BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第2章 インターハイ〜

第120話 本日の最終試合

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ピピーッ!!!!














コートでは第3試合が始まろうとしている。









※女子バスケ部はこの日の第4試合なので出払っている。










柴田(ユニフォーム白)

G  #12  藤川 陸   1年 172㎝
G/F  #4   越野 大司  3年 178㎝
F  #8   根元 哲史  2年 183㎝
C/F  #5   菊池 隆之介 3年 190㎝
C  #11  本田 虎太郎 2年 196㎝


博多第一(ユニフォーム緑)

G  #9   大塚 昴   2年 179㎝
F  #4   由崎 誠也  3年 186㎝
F  #13  上杉 裕幸  1年 193㎝
C/F  #5   田中 徹也  3年 192㎝
C  #10  レオポルト・ファイ  3年 204㎝









大樹「てか柴田ってそんな強いとこだったっけ?あんま聞かない気もするけど」





翔太「いや…?愛媛県では全国常連だけど四国大会でも明陽義塾とか豊誠学園の後塵を拝してるし…ここまで残ってるのを見る事もほとんどなかったはず…」



賢「でも今年、成績は昨年までと同じ四国3位だけど優勝した明陽義塾相手に延長まで戦ってるし、豊誠学園は練習試合で1勝1敗だってさ」













慎太郎は1人の選手を見ている。





慎太郎「…あいつか」





美保「あいつ?」






慎太郎「あの白の12番」





美保「あの1番ちっちゃい選手?」




慎太郎「うん」



美保、パンフレットを見る。



美保「えーっと…藤川…陸…」




涼真「同学年だと文句無しにナンバーワンのポイントガードだよ」



春香「へぇ!あの人慎ちゃんより上手いの?」






慎太郎「うぐ…」
(否定はできねえ…)





美保「どんな選手?」









武蔵「慎太郎の身長の涼真がいる感じかな?」







美保「化け物じゃん」







涼真「化け物…」






美保「うん、化け物2号」






涼真(毒舌なのは慎太郎にだけじゃなかったか…)





春香「それって、あの背でダンクできたり相手のオフェンス全部読み切ってパスカットできたりシュート外さなかったりするってこと?」







涼真「お前ら俺の事何だと思ってんの…」







宗平「現にお前今春香ちゃんが言ってたことやってんじゃん」






慎太郎「まあ、藤川のプレイは嫌でも目立つから見てればわかるよ」









涼真「俺は博多のメンツの方が気になるけどな。
同い年の長身フォワードの上杉にU-18アンダーエイティーン候補の由崎さんに田中さん、正統派でクレバーな2年生ガードの大塚さんもいる」








大樹「てかでけえな第一も」







翔太「平均身長が190超えてるからな。全体的に6~7㎝くらいの差があるな」












バッ!!!










審判がボールを投げ上げ、ティップオフ。














ジャンプボールは当たり前のようにファイが制する。








大塚「1本!」










大塚がトップでボールキープ。













賢「なんか第一のフォワード2人、対称的な身体してんな」








政史「13番上杉は線が細くてヒョロいけど、5番田中はマジでゴツい身体…体重何キロ違うんだろあの2人」










武蔵「そのかわり上杉はセンター並のリーチの長さと足の長さ、加えて得点のクリエイト能力は抜群だ」









博多第一、パスとハンドオフを由崎、大塚、上杉の3人が繰り返す。








涼真「ウィーブ…」









春香「何それ?」









涼真「オフェンスが今みたいにパスやハンドオフでボールを交換しながらオフェンスチャンスを伺うセットの事だよ。
うちもスペインピックの入りの時にたまにやってるから今度見ててみ」






バシッ!








トップで大塚が何度目かのハンドオフを受ける。










ビッ!!









大塚、インサイドへパス。







そこには、バックドアカットでディフェンスの裏を取った上杉。








ディフェンスが侵入を阻止しようとヘルプに動く。












バッ!!









