拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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春間近、でも頭春は来ないで欲しい

#277 ちょっとひと段落をしたところデス

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SIDEシアン

‥‥‥愚物もしっかり処分を終え、トパーズは帰国した。
 
 なんでも、カルパッチョ商国の王が亡くなって、ついでにその王子たちもこの件で無き者亡き者になって、王位継承は彼にしかなく、新たな国王として色々とやらなければいけないらしい。

「まぁ、ある程度落ち着く期間が必要だが‥‥‥それでも、どうにか収まったら、婚約者を連れて行きたい」
「流石にまだ無理だからな?」

 1歳にも満たない我が子を、早々に連れて行くな。

 まぁ、観光目当てなどもあって、また機会があれば訪れつことにしつつ…‥‥今は、僕等には別の問題があった。


「ふぐぅ…‥‥じょ、女王となって初仕事と思ったら、まさかの後始末が多いですわ‥‥‥」
「うわぁ‥‥‥選挙中の他の王族たちの行為の付けが、今来たのか‥‥‥」

 新女王に就任したミスティアの、初の仕事。

 それは、元々の王位選挙の際にでた被害などの後始末であった。

 第1,2王子の行方不明、第3,4王子の国家樹立、第5王子の歌の旅、第1王女の他国への嫁ぐまでの教育及び料理被害の収集‥‥‥いや、今言ったのはまだほんの一部だというから、残る仕事の量を聞くのは恐ろしい。

「あとは、僕等の引っ越し作業と、移動用通路の建設における必要書類等‥‥‥なんか、申し訳ないね」
「いえ、それは構いませんわ。その程度、あの兄様姉様方が他にやらかした後始末よりもはるかに楽ですもの」

 そう言いながらも、はぁぁぁっと彼女は深いため息をつくのであった。





 そう、ミスティアが女王になった今、彼女の住みかはこの首都の王城となる。

 ついでに、僕も彼女の王配になっているので、ココへ引っ越すことができるのだが、いかんせん前の家も愛着はある。

 そこで、ワゼはあの森の中の家(城)と地下通路でつなげる計画を立て‥‥‥

「あ、もう完成しまシタ」
「え?いつの間に?」
「既に、パーティ終了後には掘り終えていましたので、後は舗装などを施すだけだったのデス。それに、新しい移動方法用のものも完成していマス」

‥‥‥行動が早いというか、何と言うか。

 何にしても、これで前の家との行き来もできる様なので、いつでも森の方に戻る事もできる。

 というか、前から作っておくべきだったか?でもその新しい移動方法とかまだ聞いてないのだが‥‥‥前のミサイルモドキとかじゃないよね?

 とにもかくにも、これでひと段落ついただろう。

 新女王が誕生し、予想できた愚物の排除、および将来的な発生の抑制など、結果的には満足である。

 あとは、残っているものとして‥‥‥


【ふみゅ~♪ふみゅ~♪】
「みー!みー!!」
【はわわわわ!!二人とも城内を爆走しないでくださーい!!】
「‥‥元気だなぁ、娘たち」

‥‥‥パーティ中、あまり動けないうっぷんが貯まっていたのか、自由になった途端に、ヒルドとオルトリンデが爆走し始めた。

 そりゃ王城内は広いし、走り回りやすいのだろうけれども…‥‥すごい動いてるなぁ。

「って、そっちはダメだぞ二人とも!!そっちはまだ、あの第1王女の試作品が残されているらしいんだけどー!!」

 傍観している場合じゃなかった。必死になってこの二人止めないと色々とヤヴァイ。

 何しろここはボラーン王国の王城。国の機密とかもあるだろうし、色々とヤバイ(主に物体Xなど)があるから、見放したら不味いのだ。

 慌てて僕も娘たちを追いかける作業に移るのであった‥‥‥‥ああ、愚物共の排除は良かったが、次は娘たちの落ち着くための教育か‥‥‥できるかなぁ?


