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第2章 インターハイ〜
第91話 全代表、出揃う
しおりを挟む神奈川県、星垓高等学校
その校門前には、こんな幟が立っている。
祝 男女バスケットボール部
インターハイ出場
女子は今や毎年のことになったが、男子は久々ということもあり、幟が新調されている。
(昨年までは女子だけが何年も出場していたので毎年使い回しだった)
「すげえなぁ…インターハイだってさ」
「うちの女子バスケットボールが強いのは知ってたけど、今年は男子もなんだな」
学生が何人か幟を見つつ、そんな話題をしているのも聞こえる。
しかし、当の本人達は…
-3年の校舎
中澤「あだだだだっ!」
髙木「相変わらず試合の後は筋肉痛が辛いな」
矢島「俺なんて決勝リーグ、出たのは昨日だけだってのに」
平山「みんな大変だね」
(まあ、見てるこっちも疲れたけど)
小宮山「そーいや新城は?」
中澤「今日は早退した」
髙木「そーいやあいつの診断なんだったんだ?結局」
矢島「捻挫だよ普通の。でも2、3週間で普通に復帰できるとさ」
そこに、他の女子生徒が。
「髙木くん」
髙木「ん?俺?」
矢島(これは…ファンができたか?)
中澤(いいなぁ…)
「唐沢監督が話があるって」
髙木「?」
-2年の校舎
真田「インターハイかぁ…昨年の冬に続いてまた全国に出るんだな」
朝「ウィンターは東京体育館だったけど、インターハイは今年は宮城で開催みたいだしな」
須川「いいじゃん北の方なら暑くなくて」
福島「そーなの?夏だから普通に暑いと思うけど」
須川「知らん」
神崎「全国か…」
(正直、先輩の足を引っ張ってばかりだった…インターハイ、俺は役に立てるのか?)
三石「なあなあ、今髙木先輩が唐沢監督と話してるの見たんだけどさ、髙木先輩、何故かめっちゃ喜んでたの」
朝「ほえー…これまた何で」
須川「知らん」
そこにマネージャーの臼井が来る。
臼井「みんな~」
神崎「ん?」
臼井「放課後、今日はオフの予定だったけど急遽部室前に集合だってさ」
真田「?…わかった」
-1年の校舎
満月「やったね!男子も女子も1位でインターハイ!」
涼真「まあ、俺達は1敗しちまったけどな」
春香「涼ちゃんも慎くんも大活躍だったよね!またやってよあれ、アリウープ?ってやつ」
慎太郎「あはは…まあ、あれはわりといつでもできる訳じゃないんだなこれが」
春香「どういうこと?」
慎太郎「なんつーか…俺も涼真も2人とも気分がノッてて、調子がよくないと」
満月「慎太郎くんの最高のパスと、涼真くんの最高の身体能力があって初めてできるってことね」
美保「そういえばインターハイって、各県から1チームずつってイメージだったけど、2チームずつなのね」
武蔵「いや、神奈川県は参加校が多いから2校出場枠があるってだけさ
インターハイは各都道府県から1チームずつ、それに加えて東京はもう2チーム、北海道、千葉、埼玉、神奈川、愛知、静岡、大阪、兵庫、福岡はもう1チームずつ出場枠があるんだ。
あと、開催県は特別枠で1チーム出場枠が増えるしね」
満月「そーすると全部で…うーんと…」
春香「59チームが日本一目指して戦うことになるのね!」
涼真「そゆこと。まあでも、来年からは出場枠が減るらしいけどな」
美保「どうして?少子化の影響?」
慎太郎「ぶふぉっ…」
慎太郎、むせる。
慎太郎「少子化って…ぷくくっ」
ジロッ…
美保、殺気だった目で慎太郎を見る。
慎太郎、一瞬で笑いが引っ込む。
涼真「毎年夏頃には、U-18やU-17の試合なんかがあったりして、インターハイと日程が被ることが多くてさ、有力選手が出れなかったりとかよくするんだ。
今まではインターハイが高校3大タイトルの中で規模も1番だったんだけど、最後の大会である冬のウィンターカップを名実共に最大規模の大会にしようってことになったんだ」
満月「そうだったんだ」
涼真「今は男女共にインターハイの出場校は59、ウィンターカップは各都道府県から1チームと開催地の東京から1チーム。そしてインターハイの優勝校と準優勝校の計50チーム。
国体は都道府県対抗だから多くても47。
で、来年からの新しい出場枠だとインターハイは男子53校、女子51校に減る代わりにウィンターカップの出場校は男女60になる予定みたいだ」
美保「なんだかよくわかんないけど凄いのね…」
慎太郎「そーいやインターハイの組み合わせっていつ出んの?」
武蔵「まだ6月下旬だからな。7月の真ん中くらいになると思うよ」
