拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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清算する時も新しく生み出す時も

#393 念入りに調べておくのデス

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SIDEシアン

‥‥‥今回使用した、『対悪魔用聖樹弾』。

 それは、前回のグズゥエルゼとの対峙の時のデータに合わせ、ゼリアスからの悪魔に関するデータ、鬼神・神龍帝からの神々及び技術力提供、そして吸血鬼からの特殊な血を利用した技術を、ワゼが独自に練り合わせて作成した兵器。

「まぁ、その他にも対悪魔用のものはあったけれど‥‥‥これ一発で終わったかぁ」
「使いようによっては神々にも対応できるのはちょっと恐ろしいが…‥‥まぁ、これでどうにかなったのは良いだろう」


 悪魔グズゥエルゼが変貌した木を見て、僕等はそう口にしあう。

 何か依り代やその他代わりの身体、影武者、身代わりなどの可能性を考えて徹底的に捜索を行い、グズゥエルゼが建築したらしい基地内を徹底的に調査をし終え、ようやく完全な消滅が確認できたので、ここで話し合うことにしたのだ。

「しかしな‥‥‥これが本当に、あの悪魔か」

 木と化したグズゥエルゼ‥‥‥いや、分析によれば既にグズゥエルゼの存在そのものを消し飛ばした木を見て、ゼリアスがそうつぶやく。

 色々面倒だったというか、動く災厄出会った相手が、こうもあっけない最期を迎えてしまうと拍子抜けしてしまったらしい。

 まぁ、油断せずに木自体にも色々と細工を施しているのだが‥‥‥この様子を見る限り、もう悪魔は悪魔ではなくなり、ただの一本の木になってしまったようである。

「というか、聖樹ってついているけど本当にそう言う類なのか?」
「いえ、適当にそれっぽい名前を付けただけデス」

 っと、思わず疑問を口にしたところで、シスターズと共に内部資料を取集していたワゼがすぐそばに現れて説明してくれた。


 対悪魔用聖樹弾というが、これはなんとなくで付けた名称。もうちょっと細かく言うと面倒だが、分かりやすく言えば悪魔のみを対象にした変貌弾らしい。

 遺伝子どころか魂レベルで何もかも木に変えて、存在を消し飛ばす非人道的ともいえるものでもあるようだ。

「本当は生け捕りにしたかったですが…‥‥グズゥエルゼの行動予測自体が、読み憎いですからネ。私たちの想定を超えた動きで逃げ出してしまう位なら、ここで完全に消滅をさせるために作った特別製デス」
「恐るべきというか、何と言うか‥‥‥お前のところのメイド、やっぱり技術力がおかしくないか?」
「それはまぁ、何とも言えないかな」

 というか、この弾の製作にも関わっている人が言うのはどうなのだろうか。

 ちょっとやり過ぎたような気がしなくもないが、平和的に終わったのでこれで良いと思いたい。





‥‥‥とは言え、悪魔グズゥエルゼを消滅させたところで、後始末は残っていた。

 というのも、前にもあったようにこの悪魔、負の遺産をたっぷり残しており、冥界から脱出してきてまだ時間もそこまで経過していないようだが、それでも大量に作り出している恐れがあるのである。

 存在そのものが完全に消えているが、それでもそれらからまた復活したり、またいつぞやかの複製体のような手段を用いてコピーグズゥエルゼとかが出てきたら、それこそ目も当てられない事態になるのが目に見えている。

 そのため、倒したとはいえ問題が無いか探すために、鬼神たちにも少々手伝って確認作業を進め‥‥‥非常に面倒な物が予想以上にこの基地に合ったことが判明したのであった。


「‥‥‥えっと、まだ生き残っていたホムンクルスの兵士たちに」
「冥界の植物、培養体などに」
「すでに作られていた各種ヤヴァイ兵器に」
「神界を封じるだけあって、他世界侵食システムなどに」
「『馬鹿でもできる世界の簡単な弄り方』とか迷惑そうな著書‥‥‥」
「「「「「これでもまだ3分の1かよ!?」」」」」
「そのようですネ。どうやら既に、結構流出していたようデス」