上杉、中まで入り込まずミドルレンジからジャンプシュート。










涼真(身体が綺麗に上に真っ直ぐ伸びてる…走ってきたスピードを殺すのが抜群に上手い。
で、足は肩幅と同じ広さ。
ほんとに見れば見るほどケビン・デュラントに似てるぜ)












スパァッッ!









ループが高めの綺麗なジャンプシュートが決まる。











博多第一メンバー「「よぉーし!!」」










由崎「ナイス」











大塚「今日も調子よさそうだな」








上杉「うす」









柴田のリスタート。










藤川、ボールを運ぶ。







トップより離れた位置でボールキープしつつ、味方に指示を出し動かす。











武蔵「ルーキーが先輩にあんな普通に指示だしてんだけど」









政史「しかもそれに対して不満みたいなのが全く感じられねえ」







慎太郎「それだけあいつのゲームメイクに自信があるんだろ」










藤川の指示でセンターの本田がスクリーンに来る。







ダム!








藤川、ドライブ。












…と見せかけてスライドしディフェンスをかわす。









ディフェンスがスイッチかファイトオーバーで一瞬迷った瞬間…



















ビッ!!













藤川、スリーポイントシュート。



















スパァッッ!!!








美保「えええええあのタイミングでスリー打つ!?」





春香「もっとフリーに近くなってから打つもんじゃないの?
一瞬の隙で打ってる感じ…」










慎太郎「出たよ…」






武蔵「あの爆発力は相変わらずだな」







次の柴田の攻撃でも、フィニッシュは藤川。






パス&ランからスクリーンを駆使し、左コーナーからスリーポイント。







神崎「柴田…誰もリバウンド備えてねえじゃん」



真田「コートの残り4人が藤川に打たすためにシールしたりスクリーンしたりで…見た目以上に統率されてんな」



朝「それでも抑えきれてなくてディフェンスがチェック入ってんのに…」








藤川がボールを受けてからシュートを打ち切るまで1秒もないというクイックリリース。








いかに長身でも手を伸ばすのが精一杯であった。






涼真「例え打てなくてもワンドリブルでステップバックがあったり、ドライブインで得点したり…九州チャンピオンの博多第一を1人で翻弄してやがる」















ビッ!!







バス!!













「12番のアシストから菊池がゴール下!」




「得点だけじゃねえ!すげえパスだったぞあの12番!」









無論、ポイントガードとしてパス能力も一流。








ここまで柴田の得点全てに得点、アシストいずれかで絡んでいた。












春香「でもあれだけ背が小さかったら…ディフェンスで狙われたりしないの?第一はみんな大きくて上手いし…」








武蔵「いや、そうしたいとこだけど無理なんだよ」







春香「なんで?」






慎太郎「…あいつと中学の時試合したことあるんだけど、その時今はるちゃんが言ってた事をまさに梅村や涼真、悟史(愛和の武田のこと)でやったことあるんだ」







美保「え?まさか…」











涼真、溜息をつきつつ語る。







涼真「あいつフィジカルが強くて押し込めない上に…逆に梅村をファウルトラブルに追い込みやがった」







春香「死角ないじゃん…」









涼真「まあ、勝ったんだけどね。あの時も藤川1人にかなりやられたけど、他の所で得点力勝負できたから」





慎太郎「この試合もそうなるんじゃね」












ピピーッ!!





第1Q終了

柴田     15
博多第一   20








第一は上杉のジャンプシュートを皮切りに5人がバランスよく得点。







藤川に10得点許しているが、ゲームのペースを抑え、インサイドで確実に勝負した。












第2Q以降も、似たような展開でゲームが進んでいく。










第一は藤川以外の場所でミスを誘い、オフェンスは徹底してペースコントロールからインサイドで加点。
インサイドに君臨するセネガル人留学生・ファイの存在が物を言った。









柴田がゾーンを敷いていたがインサイドの差は如何いかんともし難く、第一が主導権を握る。












涼真「藤川は相変わらずすげえが…柴田の他のメンツは第一と比べちまうとどいつも1段階劣るってのが現状かな…」




春香「点差、開いてきたね」




武蔵「この戦力差で1人で渡り合った藤川には恐れ入ったけどな」



















慎太郎は藤川のプレイをずっと追っている。







全中やU-16アンダーシックスティーンでのマッチアップを思い出し、苦々しい顔をしている。











慎太郎「あのガードに勝たねえとナンバーワンにはなれねえのか…」





美保「…」














武蔵(なあ木村、あの2人ってデキてるの?)



