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精霊の章
159話
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‥‥‥精霊王との会談。
それは、精霊と言う存在を知っている人であれば、一度は行ってみたいとされる場らしい。
何しろ、精霊と言う存在は自然そのものでもあり、それらを束ねる王の精霊王に出会う機会は少なく、うまいこと行けばその恩恵を授かれるかもしれないということがあるからだ。
実際に、過去の記録によれば、精霊王との会談を設け、その加護を得て豊かになる国もあるのだ。
だが、その逆に不興を買い、精霊たちから見放されて滅びた国もあるらしい。
ゆえに、豊穣と滅びの表裏一体ともいえる精霊王との会談は誰もが望み、滅びは望まず豊穣のみを求める人が多いらしい。
‥‥‥なお、過去には国が嫌いになって、滅びの道を歩ませたという王の記録もあるそうだが、その真偽は定かではない。
「‥‥‥で、母さん経由で、精霊王のところへの招待券をいただきました」
学園長室にて、報告のために、ルースが机の上に置いたのは、キラキラと輝く虹色のような一枚の紙。
それこそが、精霊王のいるところへ向かうための、裏で回せばとてつもない金額になるという精霊王からの招待券である。
その招待券を見て、バルション学園長や同席していたエルモアがごくりと唾をのみこんだ。
「こ、こーれが精霊王からの招待券といーうやつね」
「本物は初めて見るが…‥‥やはり、圧倒的なオーラを纏っているな」
感想を述べるバルション学園長とエルモア先生。
「あのルース君の祖父である精霊王からの招待券と言うけど‥‥なんかすごいわね」
「ああ、あの爺馬鹿な人、いや精霊が出したものとは信じられないが、やはり精霊王と言うだけあって、出すものもとんでもないものだったのか」
――――――正直言ッテ、驚キダヨ。
事情があって、一度精霊王の姿を見たことがあり、その爺馬鹿な様子に呆れていたエルゼ達にとっては、招待券から放たれる圧倒的なオーラに驚きを隠せなかった。
【ふむ、それにしてもやはりとんでもない力と言うべきか、精霊王と言うだけはあるのじゃな】
【国滅ぼしモンスター組合でも、招くベきかと迷っテいたが、モンスターと言うカテゴリーにはナかったタめに招けなカった精霊王の出しタもの‥‥‥凄まじイ感じだね】
国を滅ぼせるモンスターでもあるタキとヴィーラも、それぞれその招待状から漂うオーラの強さを感じているようだ。
「一応、手紙によれば今回のこの招待券一枚で俺が望めば誰でも一緒に連れて行けるそうですが‥‥‥当事者の一人であるヴィーラは確定として、他に誰か一緒に行きたい人はいますかね?」
と言うか、精霊王との会談は少々緊張するので、出来ればいつもの皆で行きたいところである。
「あたしも一緒が良いわね。相手はルース君の祖父だし、今回は正式にお会いしたいもの」
「私も同席したいな。精霊王との会談の場は帝国でも望む者がいるし、数少ない機会であればぜひとも望むところだ」
―――――私モ行クヨ。
【我も同席するのじゃ。精霊王との会談の場は興味あるからのぅ】
いつもの皆は一緒のようだが、一応バルション学園長たちはどうなのだろうか?
「うーん、私も今回は共に行きたーいね。学園は副学園長に任せーればいいでしょう」
「あれ?この学園って副学園長がいたっけ?」
「‥‥‥極度に影が薄いたーめに、名前も存在すーらも忘れーたけど、いるのよね」
そんなのが副学園長で良いのかよ。と言うか酷いいわれような気がする。
「私はそうだな…‥‥たまにはフィールドワークも悪くないだろうな。万が一があったらタキを盾にして逃げるがな」
【ちょっと待ていエルモア!!今何かさらっと酷いことを言わんかったか!?】
まぁ、なんにせよ今回はいつものメンバー+αな状態で精霊王の元へ向かえるようだ。
「って、その招待状でどうやって向かうのよ?」
と、ここでふとエルゼが疑問の声を上げた。
「なんでも指定した人がいる状態で、この切れ目の部分を破れば瞬時に行けるらしいぞ?」
「摩訶不思議な技術と言うか、精霊の持つ力とはすごいな‥‥‥」
ルースの返答に対して、エルモアが興味を持ったのか、じーっと招待状を見つめる。
とにもかくにも、色々と身だしなみを整える必要やそれぞれの予定も調整しなければいけないので、向かうのは3日後ということになったのであった。
丁度その頃、学園のある都市メルドランからやや離れた場所にある森の中。
そこで、3人の人影があった。
「なぁ、本当にあいつらをけしかけるのか?」
「当り前だろ。組織内の膿はこういう時に出してやらんとダメだしな。それにうまいこと行けばこちらにも利があるし、やってみる価値はあるだろう」
「まぁ、なんにせよ切り捨てる時は切り捨てないとだめだからな‥‥‥」
ぼそぼそと人目につかないように話し合いながら、企みを調整し、より成功率を上げようとする者たち。
