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色々集めた結果を見せ始めたり
#410 潰す時はじんわりとデス
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SIDEアルドリア王国
‥‥‥その日、アルドリア王国ではとある異常が起きていた。
それは、人の数が減っているという事。
でも、その国の人は他者に関心が薄いのか、その事実に気が付くことはない。
むしろ、人が減ったからこそ自分達に入る物が多くなったことの方に気が付き、喜びにあふれる者が多かったようだ。
だがしかし、分かっているのだろうか?そのいなくなった人々がどの様な者たちなのか。
そして残されている人たちがどの様な者たちなのかということも理解しているのだろうか。
いや、理解していないだろう。出来ないほど自然に、そして出来ない人たちがそもそも残されているのだから。
徐々に侵食していくが、この時点ではまだ気が付くことはない。真綿で首を絞められるがのように、茹でガエルのように…‥‥
―――――――――――――――――――
SIDEシアン
ワゼお手製のポチ治療薬作りから半日が経過し、ようやく完成したようである。
とはいえ、ポチ自身の耐性をちょっと真っ白になるほどの何かで調べて行ったところ、どうも毒とかには非常に高い耐性を持っていたらしいが、逆にこういう薬の類は効きやすくなっていたようだ。
ゆえに、まともに投薬したら効きすぎて今度は老犬になる可能性があるということで…‥‥
「‥‥‥っと、これで完了デス」
「また大量だな」
「ポチの薬に対する耐性がつかみきれないほど不安定な部分が見られますので、これで調整するしかないのデス」
滅茶苦茶薬を薄めに薄めて、微妙な調整ができるように施された薬の山。
色合いが少々毒々しいが、数百~数種類ほどの薬草を人間の手では無しえないほどの微調整が行われているようであり、効果は確実に出るようにしているようだ。
なお、流石にこれは注射ではなく飲み薬の類のようだが…‥‥
「‥‥‥飲み切れるのかな?」
【これ絶対にお腹がたぽたぽになりますよね】
【夫だから大丈夫だとは思うが‥‥‥】
そうつぶやきつつ、僕らがポチの方を見ると、彼は逃亡しようとしていた。
【キャイン?】
【‥‥‥小さくなったのに、危機察知能力はあるんですね】
「いや、ハクロ、それは多分違う。単純に生存本能で逃げているだけじゃないかな?」
抜き足差し足忍び足で、そーっと逃げようとしていたようだが…‥‥まぁ、面子的に無理があった。
しゅるるんっと音がしたかと思えば、ワゼの腕が伸びてポチを絡めとる。
ロケットパンチではないのは、拘束向きなのはこちらの伸びる方だと判断したからであろうが…‥‥何と言うか食虫植物の獲物を捕らえる光景にしか見えない。
いやまぁ、うちに食虫植物のようなドーラがいるから、あれに比べるとちょっと迫力不足的なところがあるけどね。伸びる部分の参考にはしているらしいが。
【キャインキャインキャイン!!】
「ああ、大丈夫デス。今度は注射ではなく、こちらの飲み薬ですからネ」
【キャイ――――ン!!】
必死に暴れるポチに対してワゼがそう声をかけるが、見せられた量を見てさらに必死に逃げようと動きまくる。
無理もない。どう見ても体以上の量だもん。人間で言うのなら家一軒分を飲み干せと言っているようなものだからなぁ。
「そういえばワゼ、飲み薬というけど味とかは大丈夫なのかな?」
「味‥‥‥あ、そういえばこれ薬ですが、味をちょっと考えていませんでしたネ」
【キャイィッン!?】
ワゼのその言葉に、唖然とするポチ。
確かに未知の飲み薬は怖いが…‥‥彼女が作ったのだから、効果は保証できそうである。
それに味に関しても、流石に飲めないほど激マズな事はないとは思いたい。
「謎の物体Xよりはマシだとは思うけどね」
【それは確かにそうですよね】
なお、その件の謎の物体Xは最新バージョンで更に進化しているのだとか。生産者のミスティアの姉が、最近さらに腕を上げたのだとか…‥‥
何にしても、じわじわと迫る飲み薬に悲鳴を上げるポチ。
でも僕らにはどうすることもできないのであった‥‥‥‥
【キャイ、ぐぼごぼべばぁ!!】