春香(ううん。でも私も最近気付いたけど美保も慎ちゃんも満更でもないのかも…)



涼真(普段なのにな)












前半終了


柴田     31
博多第一   43










後半も藤川を中心に食らいつく柴田だったが、第一は全員で淡々とスコアを積み重ね隙を見せない。














最終的に藤川は今大会個人最多得点の49得点を上げ(うちスリーポイント9本)、アシストも6本を記録したが…















ピピーッ!!!






試合終了


柴田     70
博多第一   80















前評判を覆すには至らず、博多第一が順当にベスト8。


















そして別会場では








第2試合 試合終了

湘洋大付属  80
屋代工業   84








第3試合 試合終了

泰正学園      81
博多大学附属大濠  79








湘洋大付属が東北王者・屋代工業に競り負ける。






また、上位候補にも上げられていた博多大学附属大濠が近畿大会ベスト8の大阪・泰正学園に敗北する波乱も起きた。

















そしてこの日の最終試合







第一会場



洛阪     0
明桜     0









塚森「おい高松!起きてるか?」






高松「流石に試合開始数秒前には寝てねえっての」









洛阪(ユニフォーム白)

G  #4   塚森 隼人  3年 182㎝
G  #11  笹本 渉   2年 181㎝
F  #5   高松 晃良  3年 192㎝
F  #6   田村 大和  3年 195㎝
C  #8   大谷 宗輔  3年 202㎝


明桜(ユニフォーム臙脂えんじ色)

G  #7   小池 達海  3年 178㎝
G/F  #4   大川 博司  3年 183㎝
F  #10  阿部 正幸  2年 186㎝
F   #6   外山 脩一  2年 190㎝
C/F  #14  中川 大和  3年 195㎝









高松「うし…」







高松、目付きが変わる。
表情は柔らかいながら、試合前から集中力が伝わってくる。








高松「相手にとって不足なし!!」









威風堂々とコート中央へ歩いていく。








高校ナンバーワンプレイヤーが会場を湧かせるまで、あと数分。























第2会場




武蔵「お、武田だよ」





慎太郎「流石に試合前だから集中してんな」







武田、周りの選手がアップする中途中で切り上げ、ベンチに腰掛け深呼吸。










涼真「集中の高め方は相変わらずだな」








春香「あの武田くんってどんな選手なの?」






武蔵「そうだな、言うならば左利きの涼真がいる感じだ」




美保「化け物3号ね」





涼真「…その括り方やめてくんない?」






宗平「サウスポーってバスケだとそんなに利点は大きくないって聞くけど」






涼真「武田の実力なら、サウスポーだろうとそうでなかろうと関係ないさ」







愛和工業大学附属(ユニフォーム白)

G  #9   市河 李太郎 2年 178㎝
G  #4   羽田 勝美  3年 184㎝
F  #14 武田 悟史  1年 188㎝
F  #5   朝岡 敏弥  3年 193㎝
C  #8   山口 啓太  3年 197㎝


東裁大学附属諏訪(ユニフォーム黒)

G  #6   古越 和翔  3年 180㎝
G/F  #9   河越 聡真  2年 184㎝
F  #4   吉田 淳平  3年 186㎝
C/F  #7    関口 大輔  3年 189㎝
C  #11  井出 諒一  2年 195㎝







村上「かたや超攻撃型の愛和、かたやディフェンス力は全国でも屈指の北信越準優勝校・東裁大諏訪…」







山下「平均身長は同じくらい。この特性の違いがどう作用するのか」




















隣のコートでは女子の最終試合。











星垓        0
博多大学附属若葉  0











満月「先輩…」















インターハイ3回戦第4試合












この日の最終試合の決戦の火蓋が今、切って落とされる。

















……To be continued
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