4 / 4
そしてオマケの結末
しおりを挟む
「ミラちゃん!今日はいいお野菜が入っているよ!!」
「こっちではおいしい肉も入ったよー!」
「ああ、素晴らしいわね。では両方共購入しますわね」
「「毎度あり!」」
…‥‥婚約破棄から数年が経ち、ベジタリー王国の隣国にて、ミラージュ元公爵令嬢はたくましく生きていた。
一平民として過ごし始め、少しづつ様々な仕事を放浪し、最近ようやく自分の店を持って自立することができたのである。
小さな喫茶店であり、今ではこの住んでいる町の皆にも人気で、それなりに生活できる状態となっていたのである。
なお、彼女の容姿は元公爵令嬢と言うのもあり、それなりに綺麗だったために求婚目当てでやって来る者たちもいたのだが、なんというかヘタレな人が多くて、中々告白されることはなかった。
そんなある日、今日は町の市場にて良い材料が集まったので、新メニューでも作ってみようかなとミラージュが考えていたその時であった。
「…‥‥あら?」
ふと、町中を歩く人々の中に、どう見てもすごい不審者臭が漂う人物がいた。
深いフードをかぶり、挙動不審で、何かから逃げているような姿。
その背格好は、どこかあの史上最大の大馬鹿ド屑ヘドロ腐れ野郎の、見るのも不快な王子と同じぐらいで・・・・・
「‥‥‥関わらないほうが良さそうね」
見つかる前に、あっさとその場を去ろうとしたその時であった。
「っ!!見つけたぞミラージュ!!」
「ちっ」
ミラージュの姿を見つけたのか、叫んだその相手に対して、彼女は舌打ちをした。
もう、その声で相手が誰なのか理解し、出会った不運を呪ったのである。
町中で突然叫んだ稀代の大馬鹿野郎の声に、道行く人達は目を向けた。
ミラージュに向かってその人物は駆け寄り、そしてフードを脱いだ。
「…‥‥やはりあなたでしたか、ナバルカス」
そこから見えた顔に、嫌そうな声でミラージュはそう口にした。
「何を言うかミラージュ!!貴様が国から去ったせいでこちらは大変だったんだぞ!!こうなれば仕事のできるお前が国に帰ってくれば、わたしが民衆にやられることもなく、再び国王として返り咲きを‥‥‥」
ミラージュの言葉に、ムカッと来たのかべらべらとまくしたてるナバルカス。
どうやら彼は必死になって彼女を探し求め、そして国に連れ帰れさえすれば元の王族としての安心した生活を受けられるはずだと思っているようだが…‥‥こんなに頭のねじの外れた馬鹿であっただろうか?
もうミラージュには国に帰る気もなかったし、この今いる場所が彼女の故郷として思て血た。
…‥‥というかそもそも、なぜこんな場所に彼は自ら姿を現して、大声でまくしたてるのであろうか。
ベジタリー王国の現状は、隣国のこの国では十分すぎるほど伝わっており、現在国王であった目の前のこの稀代の大馬鹿屑野郎を国民たちが探しているはずである。
手配書も出回っているはずだし、ミラージュを連れ帰ってくれば許してくれるかもと考えているようだが、そんなに甘い考えが通じるはずもなく、今までの所業からして助かる未来が見えない。
まぁ、こんなところで大声で騒いでいたら…‥‥
「…‥‥見つけたぞ、ナバルカス元国王!!」
「しまった!?」
当然のように衛兵たちがやってきて、一発で馬鹿の身元が割れるのは当たり前であった。
「く、くそう!!動くな!!動いたらコイツを!!」
どうやら逃げるためにミラージュを人質にしようと手を伸ばし、持って居たらしいナイフを取り出してきたが‥‥‥堕ちるところを知らない屑の人質になるほど、ミラージュは弱くない。
「そいやっさ」
丁度先ほど、買い物していた時に得た野菜の中から飛び切り硬いものを素早く取り出し、ナバルカスの股間へ思いっきり投げつけた。
ぐしゃぁっ!!」
「----------⁉」
突然のミラージュによる反撃によってナバルカスは目が飛び出るほど悶絶し、その場に倒れ込む。
その隙にミラージュは離れ、衛兵たちがナバルカスを捕縛したのであった。
捕縛され、連行されていくナバルカスを見ながらミラージュは思った。