 悲しいかな、僕らが突入した時にはすでに遅かったようで、悪魔グズゥエルゼは既に色々な面倒な種になりそうなことばかりを引き起こしていたようだ。

 行動が早いというか、実行力のある災害というべきか‥‥‥‥出てきたデータなどから分かってしまったその嫌な事実に、僕等は思わず頭を抱えたくなるのであった…‥‥

「行動が早いというか、何と言うか‥‥‥あ、でも僕とゼリアスへの復讐計画とかもあったのか」
「まぁ、冥界送りにしたからなぁ…‥‥とは言え、これが実行されなくてよかったかもな」
「うわぁ、えげつないな…‥‥力技で逃げられないように相当性格の悪いひねくれた野郎の手口が多いぞ」
「これはこれは、最悪としか言えないな」
「他の世界を見ることはあるが‥‥‥‥ここまで頭脳をフルに悪だくみへ使うやつも珍しいなぁ…‥‥」








――――――――――――――――――
SIDEハクロ


【…‥‥そうですか、もう終わったのですね】
『うん、だから直ぐ帰るよ』
【分かりましたよ】

 シスターズを経由しての通信を切り、ハクロはその知らせに安堵の息を吐いた。

【んー、無事に終わってよかったですよ‥‥‥】

 今回は、念のためにワゼお手製の箱改良珠の世界にて待機をしていたが、どうやら無事に終わったらしい。

 前にも映像で見せてもらったことがあったが、相手のヤヴァイレベルはなんとなく伝わっており、不安はあった。

 けれども、シアンが無事に帰ってきそうなので、彼女は安心する。

【まぁ、何にしてもこれで気兼ねなくできそうで、】
【ぴゃーい!!おかあしゃん、おかあしゃん、大変だよー!!】
【げふぁ!?】

 っと、安心して油断し切っていたところで、娘のノルンが勢いよく飛び込んできて、彼女の腹に強烈な体当たりの一撃を食らわせた。

【な、何が‥‥‥というか、今のは良いストレートで…‥‥ごふっ】
【ごめんなさーい!】
「というか、おかあしゃん寝ている場合じゃないみー!!」

 なにやら慌てた様子で、次々と娘たちがハクロの元に集う。

【卵、卵が動いているふみゅーー!!】
【‥‥‥え?】

‥…娘たちを産んで5年が経過し、久しぶりに産んでいた二つの卵。

 それらも一緒にここ連れてきつつ、ヒルドたちがおねえちゃんぶって面倒見るよと言って一生懸命持っていたので、微笑ましく思っていたのだが…‥‥どうやら孵化の時が予定よりも早く来たようなのだ。

【シアンへ連絡を急いで、卵の方も見ませんと!!】

 速攻でシスターズの一員を呼び、大急ぎで卵の元に駆け付けながらも、シアンへ連絡するハクロ。

 どうやら脅威が去って早々に、忙しい事態が起きてしまったようであった‥‥‥‥

【シアン大変です!!卵が同時に孵化するようです!!】
『なんだってぇぇぇ!?大急ぎで向かいたいけど、時間かかっちゃうんだけど!?』
『あ、大丈夫ですよご主人様、奥様。こういう時に備えて空間を繋げるドアを開発してますので、一瞬で向かえマス』
『何その便利な道具!!いや、そんな事よりも早く出してぇ!!』

『‥‥‥なぁ、その道具のネタって誰の提供だ?』
『神龍帝からもらいまシタ。こちらはこちらで、技術力を持っていたようデス』
『まぁ、こちらにも色々とあるのだが…‥‥まさか、話しただけでそっくりそのまんまというか、色々ヤヴァイものを作るとは思わなかったなぁ…‥‥』
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