」
「では、遂行不能としてお断りを入れておきマース」
「ウム」

 怪物騒動で被害を受けていたボラーン王国の首都。

 その首都に密かに張り巡らされた地下街のうち、裏ギルドの本部、裏ギルドの長たちを統括する裏ギルドマスター、ディアマンの補佐としてツェーンは働いていた。

 いや、正確に言えば人員整理、職場改革などを担当しており、実質的には裏ギルド副マスターとでもいうべきであろうか。




 世の中綺麗事ばかりでは済むようなこともなく、こういう裏ギルドという物も存在している。

 そして彼女がここで勤務しているのは、ワゼからの特殊任務『ご主人様(シアン)への害を為そうとする輩の確認及び処分)』という理由があった。

 何しろ、裏ギルドと言われるだけあって、汚い依頼や害になるような依頼も多い。

 裏社会に踏み入れまくっている分、普通では得られないような情報もあり、事前に処分することも可能。

 もちろん、ツェーン自身ここで事務処理なども行いはすれども、きちんと実戦も行う。

 そのための装備なども…‥‥



「っと、そことそこ、気配が甘いデース!」

 書類を持って、裏ギルド本部の金庫にしまおうとしている中で、くるっとツェーンは体をひるがえし、手を向ける。

 腕が開き手裏剣発射、目からビームが飛び、各個撃破される。

ドォォォン!!ドッゴォォォン!!
「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

「‥‥‥安心すると良いデース!あなた方を頼ってきた主を暗殺するのは、明日なのでまだ時間の猶予はあり
マース!」

 裏ギルドという事もあって、暗殺依頼も当然ある。

 また、暗殺依頼なども何も裏ギルドばかりではなく、誰かの私兵などもあるので場合によってはこうやって相手の邪魔をしてくる同業者もいるのだ。

 まぁ、その方法が他の暗殺担当になるであろう者の暗殺だったりするが…‥‥どうやら今回のこの不届き者たちもその類のようで、わざわざツェーンの元まで来てやらかそうとしていたようである。

 とはいえ、この手の者に負けるようなツェーンではない。

 裏社会に潜むシスターズとして調整されており、暗器なども大量に所持。

 しかも、裏社会で過ごすうちにその手の者たちとのつながりから学んでいき、更に技術が向上してすらいるのだ。

‥‥‥ビームなどは裏社会向きではないが、それでも遠距離からの狙撃には使用しやすいので問題ない。


「さてさて、この処分は後でしマース。今はこっちの片付けデース」

 もちろん、メイドゴーレムとしての機能は忘れてはいない。

 きちんとお掃除なども可能であり、それが少々ゴミが違う程度というべきである。

 何にしても、結構裏社会での生活を彼女は楽しんでいたりするのであった。

 


‥‥‥ちなみに、裏社会では知名度もきちんと認識できるように異名なども付くことがあるのだが、彼女にはまだついていない。

 いや、正確に言うのであれば、候補が多く、選別し切れないという問題が生じていた。

 裏ギルドの副ギルドマスター、闇の掃除人、光線女傑‥‥‥‥異なる異名候補は多くあり、彼女のファンになっている者たちの水面下での統一争いが起きていたのだが、それはまた別のお話。
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