あのような男の婚約者であったこと自体が、そもそもの間違いであったかもしれないと。
「…‥‥まぁ、どうでもいいですけどね」
そうつぶやき、少々関係について事情聴取を受けたのちに、喫茶店へ彼女は帰るのであった。
‥‥‥そしてそれから数日後、ベジタリー王国で、逃亡していた稀代のウルトラ大馬鹿キングオブド屑阿保野郎こと元国王のナバルカスを捕らえたと発表され、民衆の前にさらけ出された。
一つの欲望のために起こした婚約破棄によって、国をぼろぼろにした罪を問われ、最後まで泣き叫び必死に懇願していたナバルカス。
だが、調べていくと国王になってからもかなりのやばい行為に手を染め、もはや死罪では軽すぎるとまで言われた彼は、命を絶たされることはなかったのだが、永久に国民のために重労働を課せられる刑に処された。
逃げることができないようにしっかりと周囲を固められ、鉄球を鎖でつながれ、永遠に働かされるナバルカス。
過労死になりそうでも無理やり働かされ、しかも意外にしぶとく生き延びで、それから数十年は日夜働き、動けなくなった時に、彼に恨みを持つ者たちが集まって、地獄を味合わせたという。
そして一方、ミラージュは喫茶店を経営しているうちに、雇ったスタッフと恋仲になって、結婚し、子宝に恵まれて幸せに暮らしたそうである。
その仕事の処理能力の高さは他国でも欲しい者はいたのだが、怠惰によって失った時の恐怖をベジタリー王国で良く分かったために、彼女に手を出す者はおらず、ずっと平和だったそうな…‥‥
――――――完――――――
‥‥‥ちょっと息抜きがわりに書いた婚約破棄物。
依存した時の恐ろしさと言うのを少しテーマにしてました。
ここまで読んでくださり、どうもありがとうございました。
「こっちではおいしい肉も入ったよー!」
「ああ、素晴らしいわね。では両方共購入しますわね」
「「毎度あり!」」
…‥‥婚約破棄から数年が経ち、ベジタリー王国の隣国にて、ミラージュ元公爵令嬢はたくましく生きていた。
一平民として過ごし始め、少しづつ様々な仕事を放浪し、最近ようやく自分の店を持って自立することができたのである。
小さな喫茶店であり、今ではこの住んでいる町の皆にも人気で、それなりに生活できる状態となっていたのである。
なお、彼女の容姿は元公爵令嬢と言うのもあり、それなりに綺麗だったために求婚目当てでやって来る者たちもいたのだが、なんというかヘタレな人が多くて、中々告白されることはなかった。
そんなある日、今日は町の市場にて良い材料が集まったので、新メニューでも作ってみようかなとミラージュが考えていたその時であった。
「…‥‥あら?」
ふと、町中を歩く人々の中に、どう見てもすごい不審者臭が漂う人物がいた。
深いフードをかぶり、挙動不審で、何かから逃げているような姿。
その背格好は、どこかあの史上最大の大馬鹿ド屑ヘドロ腐れ野郎の、見るのも不快な王子と同じぐらいで・・・・・
「‥‥‥関わらないほうが良さそうね」
見つかる前に、あっさとその場を去ろうとしたその時であった。
「っ!!見つけたぞミラージュ!!」
「ちっ」
ミラージュの姿を見つけたのか、叫んだその相手に対して、彼女は舌打ちをした。
もう、その声で相手が誰なのか理解し、出会った不運を呪ったのである。
町中で突然叫んだ稀代の大馬鹿野郎の声に、道行く人達は目を向けた。
ミラージュに向かってその人物は駆け寄り、そしてフードを脱いだ。
「…‥‥やはりあなたでしたか、ナバルカス」
そこから見えた顔に、嫌そうな声でミラージュはそう口にした。
「何を言うかミラージュ!!貴様が国から去ったせいでこちらは大変だったんだぞ!!こうなれば仕事のできるお前が国に帰ってくれば、わたしが民衆にやられることもなく、再び国王として返り咲きを‥‥‥」
ミラージュの言葉に、ムカッと来たのかべらべらとまくしたてるナバルカス。
どうやら彼は必死になって彼女を探し求め、そして国に連れ帰れさえすれば元の王族としての安心した生活を受けられるはずだと思っているようだが…‥‥こんなに頭のねじの外れた馬鹿であっただろうか?
