拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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清算する時も新しく生み出す時も

#397 羽ばたいて向かうのデス

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SIDEシアン

 情報大国ネッタまでの道のりは、海路か陸路、空路の選択手段がとれる。

 のんびりした船旅なら海路、急いで向かって見たいなら陸路、空から見下ろしてみたいなら空路と‥‥‥

「いや、空路の移動手段ってコレ?」
「ハイ。状況によっては水陸にも対応していマス」

 選ぶ中で、今回の移動手段として選ばれたのは…‥‥ワゼお手製の新馬車。

 いや、もはや馬は使われていないので、自動車‥‥‥とも言えるのか、コレ?

「正式名称『コッペリア号』…‥‥船の類なのか」
【いや、これ船なのでしょうか?帆とかもありませんし‥‥‥】
「見た目的にはあれですわね。鳥みたいな感じですわ」

 モデルとしては白鳥が選ばれたようで、機体の方はその形態だが、色自体は真っ白ではなく淡い青色の船体をしている。白鳥がモデルなのに白くないとはこれいかに。

 どうやら鳥の中でも水鳥を選ぶことによって、空を飛ぶ能力や水を泳ぐ能力、そして陸地を移動する能力を模すことができたらしい。

【でっかい鳥さーん!】
「飛ぶのなら負けないよみー!」
【焼いたら美味しいかもぴゃーい?】
「ああ、それは無理デス。生体部品は多少は使っていますが、食べられまセン」

 なお、搭乗部分は白鳥を模したせ背中に付いたバッグのように見える部分であり、中に入ると外の光景が見えた。

 マジックミラーのように外部からはただのカバンのように見えつつも、内部からなら外の景色が丸見えになるそうな。

「全員搭乗しましたネ?」
「搭乗したよ」

 人数分の席が内部にしっかりとありつつ、シートベルトが備え付けられたのでしつつ、そう返答する。

「それではエンジン始動!これより発車いたしマス!」

 操縦席と思われる部分が床からせりあがり、そこにワゼが座って、操縦桿を握った。



――ドウゥドゥドゥ‥‥クェェェ!!

 奇妙な始動音と共に、船体が細かく振動したかと思えば、続けて景色が動き始めた。

 走り始めたのかたったったと軽快な音がしつつ、しまわれていた翼が左右へ開き、宙へ舞い上がる。

「第2エンジン始動、空中加速用意!」

 広がった翼を見ていると、上下に飛行機のエンジンのような物が出てきて、火を吹き上げ始める。

 そのまま一気に噴射して…‥‥かなりの加速が始まったのであった。


「というか、結構急加速しているけど、全然Gとかがかかってこないような?」
「あ、そこは調整していマス。ご主人様方の負担にならないように、内部には軽減装置があるのデス」

‥‥‥何と言うか、技術的に色々とツッコミどころがあるが、快適なフライトができるなら良いか。
 



――――――――――――――――――――
SIDE情報大国ネッタ

「承認確認、到着時刻は3日前の模様」
「こちらは出発が確認できたぞー!速度から見て明日には来るようだ!」

 情報大国ネッタでは、今、結婚式へ招待した者たちの動向を確認していた。

 いつでもどこでも、どのぐらいで着くのかを正確に把握しつつ、式が始まるまで快適に過ごしてもらいたい。

 その想いゆえに、どのぐらいで到着するのか正確に情報を集めて把握し、宿泊場所の確保や出すメニューの材料確保に動いているのだ。


「ボラーン王国より、こちらは出発した模様!!」
「うわぁお、他の国に無い移動手段とは新しい情報だな」
「速度を見ると、予想より早そうだが到着までに間に合うか?」
「大丈夫大丈夫!」

 シアンたちの出発も把握されており、到着時への対応をできるように動いていく。

 何しろそちらは、この国の共同経営者の方の血縁に当たり、なおかつ魔王と呼ばれるような人物もいる。

 だからこそ最優先で動きつつ、何かやらかす馬鹿が出ないようにより一層緊張して対応するのだ。


「噂というか、情報だとかなり家族仲が良いそうだが、その分手を出すと酷い目にあうのが良く分かるな‥‥」
「まぁ、そのあたりは馬鹿が来ないように、事前に注意しているからいくらかは大丈夫だろう。とはいえ、未だに理解していな奴もいるからなぁ」
「情報をよこせとかいうが、やらかしたらあの国のメイドとかが怖いし、やるわけもないのだがなぁ‥」

 情報大国なだけに、より正確な情報を得て魔王の脅威ぐらいは十分に理解している。

 情報だけではなく、実体験者たちの話なども地道に集めており、何もしなければ特に注しなくてもいいはずだが‥‥‥その何もしないという保証を持てるところはない。

 というか、大馬鹿をやらかすような愚者を制する人たちを呼んでいる分、勝手に向こうで暴走されて魔王一家に手を出そうとする輩がいる可能性もある。

 だからこそ、そう言う動きが出ないように常に最新の譲歩を集めつつ、何事も起こらないようにしていくのだ。

「まぁ、魔王一家以外にも他の国に対して確実に迷惑をやるような輩もいるからなぁ…‥‥そう言うのは全て暗殺とかして消せばいいのにと思うのに」
「そう言うことができないのが、国の厄介な処だろう。容易く出来れば良いが、国の体制などが各国で大きく違うからな」

 無能なものほど消し飛ばせばいいと思うかもしれないが、無能は無能で果たすべき役割もある。

 情報を集めて相手が愚王と分かっている国があっても、そうたやすく動けないもどかしさを感じる事もあるのだ。

 それでも、情報大国は各国へ情報を届け、常に最新のものを得るようにしている。

 最近ではとあるメイドたちとの契約も結び始め、世界に先駆けて情報をより有することができるようになるのだが‥‥‥それをどう使うかは、情報大国に求める客次第。

 できるだけ悪質な客へは渡さず、より良い顧客をしっかりと探し当て、そちらに使ってもらいたい。

 国としては各国よりも若いながらも、その志も誇りも高く、世界のために動いていくのであった…‥‥


「ああ、ついでに魔王一家の娘たちは幼いながらも将来が物凄く期待できそうだな」
「成人となったら、それこそ目の保養国の名を得そうだよな‥‥‥いや、嫁にいったりして各国に増えるか?」
「あの魔王が、娘をよそへやるのかという疑問があるのだが…‥‥あ、王子もいたか」
「‥‥‥そう言えば、王女、魔王女方の情報を求めるところは多いけど、王子の情報を求めるところは無いような」
「それはそれで、どうなんだろうなぁ‥‥‥‥」
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