拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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清算する時も新しく生み出す時も

閑話 メイドではなく冥途にもデス

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SIDEゼリアス

「‥‥‥という訳であの創造神もといただの腐れ野郎が消滅したんだが‥‥本当にここにも来ていないんだな」
『------』
「そうか」

 
‥‥‥シアンたちがいる世界とは異なる世界、本当の死の本質のみが存在する冥界。

 その冥界の奥底に作られたとある城にて、悪魔ゼリアスは目的を他に持ちつつ、とある件に関しての確認をしに来ていた。


 本当であれば、冥界という場所は神でも悪魔でも、それ以外の何者であっても訪れたくはないであろう異界。

 一度囚われれば例外が多少あるとは言え、何者も抜け出すことは出来ず、その地のすべては死をつかさどり、他の世界も脅かしかねない恐怖の場所ではあるが…‥‥死が存在するがゆえに、死に関して調べる場所としてはまさにうってつけの場所である。


『----』
「冥界の死人リストからも消失し、完全に存在そのものが無くなったか…‥‥これでようやく、一つの肩の荷が下りた」

 確認しに来た理由は、先日の一件。

 その世界のシステムそのものに介入しすぎた上に、他の神々にまで多大な迷惑をかけた非常に迷惑極まりない腐った神が存在しており、完全に消滅したかどうかという部分に関して調べに来たのだが‥‥‥どうやら本当にあとくされなく、消え失せてくれたようである。

 というか、対神装兵器なども大量に用意して消え失せていなかったらそれはそれで感嘆に値しただろうが…‥‥色々と時間がかかったとはいえ、それでもようやく確認できたのは良い事だろう。

『----、----』
「‥‥‥おい、肩の荷が下りたところで、新しい爆弾投下はやめてくれ。それを聞いたら頭が痛くなるんだが」
『----♪』
「‥‥‥」

 人ならざる言葉でありつつも、その冥界をつかさどる主‥‥‥冥王とでも、死王、滅王などと呼ばれる存在の言葉に、ゼリアスは頭を抱えたくなる。

 一見普通にまじめな存在だとは思いがちだが‥‥‥一度話せば、それこそ面倒ごとの塊というべきか、一度片付いた厄介事に対して2度3度、いや、それ以上の厄介事を思い出させてきたり、やらかしてきたりする相手だけに、接触は最低限にしたくなる。

 とはいえ、消滅させたあの神や、悪魔グズゥエルゼなどに比べるとまだ軽い方であるので良いのだが‥‥‥いや、そもそも死の本質そのものである冥界を治める者ゆえに、手が出せないというのもある。

 
 何にしても新しい厄介事が増えたので方が重くなりつつも、ここへ来た理由の内、もう一つ・・・・のほうを彼は思い出した。

「っとそうだ、忘れる前に…‥‥冥界の居住区の鍵を借りたい。今回のこの件に関して、ようやくいい話しができそうだからな」
『---?-----、――』
「‥‥‥分かっているよ。ココへ堕ちたらもう、話すことも本来は出来ない存在だってこともな」

 


‥‥‥冥界は死そのモノの世界であり、真なる死やその存在意義の死など、様々なものを保有し、顕現させている世界。

 いや、その冥界自体そのものが、数多くある世界のすべての死であり、そこの集約されるからこそ様々な命が行きつく先でもあり‥‥‥そしてまた、死の裏側へ通じる道でもある。

 冥界でしか使えない特別な鍵を借り、ゼリアスはその城から出ていく。

 一歩外に踏み出せば、吹き荒れる風も、感じさせる世界も、それらすべてが死に直結しており、生者である以上は本能的に恐怖の場であろう。

 死のそのモノが行き交い、生者は拒絶され、入り込もうものならば引き入れようと動く世界。

 だが、悪魔の中でも特殊な、数多くの世界を渡り歩けるゼリアスだからこそ、このような死の世界でも特に問題はない。

 しいていうのであれば、何らかの事情でここに来てしまった命が助けを求めてきたり、あるいはこの世界から抜け出すために無理やりどうにかしてもらおうとしてくる輩が厄介なことぐらいだが…‥‥冥界の者でない以上、彼にはどうすることもできない。

 そしてまた、冥界の者でないからこそ、冥界にそう長くいる事もできないのだが、それでもようやく手に入れたいい知らせを彼はとある者たちへ伝えたかったのだ。




 悪魔と言っても、彼にはそれ相応の心はある。

 そして友もいたのだが‥‥‥‥その最低最悪な神のせいで、失われた友人もいたことに悲しみも持っていた。

 だが、ようやく消滅させ、仇を討てた報告をするために、彼は冥界を行き、その友がいる場所へ向かっていく。



 その報告が、本当に最後の別れになることも知ってはいるが‥‥‥‥それでもいいだろう。

 最後の別れだからこそ、笑顔で送ってやりたい。

 二度と会えない、もしくは会う機会があっても、それはもはや友ではないのだが‥‥‥‥自身の心としては片付けておきたい。

 そう思いつつ、彼は冥界を進むのであった…‥‥

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