キーンコーンカーンコーン
涼真「あ、予鈴」
満月「そろそろ教室戻らないと」
-そして授業も終わり、放課後
唐沢「改めましてみなさん、インターハイ出場おめでとうございます」
男子バスケットボール部のミーティングが行われている。
唐沢「まずは皆さんにいくつか発表があります。
まずは、今夏のU-18候補の合宿が再来週からあるのですが…」
中澤「まさか…」
唐沢、ニコリと笑う。
唐沢「そのまさかです」
唐沢、話を続ける。
唐沢「代表合宿の参加者に、星垓からは髙木くんが招集を受けました」
慎太郎「マジっすか!?」
矢島「やったな!髙木!」
神崎「おめでとうございます!」
髙木「ああ。ありがとう」
唐沢「幸いにも合宿はインターハイ直前で終わり、最終ロースターに残って本戦で戦うことになるのはインターハイが終わった直後になるそうです」
小宮山「じゃあ、思いっきりやってこれるな」
唐沢「そして、今回は合宿だけのようですが、U-16の招集もうちの高校に来ています。それも2通」
一同「「「2通!?」」」
真田「一体誰が…?」
唐沢「1人は北条くん」
涼真「はい」
中澤「もう1人は…?」
唐沢「もう1人は…中山くんです」
矢島「慎太郎が…?」
※アンダーカテゴリの日本代表もだが、基本的に低身長の選手、特に170以下の選手は選ばれない、もしくは選ばれる事は非常に稀。
慎太郎「俺が…」
唐沢「そういう訳で再来週から3人の日本代表候補を送り出す事になりますが、怪我なく、合宿で成長してきてください。
そして来週はテスト期間ですが、その為にもテストはきっちりとがんばること」
慎太郎「うげっ…」←1番不安な奴
唐沢「そして7月は、県外を中心に毎週末複数のチームと練習試合を組んでいます。
いろんなチームを相手取る事になりますが、ここで更にパワーアップして全国に臨みましょう」
一同「「「はい!」」」
唐沢「あ、ですが万一テストで1教科でも赤点を取ると、それら練習試合に参加出来ないどころかインターハイも補習で出場不可になります
当然、レギュラーであっても容赦なくベンチ外にしますのであしからず」
慎太郎「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁ!!!!!!」
慎太郎の悲鳴がこだました。
-そして翌日
慎太郎「涼真頼むぅ!勉強教えてくれえええええ!」
涼真「お前…普段授業聞かないで寝てるくせに何言ってんだよ」
慎太郎「だって…だって…聞いててもわかんねえし呪文みたいで眠くなんだよ!」
涼真「はぁ…」
とはいえ、小学校からの相棒を放っておくわけにもいかない涼真。
涼真「んじゃ、明日から放課後俺ん家で勉強な」
慎太郎「うう…頼りになるぜ」
こうして1週間、知恵熱が何度も出つつも涼真に1週間しごかれた慎太郎。
-テスト後
慎太郎「……」
机に突っ伏し動かない慎太郎。
武蔵「いつも騒がしい奴が静かでいいな」
春香「慎ちゃん…大丈夫?」
美保「ほっとけばそのうち回復するでしょ」
といいつつ、さりげなく慎太郎の好きなミルクティーを慎太郎の机の上に置いておいたりする美保。
涼真「ま、なんとかなんだろ」
満月「これに懲りたら、授業聞かないで寝てるのやめようね」
そしてこの週末
他県でもインターハイ予選が戦われていた。
群馬県決勝
桐生三 80-87 後橋育英
インターハイ出場 後橋育英
埼玉県決勝リーグ最終日
(0勝2敗)昌徳 73-70 花咲(0勝2敗)
(2勝0敗)深谷 103-89 西部(2勝0敗)
インターハイ出場 深谷、西部
東京都決勝リーグ最終日
(0勝2敗)世羅学園 72-102 七天王寺(1勝1敗)
(1勝1敗)京洋 98-83 久我(2勝0敗)
インターハイ出場
京洋(1位)、七天王寺(2位)、久我(3位)
千葉県決勝リーグ最終日
(0勝2敗)柏咲 73-65 藤野(0勝2敗)
(2勝0敗)幕張台 75-119 舟栄(2勝0敗)
インターハイ出場 舟栄、幕張台
栃木県決勝
文化大学附属 67-84 宇治川工業
インターハイ出場 宇治川工業
山梨県決勝
月川 78-82 甲懸西
インターハイ出場 甲懸西
茨城県決勝
土波日本大学 90-79 秀英
インターハイ出場 土波日本大学
これでインターハイ出場
全59チームが出揃った。
組み合わせ発表まで、あと2週間
本戦まで、あと1ヶ月。
……To be continued
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