実行の時はまだ先になるだろうが、彼等の所属する組織の中にたまったごみ屑を排除させるために、わざと煽るための準備を進めていくのであった…‥‥。
それは、精霊と言う存在を知っている人であれば、一度は行ってみたいとされる場らしい。
何しろ、精霊と言う存在は自然そのものでもあり、それらを束ねる王の精霊王に出会う機会は少なく、うまいこと行けばその恩恵を授かれるかもしれないということがあるからだ。
実際に、過去の記録によれば、精霊王との会談を設け、その加護を得て豊かになる国もあるのだ。
だが、その逆に不興を買い、精霊たちから見放されて滅びた国もあるらしい。
ゆえに、豊穣と滅びの表裏一体ともいえる精霊王との会談は誰もが望み、滅びは望まず豊穣のみを求める人が多いらしい。
‥‥‥なお、過去には国が嫌いになって、滅びの道を歩ませたという王の記録もあるそうだが、その真偽は定かではない。
「‥‥‥で、母さん経由で、精霊王のところへの招待券をいただきました」
学園長室にて、報告のために、ルースが机の上に置いたのは、キラキラと輝く虹色のような一枚の紙。
それこそが、精霊王のいるところへ向かうための、裏で回せばとてつもない金額になるという精霊王からの招待券である。
その招待券を見て、バルション学園長や同席していたエルモアがごくりと唾をのみこんだ。
「こ、こーれが精霊王からの招待券といーうやつね」
「本物は初めて見るが…‥‥やはり、圧倒的なオーラを纏っているな」
感想を述べるバルション学園長とエルモア先生。
「あのルース君の祖父である精霊王からの招待券と言うけど‥‥なんかすごいわね」
「ああ、あの爺馬鹿な人、いや精霊が出したものとは信じられないが、やはり精霊王と言うだけあって、出すものもとんでもないものだったのか」
――――――正直言ッテ、驚キダヨ。
事情があって、一度精霊王の姿を見たことがあり、その爺馬鹿な様子に呆れていたエルゼ達にとっては、招待券から放たれる圧倒的なオーラに驚きを隠せなかった。
【ふむ、それにしてもやはりとんでもない力と言うべきか、精霊王と言うだけはあるのじゃな】
【国滅ぼしモンスター組合でも、招くベきかと迷っテいたが、モンスターと言うカテゴリーにはナかったタめに招けなカった精霊王の出しタもの‥‥‥凄まじイ感じだね】
国を滅ぼせるモンスターでもあるタキとヴィーラも、それぞれその招待状から漂うオーラの強さを感じているようだ。
「一応、手紙によれば今回のこの招待券一枚で俺が望めば誰でも一緒に連れて行けるそうですが‥‥‥当事者の一人であるヴィーラは確定として、他に誰か一緒に行きたい人はいますかね?」
と言うか、精霊王との会談は少々緊張するので、出来ればいつもの皆で行きたいところである。
「あたしも一緒が良いわね。相手はルース君の祖父だし、今回は正式にお会いしたいもの」
「私も同席したいな。精霊王との会談の場は帝国でも望む者がいるし、数少ない機会であればぜひとも望むところだ」
―――――私モ行クヨ。
【我も同席するのじゃ。精霊王との会談の場は興味あるからのぅ】
いつもの皆は一緒のようだが、一応バルション学園長たちはどうなのだろうか?
「うーん、私も今回は共に行きたーいね。学園は副学園長に任せーればいいでしょう」
「あれ?この学園って副学園長がいたっけ?」
「‥‥‥極度に影が薄いたーめに、名前も存在すーらも忘れーたけど、いるのよね」
そんなのが副学園長で良いのかよ。と言うか酷いいわれような気がする。
「私はそうだな…‥‥たまにはフィールドワークも悪くないだろうな。万が一があったらタキを盾にして逃げるがな」
【ちょっと待ていエルモア!!今何かさらっと酷いことを言わんかったか!?】
まぁ、なんにせよ今回はいつものメンバー+αな状態で精霊王の元へ向かえるようだ。
「って、その招待状でどうやって向かうのよ?」
と、ここでふとエルゼが疑問の声を上げた。
「なんでも指定した人がいる状態で、この切れ目の部分を破れば瞬時に行けるらしいぞ?」
「摩訶不思議な技術と言うか、精霊の持つ力とはすごいな‥‥‥」
ルースの返答に対して、エルモアが興味を持ったのか、じーっと招待状を見つめる。
とにもかくにも、色々と身だしなみを整える必要やそれぞれの予定も調整しなければいけないので、向かうのは3日後ということになったのであった。
丁度その頃、学園のある都市メルドランからやや離れた場所にある森の中。
そこで、3人の人影があった。
「なぁ、本当にあいつらをけしかけるのか?」
「当り前だろ。組織内の膿はこういう時に出してやらんとダメだしな。それにうまいこと行けばこちらにも利があるし、やってみる価値はあるだろう」
「まぁ、なんにせよ切り捨てる時は切り捨てないとだめだからな‥‥‥」
ぼそぼそと人目につかないように話し合いながら、企みを調整し、より成功率を上げようとする者たち。
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