「あれ、流石に溺れそうな気がするんだが…‥‥」
【あ、でもなんかキチンと飲めるギリギリを責めているようですよ】
‥‥‥その日、アルドリア王国ではとある異常が起きていた。
それは、人の数が減っているという事。
でも、その国の人は他者に関心が薄いのか、その事実に気が付くことはない。
むしろ、人が減ったからこそ自分達に入る物が多くなったことの方に気が付き、喜びにあふれる者が多かったようだ。
だがしかし、分かっているのだろうか?そのいなくなった人々がどの様な者たちなのか。
そして残されている人たちがどの様な者たちなのかということも理解しているのだろうか。
いや、理解していないだろう。出来ないほど自然に、そして出来ない人たちがそもそも残されているのだから。
徐々に侵食していくが、この時点ではまだ気が付くことはない。真綿で首を絞められるがのように、茹でガエルのように…‥‥
―――――――――――――――――――
SIDEシアン
ワゼお手製のポチ治療薬作りから半日が経過し、ようやく完成したようである。
とはいえ、ポチ自身の耐性をちょっと真っ白になるほどの何かで調べて行ったところ、どうも毒とかには非常に高い耐性を持っていたらしいが、逆にこういう薬の類は効きやすくなっていたようだ。
ゆえに、まともに投薬したら効きすぎて今度は老犬になる可能性があるということで…‥‥
「‥‥‥っと、これで完了デス」
「また大量だな」
「ポチの薬に対する耐性がつかみきれないほど不安定な部分が見られますので、これで調整するしかないのデス」
滅茶苦茶薬を薄めに薄めて、微妙な調整ができるように施された薬の山。
色合いが少々毒々しいが、数百~数種類ほどの薬草を人間の手では無しえないほどの微調整が行われているようであり、効果は確実に出るようにしているようだ。
なお、流石にこれは注射ではなく飲み薬の類のようだが…‥‥
「‥‥‥飲み切れるのかな?」
【これ絶対にお腹がたぽたぽになりますよね】
【夫だから大丈夫だとは思うが‥‥‥】
そうつぶやきつつ、僕らがポチの方を見ると、彼は逃亡しようとしていた。
【キャイン?】
【‥‥‥小さくなったのに、危機察知能力はあるんですね】
「いや、ハクロ、それは多分違う。単純に生存本能で逃げているだけじゃないかな?」
抜き足差し足忍び足で、そーっと逃げようとしていたようだが…‥‥まぁ、面子的に無理があった。
しゅるるんっと音がしたかと思えば、ワゼの腕が伸びてポチを絡めとる。
ロケットパンチではないのは、拘束向きなのはこちらの伸びる方だと判断したからであろうが…‥‥何と言うか食虫植物の獲物を捕らえる光景にしか見えない。
いやまぁ、うちに食虫植物のようなドーラがいるから、あれに比べるとちょっと迫力不足的なところがあるけどね。伸びる部分の参考にはしているらしいが。
【キャインキャインキャイン!!】
「ああ、大丈夫デス。今度は注射ではなく、こちらの飲み薬ですからネ」
【キャイ――――ン!!】
必死に暴れるポチに対してワゼがそう声をかけるが、見せられた量を見てさらに必死に逃げようと動きまくる。
無理もない。どう見ても体以上の量だもん。人間で言うのなら家一軒分を飲み干せと言っているようなものだからなぁ。
「そういえばワゼ、飲み薬というけど味とかは大丈夫なのかな?」
「味‥‥‥あ、そういえばこれ薬ですが、味をちょっと考えていませんでしたネ」
【キャイィッン!?】
ワゼのその言葉に、唖然とするポチ。
確かに未知の飲み薬は怖いが…‥‥彼女が作ったのだから、効果は保証できそうである。
それに味に関しても、流石に飲めないほど激マズな事はないとは思いたい。
「謎の物体Xよりはマシだとは思うけどね」
【それは確かにそうですよね】
なお、その件の謎の物体Xは最新バージョンで更に進化しているのだとか。生産者のミスティアの姉が、最近さらに腕を上げたのだとか…‥‥
何にしても、じわじわと迫る飲み薬に悲鳴を上げるポチ。
でも僕らにはどうすることもできないのであった‥‥‥‥
【キャイ、ぐぼごぼべばぁ!!】
「あれ、流石に溺れそうな気がするんだが…‥‥」
【あ、でもなんかキチンと飲めるギリギリを責めているようですよ】
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