もうミラージュには国に帰る気もなかったし、この今いる場所が彼女の故郷として思て血た。
…‥‥というかそもそも、なぜこんな場所に彼は自ら姿を現して、大声でまくしたてるのであろうか。
ベジタリー王国の現状は、隣国のこの国では十分すぎるほど伝わっており、現在国王であった目の前のこの稀代の大馬鹿屑野郎を国民たちが探しているはずである。
手配書も出回っているはずだし、ミラージュを連れ帰ってくれば許してくれるかもと考えているようだが、そんなに甘い考えが通じるはずもなく、今までの所業からして助かる未来が見えない。
まぁ、こんなところで大声で騒いでいたら…‥‥
「…‥‥見つけたぞ、ナバルカス元国王!!」
「しまった!?」
当然のように衛兵たちがやってきて、一発で馬鹿の身元が割れるのは当たり前であった。
「く、くそう!!動くな!!動いたらコイツを!!」
どうやら逃げるためにミラージュを人質にしようと手を伸ばし、持って居たらしいナイフを取り出してきたが‥‥‥堕ちるところを知らない屑の人質になるほど、ミラージュは弱くない。
「そいやっさ」
丁度先ほど、買い物していた時に得た野菜の中から飛び切り硬いものを素早く取り出し、ナバルカスの股間へ思いっきり投げつけた。
ぐしゃぁっ!!」
「----------⁉」
突然のミラージュによる反撃によってナバルカスは目が飛び出るほど悶絶し、その場に倒れ込む。
その隙にミラージュは離れ、衛兵たちがナバルカスを捕縛したのであった。
捕縛され、連行されていくナバルカスを見ながらミラージュは思った。
あのような男の婚約者であったこと自体が、そもそもの間違いであったかもしれないと。
「…‥‥まぁ、どうでもいいですけどね」
そうつぶやき、少々関係について事情聴取を受けたのちに、喫茶店へ彼女は帰るのであった。
‥‥‥そしてそれから数日後、ベジタリー王国で、逃亡していた稀代のウルトラ大馬鹿キングオブド屑阿保野郎こと元国王のナバルカスを捕らえたと発表され、民衆の前にさらけ出された。
一つの欲望のために起こした婚約破棄によって、国をぼろぼろにした罪を問われ、最後まで泣き叫び必死に懇願していたナバルカス。
だが、調べていくと国王になってからもかなりのやばい行為に手を染め、もはや死罪では軽すぎるとまで言われた彼は、命を絶たされることはなかったのだが、永久に国民のために重労働を課せられる刑に処された。
逃げることができないようにしっかりと周囲を固められ、鉄球を鎖でつながれ、永遠に働かされるナバルカス。
過労死になりそうでも無理やり働かされ、しかも意外にしぶとく生き延びで、それから数十年は日夜働き、動けなくなった時に、彼に恨みを持つ者たちが集まって、地獄を味合わせたという。
そして一方、ミラージュは喫茶店を経営しているうちに、雇ったスタッフと恋仲になって、結婚し、子宝に恵まれて幸せに暮らしたそうである。
その仕事の処理能力の高さは他国でも欲しい者はいたのだが、怠惰によって失った時の恐怖をベジタリー王国で良く分かったために、彼女に手を出す者はおらず、ずっと平和だったそうな…‥‥
――――――完――――――
‥‥‥ちょっと息抜きがわりに書いた婚約破棄物。
依存した時の恐ろしさと言うのを少しテーマにしてました。
ここまで読んでくださり、どうもありがとうございました。
853
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(3件)
あなたにおすすめの小説
本日をもって
satomi
恋愛
俺はこの国の王弟ステファン。ずっと王妃教育に王宮に来ているテレーゼ嬢に片思いしていたが、甥の婚約者であるから届かない思いとして封印していた。
だというのに、甥のオーウェンが婚約破棄をテレーゼ嬢に言い渡した。これはチャンス!俺は速攻でテレーゼ嬢に求婚した。
破棄ですか?私は構いませんよ?