――――――――――――――――――――――
SIDEゼロツー

みょい~ん みょい~ん みょい~ん‥‥‥

「‥‥‥異常無シ。計算通リデスネ」

 ハルディアの森~王城の地下間をつなぐ、ワゼたちによって作られた地下通路。

 つい先ほど完成したばかりのその場所にて、ゼロツーは検査を行っていた。

 目立たないようにという事で、わざわざ地下に作ったのは良いが、ワゼの設計とはいえ、何事にも予測できないことはある事が分かっているし、できるだけそのようなことが無いように、検査を行うのだ。


 そして今、彼女はその検査のために、専用の道具を使って確認をしているのであった。

 一見モップのように見えるが、この空間内の異常を確かめるための特殊なセンサーが内蔵されている道具。

 こうしてあちこちにかざし、異常音がでなければその部分は安心であるということを示すのである。

みょい~ん みょい~ん みょい~ん
「‥‥‥ニシテモ、コノ音、気ガ抜ケマスネ」

 検査用の道具から鳴る音に対して、ゼロツーはそうつぶやく。

 わかりやすい方法として音が出るのだが、何をどう間違ったのか、こんな検査音が出るようになってしまった。

 何度調整して治らず、正式名称が「みょい~ん君」となりかけもしたが‥‥‥まぁ、それはどうでもいいだろう。

 今はただ、この通路の安全性を確かめるのみである。






「マァ、現状大丈夫デスネ。チョットヤソットデハ壊レナイデショウ」

 みょい~んという音に聞き飽きつつ、そろそろ本日の検査予定領域を終える‥‥‥その時であった。


みょい~ん みょい~ん みょい~…‥‥イイイイイイイイイイイイ!!
「ッ!?」

 突然、検査棒が猛烈な音を発し、異常を警告してきた。

 その音に驚きつつも、その発信源を探ると、地下通路のとある壁にその元凶があるらしいことを彼女は発見した。

「ドウイウ訳デショウ?特ニ異常ガナイヨウデスガ…‥‥ア」

 こんこんっと確かめるように壁を叩くと、ふと変な反響の仕方をしたことに、彼女は気が付いた。

 ドジばかりをしているとはいえ、ゼロツーはワゼの試作品となった存在。

 機能としても、メンテナンスを重ねてある程度グレードアップし、その反響の違いに気が付いたのである。

「‥空洞?シカシ、事前調査ニハ記録シテナイデスネ」

 地下に通路を作るだけあって、万が一にも備えてかなりの回数の調査はしていた。

 地下水が流れていないかとか、うっかり溶岩が出てこないとか、場合によっては毒ガスが無いかなど様々な検査を行っており、その時には無かったはずだが‥‥‥どういう訳か、その壁の向こうに空間があるらしいことを、彼女は探知した。

「‥‥‥コレハ、私ダケデ判断不可能デス。至急、呼ビニ‥‥‥」

 通信すればいいのだが、こういう時にその事は頭から抜けていた。

 くるっと身をひるがえし、家の方に戻っているシスターズたちに連絡を取ろうとしたその時‥‥‥彼女のドジが発動した。

ズルッ!!
「ア、ット、ット!!」

 濡れてもいないのに足元が滑り、バランスを崩して転びかける。

 慌ててなんとかしようと足掻き‥‥‥そのまま数歩ほど動いた結果、壁にぶち当たった。

ぐにぼっいいいん!!
「ワッ!」

 ワゼ以上の豊満な胸がエアバックとなって壁に当たり、その反動で彼女はしりもちをついた。

 そして胸があった衝撃か、それともその分だけが脆かったのか‥‥‥いや、メイドゴーレムなので常人以上の力をかけてしまったのか、壁にひびが入り‥‥‥そのまま崩れてしまった。

ビキビキ‥‥‥ガッシャァァン!!
「‥‥‥アー」

 ついうっかりで、壊してしまった通路の一部に彼女は顔を青ざめさせる。

 どうにかして隠せないかと考える中、その場所にあった空洞が眼に入った。


「‥‥‥エ?」

 そこにあった空洞は、大きさが小さめであり、精々人一人分しか入れないほど。

 けれども、その狭い中にはさらに狭くなるように何やら土が盛り上がっており、そこには何かが突き刺さっていた。

「何デショウ?…‥‥剣?」

 そこにあったのは、深々と盛り上がった土に突き刺さっている一本の剣。

 なんとなく神々しいような気配もしたが、なぜそのようなものがあるのか、彼女には理解できない。

 とにもかくにも、見つけてしまったものはしょうがないので、ワゼに怒られることも覚悟で、慌てて報告に向かうのであった…‥‥

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