satomi
恋愛
なんだかよくわからない理由で王太子に婚約破棄をされたミシェル=オーグ公爵令嬢。王太子のヴレイヴ=クロム様はこの婚約破棄を国王・王妃には言ってないらしく、サプライズで敢行するらしい。サプライズ過ぎです。
その後のミシェルは…というかオーグ家は…
戦場からお持ち帰りなんですか?
satomi
恋愛
幼馴染だったけど結婚してすぐの新婚!ってときに彼・ベンは徴兵されて戦場に行ってしまいました。戦争が終わったと聞いたので、毎日ご馳走を作って私エミーは彼を待っていました。
1週間が経ち、彼は帰ってきました。彼の隣に女性を連れて…。曰く、困っている所を拾って連れてきた です。
私の結婚生活はうまくいくのかな?
家出をした令嬢~捨てた家の没落は知りません
satomi
恋愛
侯爵家長女のマーガレット。最近はいろいろ頭とか胃とか痛い。物理的じゃなくて、悩ませる。実の母が亡くなって半年もしないうちに、父は連れ子付きで再婚…。恥ずかしい。義母は、貴族としての常識に欠けるし。頭痛いわ~。
婚約破棄が始まりの鐘でしたのよ?
水鳥楓椛
恋愛
「オリヴィア・ルクイエム辺境伯令嬢!貴様との婚約を破棄する!!貴様の能面には耐えられんし、伯爵家ごときが俺の婚約者などまっぴらだ!!」
王立学園の卒業パーティーの会場である学園の大広間の中央にて、事件は唐突に、そして着実に起こった。
「……………承知いたしましたわ、アレク殿下。
どうかお元気で。———あなたの未来に幸多からんことを」
1週間後、とある事件で国王に問い詰められたオリヴィアは微笑みを浮かべながら言った。
「婚約破棄が始まりの鐘でしたのよ?」
始まるは2人の復讐劇。
復讐の始まりはいつから………?
馬小屋の令嬢
satomi
恋愛
産まれた時に髪の色が黒いということで、馬小屋での生活を強いられてきたハナコ。その10年後にも男の子が髪の色が黒かったので、馬小屋へ。その一年後にもまた男の子が一人馬小屋へ。やっとその一年後に待望の金髪の子が生まれる。女の子だけど、それでも公爵閣下は嬉しかった。彼女の名前はステラリンク。馬小屋の子は名前を適当につけた。長女はハナコ。長男はタロウ、次男はジロウ。
髪の色に翻弄される彼女たちとそれとは全く関係ない世間との違い。
ある日、パーティーに招待されます。そこで歯車が狂っていきます。
これまでは悉く妹に幸せを邪魔されていました。今後は違いますよ?
satomi
恋愛
ディラーノ侯爵家の義姉妹の姉・サマンサとユアノ。二人は同じ侯爵家のアーロン=ジェンキンスとの縁談に臨む。もともとはサマンサに来た縁談話だったのだが、姉のモノを悉く奪う義妹ユアノがお父様に「見合いの席に同席したい」と懇願し、何故かディラーノ家からは二人の娘が見合いの席に。
結果、ユアノがアーロンと婚約することになるのだが…
私は真実の愛を見つけたからと離婚されましたが、事業を起こしたので私の方が上手です
satomi
恋愛
私の名前はスロート=サーティ。これでも公爵令嬢です。結婚相手に「真実の愛を見つけた」と離婚宣告されたけど、私には興味ないもんね。旦那、元かな?にしがみつく平民女なんか。それより、慰謝料はともかくとして私が手掛けてる事業を一つも渡さないってどういうこと?!ケチにもほどがあるわよ。どうなっても知らないんだから!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
わりとそういう問題は起きやすい
天才が多ければいいのか、いたほうが良いのか、その問題はどこにでも…
感想ありがとうございます
結構昔の作品で、今見返すと中々粗削りな部分もあるのが少し恥ずかしいですが
お楽しみいただけたようで良かったです
大抵のざまぁものでそういう国をよく見ますけど、確かにつぶれる未来は免れなかったかもしれませんね。
何事も頼り切りなのはいけないんですよ.